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今こそ「絵本力」をつけよう
―絵本は体にも心にも効く― (月刊MOEより)
「絵本力」の5つの効能
1 優しい気持ちになる ― ゆっくり、心に深呼吸
心がすっきりしない時、怒りや哀しみで胸がいっぱいになってしまった時、ひとまず絵本を開いて最後まで読んでしまって、ページを閉じる時にはきっと、絵本を開く前とは別の自分がいる。知らない内に、いい空気を深呼吸したように、いつしか顔も優しくなっている。
2 子どもの自分にかえる ― 「大人」を忘れて、泣いたり笑ったり
懐かしい絵本を開けば、瞬時に戻ってくる、あの頃自分を包んでいた空気や匂い。「懐かしさ」は、誰をも無条件に慰めてくれます。そして絵本と向き合う時には、自分の中の「子どもの心」がむくむくと動き出すのに気づくはず。「大人」の窮屈さをしばし忘れて。
3 知らない世界へ旅立てる ― ページをめくれば、ほらもう小旅行
絵本の舞台は実にさまざま。日本だったり外国だったり、お茶の間だったり宇宙だったり。はるか昔のお話に、今の時代のトピック、遠い未来の物語。表紙を開けば、どんな世界へもぽんとワープが可能です。知らない世界にいつのまにか自分がいる。なんて贅沢な旅。
4 新しい発見をする ― そうなんだ!小さい真理がいっぱい
絵本は寝っころがっても読める、気軽な読み物。でも、油断していると、シンプルだけど深いメッセージや、目からうろこの新発見が、心にいきなりどすんと飛び込んできて、びっくりすることも。絵本の中には、理屈抜きの真理があちこちに落ちているのでご用心。
5 愛が増す ― ふくらむふくらむ、いとしい気持ち
絵本を読むと、優しくなるのはもちろん、「いとしい気持ち」になりませんか?この絵本がいとしい、大切な人がいとしい、自分が暮らす世界がいとしい。犬も猫も花も空もいとしい。そう思える自分も、ちょっといとしい。人をそんな気にまでさせる絵本って不思議。
「絵本力」って何だろう?
*人にとって大事なことをピタッと表してくれるもの。(河合隼雄)
絵本のいいところは、何度でも読めるところ。子どもの時に読んだ本を、大人になってから読んだり、それを子どもに読んであげたりと、何度も繰り返し読むことができる。絵本というのは、文は少ないけど、絵を通して人間にとって大事なことを、ピタッと言い表してくれている。そこが最大の魅力。
*絵本は大人にとって心の栄養剤となる(柳田邦夫)
絵本は、一人一人の生き方の文脈の中で、実に多様な読まれ方をしている。そして、人それぞれに「私の好きな絵本」というものがあって、それが一人一人の心を支える栄養剤になっている。そういう多様な読まれ方をするところに、絵本の力とすばらしさがあるのだ。
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