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***** LABO MASE PARTY 2004 *****
テーマ活動導入であそぼう“アニマシオン”!
『本を読むうちに想像力によって起(た)ち上がってくる登場人物や場面が読み手の五感を開き、グループで数々の出来事を共有しながら夢中で読んだ一回の読書体験が、他のあらゆる本に対しても読み手の心をひらかせる、そんな本との出会い』(C.オリバレス)。
「読書であそぼうアニマシオン」の著者モンセラット・サルトがアニマシオンの定義として紹介していることばです。このことばの中の[本]を「ライブラリー」に、[読む]を「聴く」に、[読み手]を「聴き手」、[読書]を「テーマ活動」に入れ替えていくと、まさしくラボ活動!『そんな時に、アニマシオンという思想と手法が有効になる』(まなび・わくわく・アニマシオン/岩辺泰吏/1999柏書房)とするならば、テーマ活動の有効な切り口として是非取り入れたい手法ですし、少なくとも「物語」を活動の中心にすえているラボ・テューターとしては、「アニマシオン」って何?の質問にもスマートに対応できた方がいいのでは、、ということで、今回取り上げてみました。
Animation(仏)
1、アニマシオンとは・・・ラテン語のアニマ(anima)=魂・生命に発し、すべての人間が持って生まれたその命・魂を生き生きと躍動させること。生命力・活力を吹き込み、心身を活性化させることを意味している。英語の”animation”と同義語。
遊びや余暇や文化活動を通じて、おもしろさ・楽しさ・喜びを追求しつつ精神を活性化させ、人間が豊かに成長していく独自の営みをとらえた概念であり、人間生活の根源的エネルギーを生み出す機能といえる。
2、社会文化アニマシオン(animation socioculturelle仏)のみ・・・
①第二次世界大戦後の社会建設の中で文化の力が持つ意義に注目し、『社会文化アニマシオン』という考え方を成立させる。まず、フランスから始まった。
②スペイン・イタリアなど近隣諸国に広がる。さらに中南米各国へ広がり社会革命の原理として影響をもたらす。
③フランス/1960年代半ば~社会文化アニマシオンをすすめる専門職のあり方研究。「社会・教育・スポーツ・文化の活性化にあたる専門職員」として国によって正式に専門職化。その専門職員をアニマトゥール
(animateur仏)と呼ぶ。
④スペイン/1975年本格的に取り組みスタート 1987年、大学の社会教育の免許の中に「社会文化アニマシオン」が組み入れられ専門的アニマドールの資格が与えられる。
*「読書であそぼうアニマシオン」では英語のアニメーターと表記
3、アニメーターとは・・・教える人=教師とは違った役割として期待され、活躍している。活動を一緒に楽しみながら、イキイキ・ワクワク・ラハラ、ドキドキする心身の
活性化を生み出し、取り組みへの主体性と生きる活力を引き出す人。
4、アニメーターの役割・・はじめにこどもありき、次に目標を決め、必要な作戦を選び、本を選ぶ『こどもたちの知的欲求を満たし、好奇心を本の世界へと向かわせ、本の中にある素晴らしきものに出会えるよう(モンセラット)に促すこと』
*大切なのは、自信と誇りをもって、明るくてきぱきと進行することと、アニメーターが作戦の大ファンであること。
5、アニマシオンの3つのゴール・・・①理解し、
②楽しみ、
③深く考える
6、ゲーム(作戦)について・・・教え・解釈の読解や、静かにおはなしを聞く「読み聞かせ」の時間から、わくわくするような「物語体験」へ。こどもたちはゲームを楽しみながら自然に物語の世界に入り込んでいくアプローチの手法を[ゲーム・作戦]と表現。
*アニマシオンの「3つのゴール」、①理解し、②楽しみ、③深く考える、は、テーマ活動全般(特に導入時)に不可欠。さらにグループで「再表現」していく時に、個々のこどもたちが、これらにいかに主体的に取り組んでいるかが、テーマ活動の質に大きく影響します。 そしてこの3つのゴールの達成率が、アニメーターの仕事(①こどもにあわせて目標を決め、②必要な作戦を選び、③プログラミングしていく)の質によってかなりの差がでてくるとするならば、私達ラボ・テューターの日常パーティのありようもしかり、物語の読み聞かせからテーマ活動の導入も、さらに意識化し、明確な獲得目標の設定と一般化の必要性があるものと考えます。 |
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