|
 |
 |
 |
 |
国際こども支援団体“H&H”(HEART and HAND)では「同じ地球の仲間として共に生きよう!」と、これからの地球を支えるこども達の人権・教育・生活の支援 を目的に国際協力を行っています。現在の活動は、児童労働廃止を訴えバングラデシュとカンボジアにおいて教育支援活動(教育里親制度・文具支援・指導者養成)を展開中です。
途上国の子ども達が柔軟な発想を楽しむことができるように、と願って始めた「“H&H"こどもアートフォーラム」は3回目を迎えました。
◆第1回:2007年3月27日~29日@バングラデシュ
◎こどもアートフォーラムinバングラデシュ(第1日目) 03月27日 (火)
チャパティ・チャイ・野菜カレー煮・目玉焼・パパイヤ・バナナの朝食に、あぁ・・ここはバングラデシュなんだなぁ~・・と思った。ぐっすり眠ったようで、3人も爽やかな顔をしている。
10時過ぎ、車で1時間かけて、更に奥地のチリマリという地を訪ねた。チリマリのロムナ小学校に70名の教育里子(支援児)が在籍している。支援がなくなれば、閉鎖を余儀なくされているトタン屋根の小学校には、午前の部と午後の部の2シフト制で300人の子ども達が学んでいる。この子達の笑顔を絶やさないために、何が何でもこの学校の閉鎖は阻止しなければならない・・。しかし・・・、もっと生産的な支援の方法を考えていかなければ、いずれ回らない日がやって来る。彼等の自助を引き出す秘策はないものか・・・。いろんな策が浮かんでは消える・・。
車を見つけると、子ども達が運動場に飛出して来た。下車した3人はあっとい間に子ども達に取り囲まれてしまった。笑顔&笑顔・・・。
ブルーシートを広げ、ペットボトルを切った容器にポスターカラーを溶く。3人はそれぞれ分かれて、担任の教師とペアになってクラスに入り、紙を配り説明をする。好きな絵を大きく描いて、描いた準に外に出てブルーシートに座り、筆や刷毛で絵具をかける。クレヨンで描いた部分がはじいて色が浮出て来る。初めての絵具だから、びっくりして目が丸くなる。そして、次の瞬間白い歯がこぼれる。どうして塗れないのか?と不思議そうな顔をしながら、何度も何度も筆を往復させる子もいて、本当に可愛い!
どの子の作品も、とっても素敵で素晴らしい!子どもは生まれながらにしてアーティストだ!!
それから、それぞれの子ども達(4・5年生)の手のひらに絵具をつけて白い布に手形を押して、みんなの手形の鱗の「こいのぼり」ができた!来月5月5日は子どもの日。このバングラデシュの青空の下に、みんなで作ったこいのぼりを泳がせるゾ――!ヾ(@^▽^@)ノ
3人のラボッ子達は、パーティでやっているように自然体で子ども達の前に立った。大きなゼスチャーで「おもちゃのチャチャチャ」を歌い始めると、子ども達も真似をして唱和し始めた。200人の子ども達が歌う『♪~チャチャチャ、おもちゃのチャッチャッチャ~・・・』バングラデシュ北部の小さな村の小さな小学校に日本語の歌声がこだました。(*^▽^*)ノ"
◎こどもアートフォーラムinバングラデシュ(第2日目) 03月28日 (水)
昨日に続いて、今日はゲストハウスに隣接するTC(タウンセンター)小での「アートフォーラム」の開催日である。今日は全校生徒300人全員参加で、午前中にやって欲しいという学校側からの要望なので、3人のラボッ子とノート大使(長期ボランティア)のMikiと話合い、昨日のエバリエーションの結果も踏まえて、プロセスを見直し、担当の確認をした。
①1年生全員を通路に座らせ、そこで紙を配り、クレヨンで絵を描かせる。(各学年にラボッ子が一人ずつ張りつき説明する。)
②5年生の子ども達をブルーシートの周りに一列に並ばせて手形による「こいのぼりアート」。5年生が終了次第、4年生に移行。
③「こいのぼりアート」が終了した4・5年生は、教室に戻り、クレヨンで紙に絵を描く
④クレヨン描画が終了した子ども達(1年生から順に)は、ブルーシートに移動し、好きな色の絵具をかけ、はじき絵と色の美しさを楽しむ。
初めて絵具に接する子ども達は、今日も昨日と同じように、最初は恐る恐る筆や刷毛を握り、それからパッと顔を輝かせた。クレヨンが絵具をはじくので、不思議そうに何度も何度も上塗りを試みる子ども達もいて、とても可愛い。それぞれの個性の輝きが300枚のアートになって自己主張している。
何故か、地元の新聞社までかけつけて、大袈裟になってしまった・・(笑)
今回、アートフォーラムに合わせて、初めて「チャリティバザー」を試みてみた。日本のホテルに宿泊した時にもらったタオルや櫛などのセットや、未使用学用品、透明ビニル製の水着入れバッグなどをシートに並べて売ってみたら、予想に反して10分で完売(*_*)!購買者のほとんどはNGOのスタッフなのだが、バングラデシュ人がバングラデシュの子ども達のためにお金を出したという事が驚きでもあり、とても重要なのである。売上額は2,470タカ(約5,000円)。2つの小学校の子ども達600人の1日分の給食代が捻出できた。
夕方、ダッカからNGOの代表が来て、我々の歓迎セレモニーが始まった。運動場にシートが敷き詰められ、ロイヤル席が用意された。フェニックスと3人のラボッ子も貴賓席に座らせられて、子ども達による独立戦争勝利のパフォーマンス(マスゲーム)を見学した。お礼に、3人は中央に進み出て、書道のデモストレーションを行った。それから、歌を1曲歌い、子ども達を巻き込んで「おもちゃのチャチャチャ」と「幸せなら手を叩こう」を歌った。
Good Job!
◎こどもアートフォーラムinバングラデシュ(第3日目) 03月29日 (木)
貧困層への教育機会の提供と同時に、富裕層への啓発活動も大切である。
今日の「こどもアートフォーラム」は、富裕層の子弟向けに開催した。この子供達は、月謝を払って習いに来ている金持ちの子供達なので、全員自分のクレヨンは持っているが、形を正確に描き(模写)はみ出さないように塗るという絵画教育を受けているので、どの子も全く同じ絵を描く。没個性教育である。この固定された概念を崩し、もっと柔軟に何でも受入れるようになって欲しいとの願いから、手の形をかたどって色々な色で塗り分け絵具をかけるという方法で、色の意外性を楽しむ手法を取った。窓から身を乗り出して、イチイチ色や形の指導を口うるさくしている教育ママが居たが、Mikiが「自分でやれるので、向こうへ行って下さい。」と、ベンガル語で言って退散させた(笑)。この子達も絵具を使うのは初めてで、違う自信があるだけに未知なる事にはとても不安そうな顔をしていた。・・が、作品に色を置いた瞬間に輝く笑顔は、貧しい子も豊かな子も同じだった。
活動後、富裕層の子供達は、通常使用人に後片付けを任せて、自分達は何も後片付けをしない。しかし、我々日本人主催の行事では、それは許されない。自分が使ったものは、自分できちんと元通りにする義務がある。フォーラム終了後、3人のラボッ子は、富裕層の子供達に雑巾を配り、シートについた絵具を拭き取るようにジェスチャーで掃除の仕方を教えた。初めての掃除体験に、子ども達はお喜び!子ども達は我先にシートに四つんばいになり、シートはあっという間に綺麗になった。なんだ!やればできるんじゃん!(^。^)
◆第2回:2008年12月27日@カンボジア
ゴミ山孤児保護施設CDCCにてアートフォーラムを開催しました。今回は紙バサミ作りで、A4サイズより一回り大きいサイズに切ったダンボールの片面にプラスティック下敷きを貼り、もう片面には色紙を自由な発想で切ったりちぎったりして貼り付けて、偶然の色の組み合わせを楽しむというものでした。完成したアート紙バサミは大きなクリップ付で学校でも使えるすぐれもの!楽しんで且、有効なアートでした。
◆第3回:2009年12月27日@バングラデシュ
山口県宇部市の画家 山下湛子(きよこ)さんの指導で、チリマリ・ロムナ小と、クリグラムTC小で開催しました。
グループに分かれて、紙をびりびり好きに破って、模造紙にぺタぺタ貼って共同で大きな作品に挑戦してみました。
みんな、わいわいおしゃべりしながら楽しそうに取り組んでいます。
できた! やったね! 満足感と自信に溢れた子ども達の表情を見てくださいね。 |
|