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ジョン・バーニンガムの「わたしの絵本、わたしの人生」 |
02月11日 (月) |
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ラボの子どもたちも大好きな絵本「ガンピーさんのふなあそび」を描いたジョン・バーニンガムの自伝的本「わたしの絵本、わたしの人生」が届いたので、早速読んでしまいました。
最初のページに「かいじゅうたちのいるところ」で有名なモーリス・センダックがメッセージを書いている。『君の作品は美しくて、匂やかで、セクシーで、陽気で、神秘的だ。そしてしばしば、なんともステキにばかばかしい。』と賞賛し、
『思い返してみると、われわれふたりはずいぶん幸運だったね。~中略~60年代前半の刺激的な時代のさなかに『ボルカ はねなしガチョウのぼうけん』と『かいじゅうたちのいるところ』(1963年)出版された。2冊ともまぎれもなく、あのめまぐるしくて、がむしゃらで、いきいきした絵本の時代の申し子だ』
など、文章が素敵で、センダックがどんな風に絵本にどう取り組んできたのか端的な文章で書かれていてとても興味深い。
「わたしの絵本、わたしの人生」を読むと、ジョン・バーニンガムがどう育って、どんな人生を歩んできたのか、どんな風に絵本の世界に入り、どんな絵本を作ってきたのかすべて分かるように、ジョン・バーニンガム自身が語ってくれていて、かなり面白くたっぷりとバーニンガムの世界を堪能できた。
昨年10月に大丸ミュージアム梅田で、絵本原画展があっていたが、今年は大丸ミュージアム東京で、1月31日~2月18日までジョン・バーニンガム絵本原画展があっている。
は~~~近くだったら絶対行くんだけど・・・
彼が描いた「はるなつあきふゆ」は、イギリスの田園風景にめぐる四季を描いた作品で「フレデリック」が見つけたお日さまの光や色やことばがたくさん見つけられて、手元に1冊置いておきたい絵本の一つですよね。絵本の中の大きな絵は、仕掛け絵本かと思っていたら、春夏秋冬のポスターになっていて切り取って壁に貼れるようになっていたんですね。
日々ガンピーさんに似てきていると話すバーニンガムは、幼少時代、トレーラーハウスで移動生活をしていたので、学校をしょっちゅう変わっていて、成績はあまり良くなかったみたいだけど、人里離れた山の中、果樹園や牧場で、様々な生き物と触れ合いながらの生活に魅了され、自然と動物に包まれて過ごした日々は、彼の豊かな作品世界を生み出す源になっているんですね。
2006年に出版された最新作『エドワルド せかいでいちばんおぞましいおとこのこ』では、大人たちが頭ごなしに怒る言葉で、どんどんおぞましくなっていくエドワルドだけど、同じことをしたのに、違ったことばを投げかけられて変わっていくエドワルド。言霊の重さみたいなものを、バーニンガム独特の世界で見せてくれている。読みながら「かいじゅうたちのいるところ」のマックスも、こんな風に理不尽な言葉や大人の態度でかいじゅうになって暴れていたのかな?なんてことを思いながら読みました。センダックとバーニンガムって育った国は違ったけれど、根本的な子どもに対するものの見方が同じなんじゃないのかな?
左のページに、ジョン・バーニンガムについてまとめてみたので、興味ある方はどうぞ!
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