今日の一冊 小池昌代『屋上への誘惑』 [ テーマ ] |
03月09日 (水) |
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小池昌代『屋上への誘惑』 岩波書店 2001年3月 1500円
小池昌代さんは詩人、1959年深川生まれ
この本は新聞や雑誌に発表したエッセイに書き下ろしのエッセイを加えたもの
詩は思潮社 現代史文庫174 小池昌代詩集が手に入れやすい
『これから伸びようとするものたち、
小さな子供や花のつぼみや双葉のなかには、加速しようとする清冽な時間がある。
その勢いが、峻烈な音になって聞こえてきそうである。
しばらく会わないうちに、よその子供がずいぶん大ききなったり、
朝顔の双葉から、やがて蔓が伸びてゆくのを見ることの喜び。
それらは、自分にとっての、「時のものさし」のようなものだ。
そして、彼らの持つ加速する気配に、私の生も後押しされて、
もっと先へと、伸びようとする
大人の魂というものは、どれも妙な具合に欠けているような気がしてならない。
生まれたとき、完全な球体であった命は、その後の生きるという行為によって
少しずつ欠けてゆくのではないか。だからその欠損を補おうとして
私たちは他者を必要とするのではないか。』
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Re:今日の一冊 小池昌代『屋上への誘惑』(03月09日)
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ざわざわさん (2005年03月10日 23時29分)
小池昌代は高校の同級生です。有名になって新聞コラムやエッセーを読んで連
絡をとりました。覚えていてくれましたよ!『屋上への誘惑』その時期あの地
域に過ごした者に伝わるものがあるんですよ。アスベルさんもこれに興味をも
ってくださったなんて嬉しいです。
プラスの宣伝。石田衣良も高校の同級生です。同期で二人も文学者がでるなん
てすごいですよね。
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Re:今日の一冊 小池昌代『屋上への誘惑』(03月09日)
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アスベルさん (2005年03月10日 23時54分)
ざわざわさんへ
私は小池昌代さんを最近知ったばかりです
感性や物言いに、東京、しかも下町育ちの手ざわりを感じます
私は東京育ちですが西のほうでした
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