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15周年記念文集発刊にあたって
「人は人の中でしか人になれない」
15年間、すみだパーティのラボっ子たちは、パーティ活動や全国キャンプ、国際交流の中でいろいろな出会いをし、さまざまな感動を体験し成長してきました。「心」の「教育」が言われますが、ラボの中で育っていく子どもたちを見ていると、「心」は「教育」されるものではなく、大好きな大人や友だち、お兄ちゃんお姉ちゃん、年下の子どもとの「良い関係」の中で「育っていく」ものだと強く感じています。好きな人、気になる人のことだから、そのことばや行動を受け止め影響を受けます。関心のない人のことは受け止めません。好きな人が多く、豊かな関係性をたくさん持っている子ほど受け止めるものは多く、成長していきます。
11月4日には門脇厚司先生が講演の中で、昔の子どもに比べて今の子どもたちがどれくらい人との関係が少ないか、そして人を取り込み、人と良い関係を作る力や社会力が大切かお話してくださいました。私たち大人の社会力の弱さも反省させられました。
15周年に当たり、高校生リーダーと私が決めたテーマは「絆」。子どもたちはパーティ内での出会いから国際交流まで、いろいろなラボ活動の中で人と出会います。しかし、出会っても努力なしにはその関係は続いていきません。関係性 絆は自然にできるものではなく、本人、そしてまわりの努力の賜物だと思います。
子どもたちは、いつも一緒に活動している関係性のある子が書いたことに興味を持ちます。大人にとってもそうだと思います。この文集が、すみだパーティのラボっ子、ご父母、おじいちゃんおばあちゃんにとって、これからのパーティ活動で別のグループの子たちと出会い、関係を作っていくときの、そして、それぞれをより理解し合える助けとなり、みんながより「絆」深めていけたら、と願っています。
1992年にラボのことはほとんど知らないまま、ラボライブラリィのすばらしさに引かれてテュータースクールを受講しましたが、その時、ラボ活動は単なる英語教育ではなく人間教育であり、教育共同体作りだと思い、パーティ活動を始めました。
これからもすみだパーティの中で、大人も子どももより強く、よりたくさんの、良い関係、「絆」を育てる努力を皆さんとご一緒にしていきたい、育んでいきたいと思っています。
最後になりましたが、メッセージを寄せてくださった、事務局、テューター、OBご父母、OB、OGのみなさん、ありがとうございました。山口地区のテューターや中国支部の事務局、そしてすみだパーティにこれまで関わってくださった多くの方、15年間ありがとうございました。そしてこれからもすみだパーティをよろしくお願いいたします。
2007年11月 ラボテューター 角田すみれ
すみだパーティ便りから
テューターの思い
2002年6月
ラボすみだパーティ。パーティってどういう意味? パーティは、みんなで集まって盛り上がるのもパーティですがラボのパーティは「仲間」という意味。
すみだパーティのメンバーの顔と名前、そしてお母さん、どれくらいわかりますか?分かると、「あの子がキャンプに行くのか」「こんな絵を描くのね」「このライブラリィが好きなのか」「あの子のお母さんはこんな方ね」。より身近になり、よりいろんな発見があります。子供も、知らない人がキャンプやアメリカへ行くのといつも一緒に活動しているお兄ちゃんお姉ちゃんが行くのでは受け止め方が違いますね。
昔はおじちゃんおばちゃん、おじいちゃん、おばあちゃん、多くの兄弟、近所のおばさん、おじさん、いろんな人に子供たちは囲まれて、声をかけてもらえていました。いろんな大人、年上、年下を見る機会がありました。今はどうでしょう。
ラボパーティの中では2歳から高校生まで。いろんな関わりが有ります。兄弟げんかを見たことの無い子が兄弟の感情を見たり。中学、高校の生活を垣間見たり。
そして、お父さんお母さんもパーティの仲間。近所のおじさんおばさん?
今年度最初の父母会ワークショップで今年は「親ばか、テューターばか、ラボママばか」で、とお願いしました。お母さんに誉めてもらう。テューターに誉めてもらう。親以外の大人に声をかけてもらう、ましてや誉めてもらう。子供の成長にとって有りがたこと。子供はこちらの思っている以上に認めてもらえたことを喜び、自信を持ちます。
父母会、発表会、バーベキュー、合宿、バザー用品作り。パーティの行事、お忙しいと思いますが、参加するといろんな子供が見えてきます。ひとりでも多くのラボっ子とお母さんの名前を知ってください。そして、みんなですみだ「パーティ」を育てていただきたい。それが我が子の成長に必ず繋がります。
2003年2月
「ラボで何が育つのか、育てたいのか」
1、日本語言語野とは別の英語言語野
日本人は、英語の音が聞き取れない
翻訳英語から抜けられない。
英語を聞き取るちから 英語でイメージするちからが大事
テーマ活動でこれが育つ!
英語でコミュニケーションできる力(日本語での表現力、コミュニケイション力が前提)を育てたい(英語と日本語で言いたいことを伝えられる人に)
2 (人間らしく、幸せのなるために ) 社会力を育てたい
前頭連合野(人を人間たらしめる脳領域)ここが育っていないと(事故やチンパンジーへの実験から)乱暴で刹那的、感情を抑えられない すぐきれる 協調性がない 。積極性や将来への希望、夢、個性、そして主体性など、重要な性質が失われてしまう。
前頭連合野のはたらき (社会力)
自分の持つ多数の多重フレームの能力を把握してうまく操る。ここが働くと、将来へ向けた計画・展望、夢を持てる。
自主性 主体性 独創性 集中力、創造性 幸福感 達成感
前頭連合野はどうしたら育つか
もともと進化的に見て人類にとって普通であり続けた環境で育てる
父親からのきちんとした影響、指導があり、母親からの豊かな愛情も受け、同年輩のみならず、違った年齢の子供たちが自由に作る集団と、そこでの自由で自発的で複雑な関係がある環境
これは声を大にしていいたいが、礼儀正しく整然とした社会関係など「普通の環境」ではない!
ここを育てれば子供にとってより適切な「自発的英才教育」がおのずとされるようになる
そのためには
子供たちをあまり拘束しないこと
「がき集団」を作ってやる。そして、そこでの泣き笑いを温かく見守って欲しい
「幼児教育と脳」澤口俊之から抜粋
この二つがラボパーティの活動で育つ
2003年10月
♭♭ラボで英語がホントに育つの?
育ちます!!
英語だけでなくいろんなことも♭♭
ラボを続けて3年になるお母さんが、「最初の頃は、テューター方が、聴いただけでいえるようになるって言うの、なんだかよく分からなかったけど、今、子どもを見てると、アー、言えるんだなーとやっと分かってきました。」とおしゃいました。
日本人、聞き取れないし言えないで来た人がほとんど。どうしたらホントに英語が聞き取れて言える子になれるか、1億揃って悩んできたようなもの。日本の英語教育の失敗。日本語の音域と外国語の音域の違いの資料、見てくださいました?これって最近の研究成果。
かく言う私だって聞き取れなかった。英語、大ッ嫌いでした。でも聞き取れるようになったんです。
では、聞き取れる耳になるためにはどうしたらいいのか。
出来るだけ早い時期から、本物の英語をたくさん聞き続けること。では、大人はもう無理なのか!大人だった、子どもよりは時間がかかるけどやはり聞き続けること。だそうです。
プレイルームであるお母さんが「誘いたいけど、みんなネイティブの人がいいってそっちにいってしまうんですよね。」
1週間に一度、数時間本物の英語を聞くのと、毎日、繰り返し、本物の英語を聞くのと、どちらが英語を聞き取れる耳が育つか。そして、ラボライブラリィは幼い頃聞いたものを中学高校、大人になっても聞き続けられる。その高い芸術性は、英語だけでなく感性も育んでくれる |
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