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今の時代だからこそラボ教育~その2~
人と人の交流を生み出し、支え、育てるラボ
2月22日、全国わかものフェスティバルでは、ラボの物語で交流とことばの力を
つけた大学生年代のラボっこたちが、神奈川の会場でテーマ活動による表現活動を
くりひろげていたころ、同じ県内は川崎市で青少年による残忍な殺傷事件が日本中を
悲しみと怒りの渦に巻き込みました。あれから関連のニュースや検証番組に心痛めつ
つも、わたしも子どもの教育にたずさわるものとして、なぜそのようなことが現実に
起こるのか、わたしたちは大人としてどうすれば子どもたちを守れるのかを考えます。
近年子どもの生活環境から三つの間=時間・空間・仲間が減少または変化している
といわれます。友だちと面と向き合って遊んだり、語り合ったりする時間は減って、
むしろlineやメールで24時間つながれる。公園や山川で体を動かして遊ぶ空間
は激減し、ゲームなどの仮想空間で競い合ったり、仲間はつながっているようでつな
がっていなかったり。現実の中高生の生活ぶりを見るにつけ、大人社会も少なくとも
そういう傾向に世の中が傾いていることは否めません。
ゲームやSNSなどのバーチャルな世界が入ってきている現代、仲間との直接的な関
わりをもつリアルな世界を相対的にバランスよく持てるように、現代風の三つの間の
取り方、工夫やルール作りを子どもと大人でよくよく話し合う必要があると思います。
ラボパーティは草創期から、子どもたちの成長にとって人と人との交流活動の場の
重要性をうたい、体験の場を作り出してきています。一番の基本はパーティ活動です。
そこには年代や学区を越えた子どもたちが多少ぐちゃぐちゃしながらも、ふれあい、
安心して自分をだして活動をしていきます。パーティを越えた地区の中高生ひろば、
さらにパーティ交流会、合同合宿、地区合宿、全国キャンプ、国際交流に至るまで、
交流の場を一歩一歩広げていけるようにプログラムされています。特に初対面の30人
近い小学生から大学生までが、三泊四日で家族のようになるラボキャンプは類まれな
活動です。共通の歌や物語で異年齢同士でもコミュニケーションしながら人間関係を
作っていくラボっこたち。多くの初対面の人と接し、色んなテューターや事務局員に
声かけされながら、どんどん交流する力と自信をつけていく姿を見てきました。
リーダーシップを発揮し、外国の友とも積極的に交流する、そういう仲間のラボっこ
の姿にあこがれ自ら未来像の描くラボっ子たちもいっぱいいます。
家庭やラボの現場で、関わる子どもたちが三つの間を上手にとりながら社会的に成長
できるよう彼らを励まし、育んでいきたいですし、こういう時代だからこそ、もっと
ラボの輪をひろげてゆければいいなとこの季節強く思っています。 |
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