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特集連載
第40回
イギリス公演は大盛況! ラボで培った英語力の賜物

2014/9/1

桂團治郎/かつら だんじろう

 桂團治郎/かつら だんじろう
 落語家

 若手落語家として活躍されている桂團治郎さんは,中学1年のときにラボに入会されました。パーティでのテーマ活動,キャンプ,国際交流などのさまざまな体験を通して学んだことが,今の落語家の仕事に生きているそうです。イギリスのエディンバラでの公演など英語落語でも活躍されている桂團治郎さんの寄稿をどうぞお読みください。

落語家を志す

 昔からお笑いや芝居が好きでよく劇場へ足を運んでいるうちに,表現者に興味を持ち,古典芸能が勉強できる高校へ進学しました。落語の授業もあり,観る楽しさだけではなく,演じることの楽しさも知りました。
 座布団の上での狭いスペースで,右,左と首を振るだけで何人も演じ分け,背景や衣装も使わず,扇子と手拭いだけを使い物語を語る。そしてお客様に情景を想像していただき,笑っていただく。こんな面白い芸はない!と思い。落語家も進路の一つとなりました。
 自分ではすっかり忘れていたのですが,小学校2年の文集に『将来の夢:落語家・芝居をする人』と書いてありました。
 演劇にも興味を持っていたので,短大へ進学し2年かけて考えることにしました。
 そこで大きな出会いが待っていました。私が入学した年に新任で来られた教授が,女優と落語家をされている方でした。その方のご縁で,今の師匠である桂米團治(当時 小米朝)とお会いする機会を頂き,短大卒業と同時に入門させていただきました。

桂米朝師匠との出会い

 噺家になるとまず,内弟子として三年間,師匠のお宅に住み込み,掃除,洗濯など身の回りのお世話をする修行期間があります。師匠 米團治のお父さんが人間国宝の桂米朝師匠で,その大師匠の付き人もさせていただきました。
 米朝師匠とお酒を飲みながらの芸談や,色々なお話をお聞きし,たくさんの事を勉強させていただきました。 ちなみにお酒も大師匠仕込みです。私にとってこの三年間は忘れられない日々となりました。
 現在,落語会に来られるお客様の高齢化が進んでいます。若い世代では,落語に触れる機会が少なく「落語って古臭い」など,知らない人が多くいます。でも,学校などでの公演では,わかりやすく解説しながら進めていくと,子どもたちの笑い声が聞こえてきます。
 終了後は「とてもおもしろかった!」などの意見を多く耳にします。このような,落語に触れられる場所を,一か所でも多く作っていくことが現在の課題です。
 全国各地,色々な場所で落語会が開催されていますので,是非足をお運び下さい。ご依頼いただければ,すぐさま飛んで参ります!……営業コーナーではなかったですね。失礼しました。

ラボでの経験が今の仕事に生きている

 私がラボを知ったのは,兄が昔ラボに通っていたからです。その影響で中学1年の時に,近くに松岡パーティがあるのを知り入会しました。
 メンバーの結束力がとても強く圧倒されました。この中に入ってやっていけるのだろうか,受け入れてもらえるのだろうかと,最初は不安でしたが,直ぐにその不安もなくなりました。みんながとても温かく,優しく受け入れてくれたので,自分も昔からいたのではないかと錯覚するほどでした。
 幼児から大学生まで年齢に関係なく,みんなの意見を尊重しあい,おしつけることなく,同じ目的に向かい協力するというのは,とても素晴らしい事だと思いました。
 入会して間もなく発表会があり,入りたての私にも役割を与えられ嬉しかったのですが,英語の台詞を覚えて,人前で発表するということが初めてだったので,とても難しいことでした。なかなか台詞が覚えられず,母親にも協力してもらい必死で覚えたのですが,テューターに「文字で覚えるのではなく,耳で聞いて覚えるのよ」と教わりました。慣れるまでは英語が入ってこず苦労しましたが,そのお陰で英語落語をした時に発音が良く,聞き取りやすかったと言っていただきました。
 また,落語の稽古は三遍稽古といって,師匠が三回繰り返したことを覚えて喋るというやり方ですが,これもラボで培った「耳で覚える」という力のお陰で,人より早く覚えられるようになりました。
 表現をするということには興味があったので,テーマ活動は楽しめる場であり,勉強の場でもありました。衣装,背景,小道具など,何も使わず,何もないところから色々な物を創り出す。この経験は今の仕事にも大きく生かされています。テーマ活動中のみんなの意見や提案など「面白い!」と思った事は,落語やお芝居の中で何度も使わせていただいています。
 キャンプや国際交流などは楽しみだったのですが,人見知りだった私は,毎回1日目は知らない人ばかりの中でとても緊張していました。参加者の中で最年長のことが多く,シニアメイト(キャンプリーダー)に「一番年上だから,サポートよろしく!」と言われ,自分を奮い立たせ,みんなに喋りかけるよう努め,お陰で人見知りを克服することができました。

忘れられないイギリスでの英語落語公演

 私が英語落語をしたきっかけは,入門1年目の平成22年(2010年)5月,師匠にイギリス・エディンバラでの公演依頼が来た時でした。弟子である私が師匠のお供に選ばれました。
 英語で出来るのか,不安でいっぱいでしたが,高校2年の夏,ラボ国際交流でアメリカへ行った時に,『寿限無』を英語で覚えた事があったので,「やれば出来る」,「こんな機会は滅多にない」と思い,何が何でもやってやろうと決心しました。
 演目は師匠が「狸の賽(さい)“ The Gambler and The Raccoon Dog”」,私が「動物園‘‘The Zoo”」でした。稽古はカナダ人の落語家がおられるので,その方に教わりました。
 お客様はほとんどがイギリス人なので,笑ってもらえるのかと,とても緊張しましたが,舞台に上がり喋り出すと,会場中に笑い声が響き渡りました。恰幅の良い,ブロンドヘアやブルーアイの300人位の老若男女がお腹を抱え大爆笑!!
 イギリス公演は大盛況に終わりました。7年間ラボで培った英語力の賜物です。入門して一年,あれほど笑って頂けたのは初めてでした。あれから4年以上経ちましたが,未だにあの大爆笑を超えたことがないかもしれません(笑)。
 外国の方にも落語がわかってもらえることを実感し,とても嬉しく思いました。これからも,色々な国の人に落語の面白さを伝えていけるよう,もっと英語落語を勉強していこうと強く思っています。

おはなしをうかがった方
桂團治郎
桂團治郎(かつらだんじろう)
大阪府吹田市出身
中学1年のときラボ・パーティに入会
高校2年の夏,ラボ国際交流でアメリカに1か月ホームステイ
大阪府立東住吉高校・大阪芸術大学短期大学部 卒業
平成21年4月 桂米團治に入門
平成21年7月 大阪「TORII HALL」にて初舞台
平成22年5月 イギリス・エディンバラにて英語落語公演
平成23年9月 ラボ45周年記念“Home Coming Days”          にて英語落語公演
平成24年8月より定期的に「動楽亭」にて定期的にネタおろし勉強会を開催
他にも天満天神繁昌亭,サンケイホールブリーゼ,北海道,東京,九州など全国各地にて落語会に出演中
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