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( 山 梨 )地区( 万 行 )パーティ 開設:1989年 5月
■発表テーマ:『ピーター・パン 1話 ない・ない・ないの国』
■取り組み期間:2002 年 2月 ~ 5月
■取り組みに当たっての目標:
①ラボっ子が、それぞれのハードルを乗り越え、達成感をもち、自信を持つことができること
②ラボっ子が、限りなくCDに近い音声をめざし、自分のことばとして語ること
■テーマを決めた経緯
オーディションにエントリーするにあたり、何をテーマとするか討論した結果、昨年の11月に地区で発表したのと同じテーマになった。詳細はあとで述べるが、最後の論点としてあたらしいことに挑戦することの大切さであった。矛盾するようであるが、取り組むテーマは同じでもそれをさらにバージョンアップして、前回とは違う『ない・ない・ないの国』づくりをめざした
『 ピーター・パン 1話 ・ ない・ない・ないの国 』 山梨地区 万行パーティ
1 オーディション エントリーにあたって = 2002年 2月 =
昨年3月に地区の発表『ピノッキオ3・4話英のみ』を終えて、エントリーの〆切もとっくに過ぎた頃、数人のラボっ子から「オーディションはまだ?」と尋ねられ、皆に相談しなかったことを後悔した。それで今回は、エントリーするかしないかみんなで話し合うことから始めた。結局、話し合いに参加した子たちによって「満場一致」でエントリーすることになった。あらかじめ全員から、意見用紙をもらっておいたので不参加の中にはオーディションに出たくないという子もいた。パーティ全体という部門でエントリーしているので、その子たちをどう説得するか私の課題となった。今後のパーティ活動を考えても、是非全員で発表したいと思った
2 テーマぎめ<ディスカッション/ディベートで 最終的に一本化する>=2月11日=
テーマぎめはここ数年で討論形式に定着してきた。たくさんのラボ・ライブラリーの中からパーティ全体で発表するとしたら何がよいか考え、当日意見にしてもってくる。(都合で来られない人は意見用紙を提出)プレゼンテーションのしかたは様々だ。個々の意見を述べあったあとで、テーマ別に分かれグループ化していき4~6にしぼる。グループ内で土台となる意見をつくり、お互いの理論を展開し4つになったら持ち時間をきめておすすめのところをみんなで動いてみる。人と話し合う時に是非身につけてもらいたい態度として、
①相手をやっつけるのではなく、相手が「なるほどそうだな」と思うような議論の展開をすること
②議論していくうちに「それもそうだな」と思ったら意見をかえることに躊躇しないこと(相手を受け入れること)に気をつけている。
結果、幼児から高校生まで同じ土俵で議論し、テーマは2つになり ディベートとなって、最後にみんなの意見が一つになる。上記のスタイルで2月11日、1日プログラムでテーマぎめ討論会をした。最後は『ふしぎの国のアリス』と『ピーター・パン』のディベートになった。『~アリス』の論点は、「いろんな登場人物がいて、お話がおもしろい。ピーターをやるのもいいけど、地区で発表したからあたらしいものに挑戦すべきだ」だった。一方、『ピーター~』の論点は「ピノッキオの時に年中さんにセリフが1つあっただけでもその子にとって嬉しい発表だった。今回はオーディションにでたくないといっているコーラス隊(主に幼児)もまきこんで発表したい。小さい子も元気よく歌い、楽しめるのではないか」などであった。
最終的に、『~アリス』が納得したピーター側の意見はこうだ。「確かに、11月に地区で発表したのと同じテーマであるが、あえて同じテーマで、『~アリス』に取り組むのと同じくらいのあたらしい『ない・ない・ないの国』をづくりをめざしたらどうだろうか。役も場面も一からつくりなおす。なんとしてでもみんなでオーディション突破したい」
・・・この意見で 全員が『ピーター・パン1話を英日で発表』することになった。
3 役ぎめ < なりたい役になる> =2月24日=
役は立候補形式で話し合って決める。できるだけなりたい役になってほしいと思う。小さい子に大きい子をつけたりということはしないようにしている。今回はピーターが3人、ジョンが1人、ティンクが5人 双子が3人と実にアンバランスだったが本人たちはたのしそうだった。イヴニングスターは登場人物の一人と位置づけ、あえてナレーターではない格好をとった。スタンドマイクを使わず、音声の面でちょっと迫力がたりなかったようだが、かれらのこだわりであった。ピーターが3人いておもしろかったのは、オーディション突破後の活動の中で、他の二人が都合でこられなくなってピーター一人になる機会がそれぞれに与えられたことだった。ここで「自分のピーター」をふりかえり、人に頼っていた自分に気がついたらしい。いつも3人でひとりのピーターだったのがこれを機にそれぞれ自立していった。ほかにも、セリフがないがこだわりの役がいっぱいあった。自分たちで考え、「あれになる。これになる」 ・・・・なりたい役になれるってやっぱり嬉しいことだと思う。
4 導入 <イギリス・ロンドン・ダーリング家・ネバーランド・J.M.バリについて>=2月・3月=
参考にする共通のものとしては、それぞれが「ピーター・パンとウエンディ」の本を読み、「フック」のビデオをみておいた。ほかにも絵本、アニメ、イギリス・ロンドンしらべなどなんでもいいから役づくりや場面づくりのヒントとしてアンテナをはるようにと言っておいた。ピーター・パンかるたⅡもつくり ことば遊びをした。
どこの国の絵本かわからないが原作どおりにお話が展開されていく大変うつくしい絵本があったのでそれで、ダーリング家のこと、なぜ、その日ナナがこどもべやにいなかったのか、ピーターがウエンディを助けようとしてけけがをしたこと、ネバー鳥のこと、海賊のこと ロンドンにもどったあとウエンディやロストボーイズたちは、おとなになって何になったかなどラボのお話にないこともふくめ、何回もおはなしたどりをした。
5 メイキングA <オーディション突破にむけて>=合宿 2回 /3月=
a. 展開 <全場面をつくる>合宿/ピーター・パン・スペシャルⅠ(3/9・10)
あたらしい試みは三輪えり花さんのワークショップで体験したことから
ラボっ子との話しあいで、「オーディションの持ち時間は15分だが、その部分だけつくると あたらしい「ない・ない・ないの国」づくりをしたことにならない。この合宿で全場面をつくり、登場人物・場面を深くした上で正々堂々とオーディションに挑もう!」ということに決まった。この合宿には地区の発表会でロストボーイズのうたをうたっただけのコーラス隊ははいっていない。(コーラス隊はオーディションに出たくないといっていた子たちが大半である。)この子たちには後半の合宿Ⅱで導入もふくめたっぷり楽しんでもらえるように、前回の発表メンバーできびしい場面づくりにとりくんだ。1月の総会で三輪えり花さんのワークショップで,私は「チェアマン島に祝福を」の場面にとりくんだ。また、全員でとりくんだ[ステイタスを考える」では、トゥートルズがウエンディを射落とす場面の六人組のキャラクターを掘り下げる上で十分に役立った。
やり方は、まず、2つのグループに分け、見る側と動く側になる。動く側の人たちは、役の名が書いてある紙を受け取る。ことばをかわさないので、お互いが誰かわからないが、動きや態度で自分とどういう関係にあるか考えながら動く。見る側は、誰がウエンディかピーター・ティンクやロストボーィズかあてるのだ。あとで、見る側と動く側が交代して、同じことをする。(違う場面でもよい) ここでうきぼりにされたのがロストボーイズだった。トゥートルズやふたごくんはすぐわかるが、カーリー・スライトリー・ニブスになるともう誰が誰だかわからなくなってきた。また、ジョンとピーターのステイタスも研究した結果、複雑な心理状態がはたらいていることがわかり、役づくりに役立った。
合宿の大半がおわり、できたのは、オープニングの前/オープニング/トラック1~9 だった。絶対的に時間が足りない中で、中高生のリーダーたち(発表時 サトキ高1 タカユキ中2 モエ中2 チヒロ中2 カオリ中2 ゴウ中1)は 90分のワークショップを6回やり、のこる10~13の場面も何とかなる見通しがついた。最後にどの場面をオーディションで発表するか話し合う。絶対入れたい場面は ワニ・うた・ピーターが出ているところをやりたい!・・・つまり、1話の真ん中のトラック4~9に決まった。 |
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