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大学での英語教育 |
07月01日 (火) |
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パートで勤務している東北大学の研究所所内で開かれた講演会に出てきました。
高度教養教育・学生支援機構 言語・文化教育センター の橘准教授のもとで実施されている英語教育プログラムについてです。
東北大ではBoing社から推薦を受けて、「世界の将来を担うべき優れた科学者・エンジニア」を育成する事業を実施しているとのことで、工学研究科の教育委員長をも務める教授もご挨拶されました。
その教授がまず冒頭にお話されていたのは
「世界展開をしている企業で働こうと思ったら、まず自分の意見を出さなければなりません。その企業を変えていこうとするグローバルマインドが必要です。それには、英語力とそれに加えて発信力(自分の気持ちを外に出す力)が最も大切です。
しかしながら、日本の小中高の教育ではその力を養うような教育がなされていないのです。」
ということです。真っ先にメモ!これこそラボで大切にしていることです。
それから、世界的に見ても日本の英語力が年々落ちているとのこと。
EU体制になってから、スペイン、ポルトガルなどの学生の英語力はあがっているし、北欧、南米はネイティブとほぼ変わらないレベル。また、中国、韓国については日本の学生と大きな格差があるとのこと。
実際、中国からきた留学生の英語力は個人差はあるものの、ほとんどネイティブ並みの学生もいます。
その話をふまえた上で橘准教授の講演にはいりました。
橘准教授はモンタナ大学で長い間日本語教育プログラムをたちあげたそうですが、当大学でその事業に関わるうちに、始めはたくさんいた日本人留学生がどんどん減っていくのを目の当たりにし、日本人学生たちの英語レベルの低下を問題視するようになったそうです。
わずか1セメスターで日本語をものにしていくアメリカの学生であったり、他国からくる留学生の英語力と比べて、中高大と8年もの時間を費やしても尚英語がしゃべれない聴けない、とはどうしてなのかと。
やはり英語力をつけるには地道な努力しかないとのことですが、通常の英語教材というのは日本人が聴き取れるものになっており、実際ネイディブが話すスピードとかなりの差がある、ということで、実際話されるスピードについていけるようなものをインプットする必要があるとのこと。
ラボのライブラリー、ゆっくりなものもありますが、とても早いものもたくさんあります。これをたくさん聴いているラボっ子たちのヒアリング力はついてないはずがありませんね!
教授が開発されたLinkEnglishという教材は大学の中で学生たちがオンラインで学習できるようになっています。
このオンラインで学べる(any time,any way,any pace)教育というのが14年も前からアメリカの多くの大学では主流だったとのこと。
それを日本人向けのプログラムとして開発し、日本に戻られてから実際に学生たちの教育に使われているそうです。
しかし、そのまま英語力をつけるには1週間で10時間は少なくとも学習する必要があり、それをしないと実際に企業で使えるような力はつかないとのこと。トータルで少なくとも2000時間は学習を続けないと相手の言っていることを理解し聞いて答えられるようにはならないと。
(TOEFL 550 、TOEIC750)
しかも、reading,writing,listening,speakingの4技能をバランスよく学習することがmustです、と言い切っておられました。
本当に世界展開するような仕事をする人たちに求められる英語力ではあるのですが、ただ英語を低学年から導入すればいいと考えている?日本の教育システムに疑問を感じざるを得ません・・・。
お話を聞きながら、ラボのライブラリーでラボっ子の英語の素地はかなりできているはずだ!と思いました。
そこから力を伸ばすにはさらなる本人の努力が必要とはなってきますが、是非ラボを土台にしてどんどん力をつけていってほしいと思いました。
何より大切な発信力という力を小さい頃から養っているのですから。
若田さんのように世界にはばたくラボっ子がもっと増えるよう、テューターとしてできる限りのことをしていきたいです。
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