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『物語に出会う』瞬間に立ち会える、喜び |
02月06日 (日) |
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久し振りにアップしています~!今日は、神奈川支部高校生活動の
発表会でした~。セロ弾きのゴーシュ、ジョン・ギルピンのこっけいな
できごと、耳なし芳一、安寿と厨子王、ジュリアス・シーザー、バベル
の塔・・・・どれもどれも素晴らしい発表で、ブラボーでした!!
素晴らしい美食をお腹いっぱい!という幸福感です。
高校生ともなると、こんなに熱くて素晴らしいTAができるのですね。
きっとどの子も、小さい頃から、物語と出会う積み重ねがあってこそ
なのだろうな、と思い、ふとマイPのラボっ子が脳裏に浮かびました。
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彼は、小4。野球大好きな、子供らしい男の子。
夏のキャンプには、元気さを発揮しすぎて、知り合いのロッジマザーに
苦笑いされてしまうほどのやんちゃです。
さて、昨年、11月に新しいライブラリー『ジョン・万次郎物語』が出
ましたが、発刊に先立ってマイPなりの導入をいつものように(そう、
いつものように、です。決して今回が特別というわけではなかったので
すが・・・)しました。
例えば、朝日ジュニアシリーズの漫画日本史のジョン・万次郎特集を
みたり、ラボ推薦図書の万次郎の本をヒモといてゆかりの写真をみた
り、捕鯨の歴史の本をみたり・・・・
何が彼の脳裏に焼きついたのかは、その段階では全くわかりませんでし
た。そうこうしているうち、ウインターキャンプの申込書が、ライブラ
リーの申込書と共に届きました。これまたいつものようにみんなに
配った所、彼はその申込用紙をじ~っと見て、パーティが始まっても
はなそうとしません。「どうしたの?それ、しまっておいてね」と
こえをかけると、真剣に「これ、雪で遊べる?」と聞きます。
「うん、もちろん遊べるよ」とこたえると、「行きてぇ~!!」と
急に叫びました。そのときは、ウインターキャンプ=雪遊びができる
ということだと思っていました。それが少し違うのかな?ときがついた
のは、彼が「お話はジョン・万次郎2話って書いてあるけど、持ってな
い!どうしたらいいの?」と言ってきたときでした。「大丈夫、まだ
これからでるお話だからね、テューターももっていないよ」というと
安心したように、「この申込、すごく大事だからお母さんに絶対渡さな
きゃ・・・」と独り言をいい、いつもはグシャとカバンにいれる書類を
大切そうにしまったのでした。
そして、私が何度か導入をしているとようやくライブラリーが届きまし
た。届いたその日、ちょうどパーティだったので、終わった後お母さん
のお迎えがくるまでの間、彼の「ねぇ、聞かせて!早くききたい」とい
うリクエストに答えてCDをかけました。彼は絵本を手に、食い入るよう
に聞き入っています。お母さんが迎えに来ても「もうちょっと、もうち
ょっとだけ聞かせて!」となかなか帰ろうとしませんでした。
もちろん、かれが家に帰ってすぐにライブラリーを聞いたのはごく自然
なことでした。その一週間彼曰く「20回くらいきいたよ。ジョン・万
次郎ばっかり聞いてた」・・・・クリスマスの発表会のTAはそっちのけ
でそればかり時間の許す限り聞いていたようでした。
それから彼は、お母さんに頼んで、ジョン万次郎物語の本を買ってもら
い、それをすぐに読んでしまいました。そして、「ウインターキャンプ
に行きたい!」というので、「ごめん、ひとりで参加することになっち
ゃうけど・・・大丈夫?」と心配する私を尻目に「平気!」と元気に
1班に参加してきました。
帰ってきて、新年のパーティからず~っとキャンプの話をしたくてした
くて、「ねぇ、キャンプの話する時間ちょうだい!」とねだるほど。
一体何が彼の中で起こったのでしょう!?こんなにキャンプ好きだった
っけ?そして、その中で語るのは、キャンプでジョン・万次郎をやった
こと、野外活動・・・・どれほど彼の中でこのお話が大きいウエイトを
しめるようになったのか、言いたくてたまらない彼の顔をみればすぐわ
かりました。
10才という年齢で、こんなに夢中になれるお話に出会ったその瞬間を
私は、誰よりも(たぶん)アップデートで立ち会うことができたことを
すごく幸せに思いました。
彼の大好きなジョン・万次郎のお話を 2月11日に地区の小学生広場
で取り上げることになりました。
そのパンフレットを渡すとき「今度はジョン・万次郎の1話だよ」とい
うと「へぇ~!ほんと?」と目を輝かせた彼。時間をやりくりして
小学生広場にも参加することになりました。感想が楽しみです。
これからも、成長していくうちにいろんな物語に出会うことでしょう。
そして、今まで親しんできた物語をいろんな視点で見られるようになる
に違いありません。でも、大好きなお話というものは、形を変えても
一生心の中に刻みついて、忘れられないものになるはずです。
そんなキラリとした瞬間に立ち会える、これがテューターの醍醐味
っていうものなのでしょうね、きっと。
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