「オーケストラのように物語を奏でて!」
ラボテューター奥野峯子
テューターとしてスタートしたときから、ラボのテーマ活動は何かに似ていると思っていました。 というのは、テューター研修でテーマ活動していた時に「皆で動く」と言う言葉から、「皆で演奏する」という言葉を連想したのです。 2~3人で同じ役をしたり、「じゃ最初から通してやりましょう!」とか、高校生時代にブラスバンド部に所属していた私は、「あら、英語も音楽と同じじゃない!」と思ったのです。
そして、子供達とテーマ活動を楽しむようにしよう! 物語の中で遊ぶようにしよう!
ということを私は、子供達に自然体で伝えています。 言葉を自然習得する方法は、ここにあるのだと考えています。 また、ラボママの頃ですが、「だるまちゃんとかみなりちゃん」で、“Stone, scissors, paper?” 言いながら遊んだり、“Waah, waah, waah! I want my fat round thing.” とごっこあそびで発語していた子供にびっくりしながらも、楽しく遊んでいたのです。 こんなに自然に言葉が身に付くのならいいなあ! そんな風に感じていたように思います。
日本で生活する中で、日常に英語を必要とする状況がほとんどないわけで、さらに子供達にはまったくと言って良いほど必要ないわけですから、物語に触れるということから必要性を作りだし外国語に慣れる機会を持つ。 何度も繰り返し聴く、シャワーを浴びるように言葉を聴くことが普通の生活になれば、自然習得、言語習得に結び付くと考えます。 それは、物語であるから可能です。
それには、仲間がたくさんいなければ自然習得にはなりにくいと思いますが、言葉が飛び交うテーマ活動で、言葉を奏でる、大きい声(音)や小さい声、様々なキャラクター(楽器)が登場する物語(オーケストラの奏でる曲)を、存分に楽しみその中で遊んでおけば、現実に大きくなって国際交流のチャンスが来た時にも、社会へ飛び出す時にも、コミュニケーションの器量は備わっていると思います。
そこで、今の現代社会でラボの精神・めざす所を貫き、押し進めたいと思うわけですが、言葉をシャワーのように浴びる状況が難しいということが見えてきます。 たくさんの物語に触れて心豊かに、言葉を身につけたいと思いますが、回りの環境はゆったりとは流れていません。 ラボから発信できること、「物語を通してことばを豊かに!」をゆるぎなく、コミュニケーション力に近づけるようにと願います。
言葉が貧困になっている現代社会の中で、今一番求められていることが、ラボの中にはたくさんあります。 最後に魅力的で、夢多き人にラボっ子たちが成長してくれることを願って御挨拶にさせて頂きます。



「ローラの家でラボを夢みている人」
ラボ教育センター関西総局長 北村 和夫
ラボっ子の皆さん,ご父母ご家庭の皆さま,ラボ奥野パーティ15周年おめでとうございます。そして奥野テューター,この15年,たくさんの子どもたちをラボで楽しませ,育ててくださってありがとうございます。
いきなり私事で恐縮ですが,私は昨年関西支部にやってきて,まだ関西の支部やましてパーティ様子などほとんどわからない頃,奥野パーティの父母会に寄せていただく機会がありました。そのときの父母会で私自身はロクなお話はしなかったことだけは確かですが,ただ私にはあのログハウスのゆったりとした雰囲気,国際交流の写真や本棚も含めて人を誘い込む部屋のたたずまいが印象に残りました。奥野テューターは,いつも‘おっとり’とした方ですが,あのログハウスの内のたたずまいは,子どもたちを普段とは違った空気が流れる場所へ迎え入れるための繊細な配慮がなされた環境のように思います。そう思うと奥野テューターのお人柄が見えてくるような気がします。表にはご自分をおっとりとした姿をあらわされるけれども,細やかに,しっかりと,またていねいに子どもたちや人に向かわれようとする内面が感じられてきます。パーティ便り,LAURA TIMESを読ませていただいてもそのことを確かに感じます。奥野テューターは,今年度の国際交流参加者のための地区事前活動のお世話役もされてきていて,その準備やケアにも同じことを感じます。
今奥野パーティは、名実共に中学生のリーダー世代が育っています。娘さんたちがいた時代から第二ステージが始まったという感じがいたします。これからの奥野パーティは、始めてからこれまでの15年とはまたひとつ違った、飛躍の暦を共に刻まれることでしょう。テーマ活動、キャンプ、国際交流とオールマイティに活躍される奥野テューターは、こどもたちのこころをいつまでもCultivateする人としてラボ活動をこれからも続けていって欲しいと希っています。また奥野パーティのご父母のみなさん、ラボっ子のみなさん、この15周年を期にパーティ一丸と成ってさらなる飛躍をしていってください。 |