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スリランカの教育を支援する会~発展的閉会です~ |
03月31日 (水) |
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援助くださいました皆様、関心を持ってくださった皆様へ
私の所属しておりました「スリランカの教育を支援する会」が、本年3月31日を持って閉会いたしました。11年間で11タイトルの絵本と、絵本のガイドブックとして『森達夫講演集』の出版に協力する事が出来ました。その中の『かかしのひみつ』は福音館書店の「こどものとも」として、日本でも出版されましたので、日本の子どもたちにもスリランカのお話を紹介する事が出来ました。現地のプラサンサさんは、絵本の第一人者として活躍してくださっていますので、安心してスリランカの方々がご自分達の力で新しい文化を育てていってくださると思います。
私は、2002年に始めて絵本ワークショップのお手伝いとしてスリランカを訪問しましたが、当時はまだ内戦状態にあり、各所での厳重な警備が日本とは全く違う状況に戸惑いました。その後昨年夏まで4回スリランカを訪問し、訪れるたびに、発展していく状況も感じることが出来ました。ちょうど昨夏、内戦に終止符が打たれました。
長い間のわだかまりが一挙に解消する事は難しいと思いますが、これからの子どもたちが、沢山の絵本を通して心豊かに育ち、争いの無い国づくりをになっていって欲しいと願います。そして、プラサンサさんをはじめ現地の絵本作家の方々の活躍もかげながら見守って生きたいと思っています。
色んな面で、援助していただいた皆様のお陰で、小さな当会が、大きな足跡を残せることになったこと感謝しております。
本当にありがとうございました。
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最後の会報21号にプラサンサさんが寄せてくださったお礼の言葉もここに掲載いたします。
~自立に向けて~
長年お世話になったスリランカの教育を支援する会が閉会する事をとても残念に思います。そのことにあたって、会報にメッセージを書きたいと思いました。
2000年11月に、コロンボでひらかれて絵本展で、偶然であった益田さんたちと10年近く絵本の仕事をともにやってこられてのは、私にとって大きな勉強でしたし、幸運なことです。その時から今日まで、一緒にやって来た絵本展、絵本作家育成セミナーやワークショップで、私は絵本の大学を卒業したような知識をいっぱい身につけることが出来ました。皆様の会は閉会になるけれど、その間に身に付けたことで、スリランカの子どもたちに絵本のたのしさや美しさを、もっともっと話したり見せたり出来る親や先生を育てるために働きたいと思います。
また、皆様との関係で福音館書店の松居先生はじめ、同社編集部の森様、作田様、関根様と仲良くなることができたことはとてもうれしいことです。そのおかげで、福音館書店のとてもいい絵本を翻訳出版できました。スリランカの子どもたちはその絵本をとても好きです。また、スリランカ人の絵本作家を育てていただき、美しい絵本を作ることもできました。スリランカの子どもたちに良い絵本を11冊と絵本のガイドブックとして「森達夫講演集」を手渡すことができたのは。皆様の会の援助があったからです。
私は皆様と会う5年ほど前に日本に6年間住んでいました。でも、皆様と10年近く仕事をしたことで、私は自分の為に沢山の指導や助言を受けました。そのことを忘れずに、これからの仕事に生かしていきたいと思います。
一方で、私はスリランカ人と日本人の間に挟まれて、とても辛い時もありました。印刷屋さんに頼んだ絵本ができたあと、日本の皆さんに見せるのがとても怖かったのです。スリランカの印刷屋さんは絵本の大切さがわからないのか、日本の絵本のように大切に作ってもらえないのです。新しい絵本を出版するたびに、楽しみと同時に印刷がうまくできるかどうかというプレッシャーで辛い思いをしました。でも、たくさんのきれいな絵本を作れたことはとてもうれしく思います。
これから、私一人でスリランカ人に絵本を作ってもらうことはとても大変なことです。でも、ジャーナカさんやプリヤンカさんが編集会議で助けてくれますので、創作意欲のある人を見つけ、手伝ってあげたいと思っています。日本の絵本の翻訳出版にも興味があります。文庫を作ったり、絵本の良さを親たちに教えたりして、子どもたちと本をむすびつけるために、できるだけのことをやっていきたいと思います。
皆様がこのように大きな仕事をスリランカでして下さったことと感謝します。私たちは本当に幸運でした。皆様とご家族の健やかな毎日をお祈りしております。再びお会いできる日があることを祈りつつ。
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プラサンサさんの最近の活動
1.コロンボ図書館での活動
2000年と2002年に当会から寄贈した絵本139冊が、特別室から児童室に移され、子どもたちが利用できるようになりました。児童室担当のクムスッラさんとの連携により、図書館活動として毎月第3土曜日の午後、プラサンサさんによる読み聞かせの会が開始。
2.カラピティヤ病院(ゴール)小児科病棟内に文庫の開設
昨年8月の絵本ワークショップでの講演会に参加された文庫に関心のある小児科の女医さんの要請で、プラサンサさんは、小児科病棟の子ども室や、担当者の有無を確認し、自ら150冊の絵本を寄贈し、2月に院内文庫を開設しました。
3.『天国に行った農夫~スリランカのむかしばなしより~』絵イノーカ・デ・シルバ 文プラサンサ・カルコーッテゲ 出版
2004年秋の絵本作家育成セミナーを受講して依頼、6年越しに完成した私たちの会が関わった最後の作品です。
内容はもちろん、印刷も今までで一番良い仕上げとなっています。プラサンサさんの笑顔が思い浮かぶ作品となっています。日本でもこの作品が紹介される日が来ることを願っています。
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