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言葉は、困らなかった?どうしても、英語教室としての視点でみれば、参加者以外の保護者の方や、外部の方が聞いてみたいのは、そんな質問でしょう。
それに対して、三人とも、三者三様に「困らなかった。」とのこと。
親として、テューターとしては、人間的にどう成長したか、何を体験したか、それを知りたいというもの。でも、子供達のそれもまたすぐにわかるものではないということを、教えられたのは、ホストファザーの言葉。
子供を見て、又は語ることをきいてわかるなんて、そんな簡単な経験はしてきてない。じっくりと時間をかけて、子供のかたわらにいて、ゆっくりわかってくるもの。
これは、ラボっ子のお母さんが、自分が子供のときラボ国際交流に参加して帰ってきて、
親にすぐ何を経験してきたか話すというのは、簡単にできることではなかったとお話ししてくださって、「実例あり!」と得心しました。
あえて、言葉の面で、子供がどう変化したかをいうと、
まず、Aちゃんとは、ラボの夜食を作りながら、お互いに英語で会話して遊べるようになったこと。ひとしきり話した後、Aちゃんがぼそっと「さっき、日本人同士で英語しゃべってたよね、私達・・・。」と一言。
Yの場合。ラボのCD、たぬきをかけ流していると、いちいち笑ったり、「そうそう!こういう言い方してた~。」と大きく反応して、どんなときにホストがその表現を使ったか話してくれる。
むこうでホストファミリーが話す言葉が、ライブラリーのものと同じだと、そのライブラリーの声が頭の中に響くという体験を、たくさんしてきたとのこと。
そして、極めつけのアドヴァイスは、「小さいときにライブラリーをたくさん聞いたほうが良い。大きくなったら聞かなくなるから。」とのこと。
確かに、中学生になったら、小さい頃、毎日のように聞いていたCDも聞かなくなります。でも、小さいころ聞いていたのが、頭の中に残っているというのを、身をもって体験したのでしょう。
Y君の場合、帰国して東京駅からの電話では、「日本語がうまく話せない・・・。」
そして、報告のときに、ホームステイを小学生にすすめて、その小学生が英語に不安があるともらすと、「大丈夫。飛行機にのってる時間が長いから、その間に勉強すれば。」と断言。
たのもしいと思いました。実際、ステイから帰ってきてからの、テーマ活動の彼の英日のセリフが、すごくくっきりとわかりやすくなり、ラボパパから誉められていました。
言葉の面も、もちろん成長しました。でも、幼稚園のころから、ずっとやりつづけたラボ活動なくしては、今回のホームステイの成長もなかったと断言できます。
小さい頃から、だるまちゃんとかみなりちゃんのセリフなど、日本語の細部までしっかり自然と覚えてしまう子で、小学校高学年で少々たるみがちなときも、テーマ活動の動きの事、物語理解では、常にぴか一。
そして、キャンプでは、人懐こくてわんぱくというのが、成長するにつれて、わんぱくが思いやりにかわりたよられるようになっていました。パーティでも人一倍気づいて家事を手伝える能力をもっていました。
そんなまるごとの自分でもって、一ヶ月間、英語だけで話すという大人でもできないかもしれない体験をやり遂げたこと、それは本人の一生の宝物だし、その成長過程を見守れたことは、私にとっても、テューターになってよかったという思いをプレゼントしてくれました。
そして、本物のおみやげも、私と夫と娘のそれぞれに、ちゃんと買ってきてくれていた気配りには、驚きました。私には、ラボのおやつを入れる籠、夫にはキャップ、娘にはお人形と、それぞれに考えてくれている心配りは、お母さん譲りかな。
彼らの、細かな成長は、一つ一つ、今のパーティのなかで、ひろっています。
いえることは、「言葉を話せるようになるためには、言葉そのものを教えるのでは足りない」ということ。
これは、Yが、「直前に、使えるセリフと思って書き出していった言葉より、小さい頃からきいていたラボのライブラリーの言葉が耳に残っていたことのほうが、役立った。」といっていたことが、その側面をいいあてているかと思います。
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