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「脳力」を鍛える大学生達 |
02月14日 (金) |
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最近、大学生達の活動や様子を見ていて、ラボでの活動は、「脳力」を鍛える、非常にレベルの高いことをしていると感じています。
先日、ある大学生が、「大学のサークルよりもラボで出会う大学生達の方が刺激になる」と話していました。サークルも様々なので、否定する気もありませんが、彼らからラボの話を聞いていると、かなり「脳力」の必要とされる行事をこなしていると実感しました。
例えば、リーダー研修会。先日、初めて出た高校生が、非常に大きな刺激、感銘を受けて帰ってきました。この会のヘッドは、大学生が立候補し務めます。縦割りの年代の中で、何をどう伝えるか、ひとつのプロジェクトを企画・実行しますが、そこに集結する子ども達自身が、既にこうした「段取り力」を持った子達なので、単なる企画・実行とは異なり、高い力を求められています。
また、今月下旬には、「わかものフェスティバル」といって、全国の大学生達が集まり、各支部の発表を見せ合い交流を深めます。東京の大学生達は、1年弱をかけてギリシャ神話『プロメテウスの火』に取り組んできました。かなりギリシャ神話について研究もしていました。3月16日の東京公演も本当に楽しみです。限られた時間の中で、何を発表するか。とことん突き詰め、議論し、仲間同士で磨き合っている様子です。もちろん大学のサークル活動でも、こうしたことは可能だと思いますが、ラボには、これまでシニアやコーチなどで鍛え抜かれた「脳力の高い」子ども達が集結していますので、飛び交う「ことばの力」も異なるようです。
さらにカレッジメイトの国際交流活動、ホームスティ引率をするカレッジリーダー、夏のキャラバン隊、コーチ活動など、大学生達は、自分で選んで活動をしています。そこで、彼らは、本当によく話し合うのですが、いそがしい彼らは自分たちが「今、何を話し合うべきか」を常に考え、内容は非常に濃いものになっていると想像できます。というのは、こうした活動に参加している大学生達と話していると、彼らの言葉の選び方、話の進め方に成長が感じられ、「鍛えられているな」と実感できるからです。おそらく彼らは、これを英語に置き換えることも必要に迫られればできる力をもっているでしょう。社会で役立つ力を自ずと身につけていっている様子をみて頼もしくなります。
単純なようで、誤解のないように言葉を選びながら、相手、グループにしっかりと自分の「考えを効率よく伝え」、他者の考えを「理解し判断する」力は、脳を鍛え、非常に「脳力」を要するのだと感じています。茂木健一郎がいう、人間の脳は、人と出会うことで高まるということも、理解できます。
これまでも、縦割りの年代との交流で育つ子ども達を、数多く見てきました。中学生も、精神面が育ってくると、今まで出来なかったことができるようになってきます。自ら考え行動できるようになってくると、自分の目標について考え、今、自分のすべきことが見えてくるのだと思います。
丁度、オリンピックメダル最年少記録を打ち立てた平野歩夢選手のお父さんが、子育てで気をつけたのは、技術を教え込むのではなく、「自ら考える力をつけるように」したと語っていたことが印象的でした。考えさせるためには、そうした環境に子どもをおくことぐらいしか、親にはできないのではないかと思います。
余談になりますが、「物語の力」についても、大学生達から話を聞いています。昔、自分が頑張って発表した物語が、今、自分を支えていると。そのときには、よく分からなくても、「こういうことだったんだ」と後から分かる体験も、子ども達にはたくさん味わってもらいたいと願っています。
人と物語の中で、体験を積み、自分を成長させることができる場が、ここにあると日々、実感しています。
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