アルンダティ・ロイ『帝国を壊すためにー戦争と正義をめぐるエッセイー』岩波新書 2003年9月
アルンダティ・ロイはインドの女性作家です
今回初めてこのエッセイ集を読みました
インドから今の世界がどのように見えているのか
インドでも進んでいるファッシズムの現状
書かれている現実の痛ましさ
勇気ある発言
歯に絹着せぬ発言・・・
「ファシズムとは、国家権力のあらゆる手段がゆっくりと、しかし、確実に浸透することでもある。それは市民の自由を少しずつ侵し、目立たないうちに不公正を日常化してゆく。ファシズムとの戦いとは、人々の心を取り戻す戦いのこと。・・・政府公共機関を鷲のような目で監視し、責任を追及すること。耳を地につけ、ほんとうの弱者のささやきを聞くこと。・・・それはあなたが読んでいる新聞のコラムや、見ているゴールデンアワーのテレビ番組が芝居じみた熱情と大げさな見かけに乗っ取られるのを許さないこと。ほかのすべての出来事から、わたしたちの注意を逸らそうとしてしまおうとするメディアをけっして放置しないこと、なのだ」
アルンダティ・ロイ著「帝国を壊すために」より
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