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2010/03/02の日記 |
03月02日 (火) |
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室生春氏WS[物語世界を生き抜く」:「わだつみのいろこのみや」の世界をたのしんだ小学生たち
地区の4パーティー合同、小学生40名ほどでたのしんだワークショップ。「わだつみのいろこのみや」のテーマで展開。
演劇をおしえていらっしゃる室生氏がこのお話って、どんなおはなしなのかを、ライブラリーをきいただけではわからない、違う観点から話してくださる。
・古事記のお話である「わだつみ」にでてくる隼人舞いや、スサノオの乱暴をおこって天の岩戸にかくれたアマテラスをさそいだそうとしてアメノウズメノミコが躍った踊りが日本の演劇のはじまりになっている。
・らくだこぶに(谷川雁氏)が古事記から再話したこのお話しには、いろいろな、らくだこぶにさんならではの「謎」がいっぱい!たとえば、
「古事記」よんだことあるかな?ホオリはいろこのみやにどのくらいの期間滞在した?そう、3年なんだけど、このお話ではもっと短い期間しか滞在してないよね、お芝居ではなるべく時は早くすぎる設定になっているんだよ。
登場人物の説明は、たのしく皆でじゃんけんクイズで確認。
1.「セリフのリアリティー」
*<ながらのせりふ>*<向かい合うセリフ>
最初の場面、ホオリは樫の木で弓を、ホデリお気に入りの釣り針をつくりながら、話しているが・・でも、ホオリが、「ねえ、ホデリ。たまにはしごとを取り換えっこしてみませんか。」といったときには、どうだっただろう?真剣におねがいしようとしたから手はとまっていたのではないかな?一方、そんな気がないホデリは手をとめていたかな?
*<心からのセリフ>「兄さん、ゆるしてください。」のホオリと、絶対にゆるそうとしないホデリの場面のセリフを動いてやってみる。あまり演技しないでやるところが小学生らしいところなのだが、室生先生はみんなの小さな工夫でもとてもよく見ていて拾って、ほめてくれたので、子供達はだんだんおもしろくなってきたようだ。
*<イメージのセリフ>
ラボは道具も衣装も何もつかわないけど、「それが本物かどうか?」を表現しなくちゃだめだよね。たとえば、“ない”木から降りる、“ないもの”をもってはこぶように見えるように。セリフにその人の「発見」と「決意」があらわれている場面をとりあげて、やってみる。ホオリがいろこのみやの井戸をおおう木にのぼってかくれているのが井戸の水面に映っておもわず、水汲みにきた娘が「あっ」と“小さな””叫び“を出す場面を全員が一人一人やってみる。どんな「あっ」なのかな?[発見] 「陸にすむもの、海にすむもの、それぞれにきまったさだめがあります。お別れのときがきたようです。」(決意)
2.語りとイメージ
室生先生の用意してくれた台本には、ラボのナレーションを ト書きになおしてみて、ナレーションとの違いは 何だろう?を考えさせてくれた。「ナレーターの言葉には“魂”があるでしょう?魂のあることばなんだよ!」 この先生の言葉にこどもたち、今度発表でナレーションをやるときに心してくれたらうれしいなあ、とおもう。最後に、「わだつみのいろこのみや」でらくだこぶに氏が語りにこめた気持ち、イメージをとりあげた。最初の場面、そして、竹かごの舟にのったホオリがみたこともないような美しいいろこのみやに
着く場面。私もこの美しい表現故にこのお話しのとりこになったし、この秋に子供達がこの場面にぞっこん心うばわれて、どうやったら表現できるかどうか?いっぱいひっかかったところだった。でも、そこに、作者の気持ちを感じて考えたのははじめてだとおもう。
室生先生のおかげで、子供達はらくだこぶに氏の心を感じることができたのでは、と思った。質の高い文学にこの子供達がふれることができるというのは幸せなことだと思った。
最後は海の豊玉姫が 遠く陸にあるホオリを思う気持ちを詠んだ歌をみんなでアンサンブル。豊玉姫の気持ちは波のむこうのホオリにとどいただろうか?
「おはなしのイメージを伝えること、誰にどういう気持ちを伝えるのか?どういう情景を伝えるのか?をいっしょうけんめい考えて、表現していこうね」というメッセージ。
「年をかさねていくうちにだんだん物語にはいっていくのがつらくなるけど、君たちはみんな物語の世界に自然にはいっていけるから、たくさんの物語をたのしんでいって」と、こどもたちをいっぱい励ましてくださった。2時間たっぷり、子供達は集中して真剣になった、たのしいWSでした!帰り際に Chちゃん(小5)が「こまかいところまでかんがえてやらなくちゃいけないんだということがわかったよ!だから、おもしろかった!」といってかえっていったし、何回も自分がうまく表現できるまでやってみたい!とトライする子供たちをみて、きっと、じわじわと、今日の先生からのメッセージや、発見したことが
いかされていくのではないか、とたのしみになった。そして、いつか、らくだこぶに氏の
心を再発見して物語というものに、成長に合わせてまたぞっこんほれていくときがきてくれたら、と願うテューターでした。
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Re:2010/03/02の日記(03月02日)
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返事を書く |
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かつどんさん (2010年03月03日 08時33分)
とても詳しい報告でWSの様子がよく分かりました。こちらでは4月6日
に企画しているのですが、今テーマを何にしようか考えていたところで
す。“わだつみのいろこのみや”も楽しそうですね。WSが楽しみです。
私も終わったら書きますね。ありがとうがざいました!
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