Re:ドロシーより〔2〕
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がのさん (2005年08月07日 10時19分)
がのさん (2005年08月06日 11時17分)
ドロシーさん≪承前≫
実際、「ああ、キレイかった!」「うまかった!」「楽しかった」だけ
じゃ、しょうがないですからね(そういうのも必要かなぁ?)。「社会へ
向けて発信」なんて標語をこのサイトでよく目にすることがあります
が、ひとりよがりだけで内実もなく発信したら恥の上塗りにしかなりま
せん。自分の「思想」をきちんと、繰り返し語りかけるようにしたいも
のです。偉そうぶるようで恐縮ですが、自分なりの内容(思想)をもつこ
と、自分のことばをもつこと。
どこで、だれに語るか、それが大事になりますが、チャンスに恵まれた
テューターのみなさんと違って、わたしのように貧乏暮らしをしていま
すと、海外なんてありえません。せいぜい地域のなかで主宰してやって
いるふれあい読書会(中学生と旧世代の人たちとでひとつの共通の作品を
読み合い、それぞれの感性と考え方をぶつけあう)で、たとえば『星の王
子さま』をドイツ軍に占領されているフランスの一市民の視点から捉え
て語るとか、先月は『屋根裏部屋の秘密』を介して、戦争の加害者てあ
るありようを凝視してみ、歴史認識のギャップを実感してもらう、とい
った活動をおこなっています。ささやかながらそれなどもひとつの語り
かけといえないでしょうか。
別件ながら、昨年のきょう、このホームページの日記覧に「8月6日、
私の場合、あなたの場合」という記事を書き、たくさんのみなさんに読
んでいただきました。なんだか、それも埋もれさせたくない思いがあり
まして、「ページ一覧」のうちの「つれづれ塾①」に再録し、つつまし
いわたしの祈りをご紹介させていただきました。お読みいただけたら幸
甚です。追記:昨夜のNHKの特別番組。吉永小百合さんの詩の朗読、「ち
ちをかえせ、ははをかえせ…」(峠三吉)に涙ぽろぽろ…。
>「あしながおじさん」に関する思いは、また別の機会にお話します。
★…こんなラボ・ライブラリーがほしいものですね。ぜひ改めて別の機
会にこの作品について語りあいましょう。
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Re:ドロシーより〔1〕
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がのさん (2005年08月06日 11時10分)
ドロシーさん
>アンネ・フランク、ふたりのイーダ、あしながおじさん、と私の中
で、かなり重要な位置を占めている本が次々と話題になっていたので、
思わず書き込みに来ました。
★…読書家のドロシーさん、竜巻のような勢いでよい本をたくさんお読
みになります(わたしと同じで、ときどき、くだらないものも!) 。ラボ
活動に日々終われていると、どんどん違う力に流されて、ラボ・ライブ
リーがすべてと思い込んでしまう夜郎自大に陥り、ほかの渺茫たる物語
の世界には目を向けなくなってしまう場合もあるようで、その点、変幻
自在な魔法使いのドロシーさん、たのもしいですね。
わたしの場合ですと、このホームページやフリーでやっている仕事の場
では、児童文学の周辺を徘徊しておりますが、ふだんは、最近の例で云
えば、源氏物語、万葉集、古今集、新古今集、伊勢物語、宇治拾遺物
語…、など、王朝時代のあでやかな恋物語にウツツを抜かしておるよう
な次第でして、クッダラね~、どうも、歴史認識だ、非戦だ、反核だ、
といってるけれど、ウソっぽいな、と云われても仕方ありません。です
が、ま、こういうものを読みたいから早々に現役を捨てた、ということ
でもありますが。
>私は広島の対岸、松山の出身で、原爆投下の日、対岸に上がるきのこ雲
を見て、大勢の漁師が船を出し、救出に出たそうです。途中で、想像を
絶する状態に引き返した人、そのまま行って、戻って間もなく原因不明
の病で亡くなった人、など、さまざまな話を耳にしました。また、私の
伯母は、看護婦で少し騒ぎが治まってから救助隊として出かけ、原爆症
になりました。
★…そうでしたか、松山から福島へ。ヒロシマについてのある種のリア
リティをお持ちなんですね。その実感と広い情報知識と語学表現力をお
持ちですから、海外できちんと「思想」を語れるということ。語る資格
と内容とチャンスをお持ちなのですから、これからも広く語っていただ
きたいと念じております。そういう人の海外体験は、体験の質が違いま
す。交流の質が違います。交流にはマニュアルなんてないです、人間対
人間です。内容を持たぬ人の交流はただの消費です。≪つづく≫
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ドロシーより
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dorothyさん (2005年08月06日 06時28分)
アンネ・フランク、ふたりのイーダ、あしながおじさん、と
私の中で、かなり重要な位置を占めている本が次々と
話題になっていたので、思わず書き込みに来ました。
私は広島の対岸、松山の出身で、原爆投下の日、
対岸に上がるきのこ雲を見て、大勢の漁師が船を出し、
救出に出たそうです。途中で、想像を絶する状態に
引き返した人、そのまま行って、戻って間もなく
原因不明の病で亡くなった人、など、さまざまな
話を耳にしました。また、私の伯母は、看護婦で
少し騒ぎが治まってから救助隊として出かけ、原爆症に
なりました。
1994年に、オランダのブルメン市に行き、
そこで3泊のホームステイをしました。その方の
お父様がアーンヘムという町に住んでいらっしゃった
ので、話を伺いに行きました。
アーンヘムで象徴的だった教会が、第二次大戦のとき、
爆撃でめちゃめちゃに破壊されたのです。
この話は、「あらしのあと」(ドラ・ド・ヨング作)という
本に載っていたのですが、現地を訪れ、挿絵の通りの
写真を見せられました。また、橋でつながっていたこの
市は、全ての橋を壊されたので、とても怖く凄惨を極めた、
ということも聞かされました。
連合軍の救助の飛行機がナチス軍に撃墜された地点に
市民が私費を投じてモニュメントを建てました。その
一人が、そのお父様でした。この春、永眠されました。
それらに関する英語の分厚い本をお父様からいただきました。
お礼、という表現は変ですが、お返しに、日本に戻ってから
広島原爆記念館にれんらくし、英語版の「貞子さんの話」
「おこりじぞう」などと原爆被害の写真集などを、
このお父様に送りました。また、永遠の平和を祈念して、
ブルメン市にも寄贈しました。
あしながおじさんに関する思いは、随分以前、私の
日記の中で紹介しました。また別の機会にお話します。
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Re:歴史認識の違い=≪2≫
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がのさん (2005年08月06日 02時24分)
candyさん≪承前≫
これはウェブスターの『あしながおじさん』にあることばです(恩地三保
子訳)。想像力があるから、いまこの時間にもアフリカの貧しい国で飢え
て死んでいく子どものいるのを思うことができます。想像力があるか
ら、子どものくせに重い武器をもって戦わねばならない立場にある子た
ちを思うことができます。難病で死にかけている子どものこと、貧困の
ため体を売らねばならない少女のことを。化学者にはそういう本当の想
像力はないのかも知れない、といったら叱られるでしょうか。
さて、ラボが日常的に世界のすぐれた物語を子どもたちにふれてもらっ
ているのは何のためでしょうか。英語を達者にしゃべれるようにするた
めというよりは、想像力を養うこと、こころを育てること、まさにその
ことわたしは思っています。物語体験とは想像力の体験といえます。こ
の想像力をもってアメリカ・カナダ、オーストラリア、ニュージーラン
ド、中国、韓国の友だちと交流してほしいと思うのですが、ラボの国際
交流にあっては、思想や宗教について語ることはご法度になっていると
思います。つまり、互いのあいだの歴史認識のギャップを埋めるという
点からは、あまり意味のない交流ということになりませんか。もちろ
ん、それを語るためには、相応の表現力とともにしっかりした認識がな
ければならないのは当然です。そうなると、やはり王敏さんのおっしゃ
る「教育」なんでしょうかね。期待される若もの像、そこにあるのがラ
ボっ子と思いたいですが、…「寿限無」ですか?
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Re:歴史認識の違い=≪1≫
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がのさん (2005年08月06日 02時17分)
candyさん
>私もこの番組を見ておりました。あの化学者が最後まで謝らなかった
こと、パールハーバーを忘れない、戦争中に何の罪もない人などいな
い、戦争を仕掛けた国の人間はみんな同じだ、と言っていたのが心に重
く残りました。
★…そうでしたね。「そういうアンタもあの戦争の加害者なんだよ」
「あのとき、日本人であの戦争に加担していない人なんていなかったは
ずだ」といったようなことを云われ、ドキリ! たしかにわたしたち
は、ヒロシマでありナガサキであり、あの戦争で原爆を落とされた唯一
の国、悪魔も鬼も思いつかない非道なことをされた被害者という立場か
らばかり歴史を見てきたように思います。ですから、広島原爆資料館を
見せたら、どんなアメリカ人でも「ゴメンナサイ」と云ってもらえるも
のと思っていたかも知れません。原爆をつくったあの化学者が傲然と
「わたしは謝らない」「悪いのは日本だ」というのには、ただ呆然とさ
せられました。すごいですね、このギャップは。このギャップを埋める
ために、これまでだれがどれほどの努力をしてきたのかな、と思ったも
のです。
このへんの歴史認識の違いについては、ここしばらく松谷みよ子さんの
「ふたりのイーダ」「屋根裏部屋の秘密」「あの世からの火」などを読
むなかで、その糸口を捉えたという感触を得たところです。まったく同
じ構図なんですよね、中国や韓国・北朝鮮と日本とのあいだの歴史認識
の違いは。いまさら加害者でもあったという認識をもつのもずいぶん間
のぬけた愚かなことなのかも知れませんが。
>とにかく、戦争を起こさないこと。そして、若者たちが、しっかりと歴
史上の事実を認識して前向きに世界の国々の人たちとお付き合いしてい
くこと。相手の立場になって考える…なかなか難しいことです。
★…「ねえ、おじさま、わたしは人間にとっていちばん必要なことは、
想像力をもつことだと思います。想像力があれば、わたしたちは他人の
立場になって考えることができます。そうすれば自然、親切になり、思
いやりもでき、よくわかってあげられるようにもなります。その想像力
は、子どものころに育てておくべきです」。≪つづく≫
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Re:ふたりのイーダ
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がのさん (2005年08月06日 00時30分)
スミティさん
>暗夜行路は読めませんでしたが「ふたりのイーダ」を読みました。
この城下町はどこだろう。岩国の横山のようであり違うようであり。
★…はい、わたしも岩国が作品の舞台になっているように思いました。
たぶん間違いないと思います。そういえば、スミティさんのお住まいの
ところは近々岩国市と合併になるのではないですか。ちがうかな…?
あの周辺の大きな合併構想があると聞きますが。
「ガラスのうさぎ」「屋根裏部屋の秘密」そしてミュージカル「はだしのゲ
ン」も先月見に行きました。戦後60年、資料もそして言えなかった人達の
声も、なんだかこの夏は押し寄せてくるような。
★…広島に近いということから世界平和、原爆、非核という問題には敏
感な土地柄なんでしょうね。スミティさんご自身、8月6日をどうお過
ごしになるのですか。日本じゅうが世界平和と非戦を祈り、核の廃棄を
求める日、グローバルをいい、社会とのつながりをいうラボは「パイポ
パイポパイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ…」で
すか? 先ほどまで見ていたヒロシマをめぐるテレビ、…加害者と被害
者のあいだの「歴史認識」の共有化の難しさに、絶望的なものを感じた
ものですから…。
「教育が大事」と言われたかた、がのさんとつながりのある方だったんで
すね。
★…王敏(ワン・ミン)さんについては、SK24のアジアの昔ばなしをつ
くった当時、首都圏では何度か講演をしてもらっているのですよ。「ラ
ボ・ライブラリー制作資料集Ⅵ」で、そのすばらしい講演記録「自由と
不死へのあこがれ――『不死身の九人きょうだい』とイ族の生活」を載
せております。もし、まだお読みでなかったら必見ですよ。宮澤賢治を
訳して中国に紹介している人でもあります。わたしはまだ読めずにおり
ますが、以前お贈りいただいた訳書『孔雀の舞』(高纓Gao Ying・著)を
そろそろちゃんと読まないとまずいな、と思っているところです。
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歴史認識の違い
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candyさん (2005年08月06日 00時27分)
私もこの番組を見ておりました。あの科学者が最後まで誤らなかったこ
と、パールハーバーを忘れない、戦争中に何の罪もない人などいない、
戦争を仕掛けた国の人間はみんな同じだ。と言っていたのが心に重く残
りました。
2,3日前の番組でも、戦争を体験した女性が戦時中バケツを持って、
消化訓練をしていたことが、今考えるとばかばかしいことをやっていた
と思えるけれど、当時は何の疑いもなく、そうすることが万全の策だと
思っていた。今、自爆テロをする人も同じだと思う。その渦中にいる人
には回りは見えないし、意見も通じない・・・。とおっしゃっていまし
た。とにかく、戦争を起こさないことですね。
そして、戦争を体験していない我々から下の若者たちが、しっかりと歴
史上の事実を認識して前向きに世界の国々の人たちとお付き合いしてい
くことですね。相手の立場になって考える・・・なかなか難しいことで
す。人間というのは自分が言ったり、したりしたことはすぐ忘れるけれ
ど、言われたり、されたことはしっかり覚えているようですから・・。
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ふたりのイーダ
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スミティさん (2005年08月05日 23時27分)
暗夜行路は読めませんでしたが「ふたりのイーダ」を読みました。
この城下町はどこだろう。岩国の横山のようであり違うようであり。
「ガラスのうさぎ」「屋根裏部屋の秘密」そしてミュージカル「はだしのゲ
ン」も先月見に行きました。
戦後60年、資料もそして言えなかった人達の声も、なんだかこの夏は押
し寄せてくるような。
「教育が大事」と言われたかた、がのさんとつながりのある方だったんで
すね。
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Re:「私のアンネ=フランク」=≪2≫
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がのさん (2005年08月05日 23時00分)
Play with meさん≪承前≫
>戦後60年たって、いろんなことが事実として現れますね。この事実
を抱えてきた人たちの苦しみもわかるような気もします。風化しないよ
うに伝えていかなければなりませんね。
⇒じつは、つい先ほどまでテレビの特別番組を見ておりました。TBS系列
の番組で筑紫哲也さんが司会進行をする「戦後60年特別企画ヒロシマ」
という番組。ふだんはあまりテレビは見ないのですが、3時間番組のう
ち最後の2時間ほどをずうっと見ておりました。ヒロシマに原爆が投下
されずにすむチャンスがいくつかあったこと、もともとはナチス・ドイ
ツ攻撃を目標に原爆が開発されたこと、それが戦後の世界の覇権争いの
含みのなかで旧ソ連に対してアメリカが優位に立つために目標を日本に
変えて敢行したこと、そのつまらない誇示のためにヒロシマ、ナガサキ
が犠牲的に選ばれたこと、など。中にはアメリカ国内にも原爆投下に反
対する人たちもいたけれど、大勢としては、早くこの戦争を終わらせ犠
牲者を少なくするためには最良の策だと考える力のほうが圧倒的だった
のですね。番組の最後に、この爆弾を研究開発し、エノラ・ゲイに搭乗
して投下を観察し、写真撮影をしたという化学博士を広島の被爆者2名
がインタビューするシーンがありました。科学者はさまざまな被害の惨
状を原爆資料館で見、じかに話を聞きながら、それでも決して謝ること
をしませんでした。何度促されても「わたしは謝るつもりはない」、悪
いのは真珠湾攻撃をしかけた日本の側だと。加害者が被害者を、またそ
の逆を、理解することのむずかしさをここでも知ることになりました。
高度なインテリゲンチャーのはずなのに。中国や韓国・北朝鮮と日本の
関係の構図と同じですね。「歴史認識」の違い。ほんとうに、わたした
ちは過去の歴史をきちんはわかりあい、そこに立って新しい関係をつく
りだす努力をしないといけないと思いました。
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Re:「私のアンネ=フランク」=≪1≫
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がのさん (2005年08月05日 22時58分)
Play with meさん
>お母さんの蕗子さんがアウシュビッツを訪問することになり、物語で
はなく本当にあったことだって知りました。本当に怖い話です。何百万
ものユダヤの人たちがシャワー室だって毒ガス室に送り込まれるところ
など、怖くて怖くて・・・・
⇒ありがとうございます。楽しいキャンプのあと、たいへんなものをお
読みになることになりましたね。人間の歴史、それもそんな昔でない歴
史のなかで実際にあったおはなし。PWMせんせいが怖い夢にうなされ、眠
れない夜をすごされた感じ、よくわかります。2~3日前に読み終わっ
た高木敏子さんの「ガラスのうさぎ」で見る戦争の惨さに、小夜もこの
ところよく眠れずにおりますので。東京大空襲を中心に小学6年生の少
女がたくさんの死に直面しながら翻弄されるおはなし。ほんとうにたま
りません。そして明日の8月6日を迎えるわけです。この日は、GANOお
とうさんには、ある儀式があります。原民喜と峠三吉の詩を声を出して
読むことです。去年の日記にそのことはご紹介したと云っております
が。せんせいがご紹介くださった松谷みよ子さんの「私のアンネ=フラン
ク」は、小夜も、このお休みのうちにきちん読んでおきたいと思ってお
ります。ありがとうございました。≪つづく≫
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