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大きな大きな荷物に、まったく不安を感じさせない笑顔で「行ってきます」と家族のもとを離れた小学生4人。プラスT娘二人。何年も一緒に育ってきた仲間だから、寂しさも感じなかったのかもしれないね。
Tも不安や心配から、気持ちは一気に期待へと盛り上がった。「あーー、また、くろひめに行ける!」(家事と子育て、ラボの3本柱の休まらない生活から飛び出して、大好きなラボだけに浸れるのだからー)
バスの中では、とにかく、食べるしゃべる食べるしゃべる。初参加、少人数のくせに、後部座席から、元気いっぱいの存在感で、クイズ、ゲームにも参加。
サービスエリアでの休憩も楽しい!各地からのバスが合流、あちこちにラボT、ラボハット。シートベルトから開放されて、かけずりまわり、自然に鬼ごっこがはじまる。

そして、少しの疲れを見せつつある頃、いよいよ到着!見事、幼稚園の引っ込み思案な娘まで、Tを振り返ることなく、自分のロッジの看板に向かって、重~い荷物をものともせず、つきすすみ、あれよあれよと、ラボっ子の人ごみへと消えていった。たくましくなったね。
「あー、この空気、そして、懐かしいコーチの顔も」ロッジでは、さっそく名刺交換がスタート。はじめてのことなのに、自慢げに胸を張って、にこやかに。心の壁を感じさせず、すぐにつながれるみんながうらやましい!(交換した名刺を見せ合って、まるで「しちならべ」には笑った)
その後、開営式。今年のテーマは『あつまれ、物語の海へ!絵本の森へ!』
 
ロッジでは、何でも自分達でやるのが基本。食事の準備も、食缶を運ぶ、テーブルのセッティング、盛り付けなど、全員で分担協力。こういうことも通して、こども達はロッジの仲間と友情を育んでいく。
それにしても大きなラボっ子達のさりげない優しさ。ごく自然にリードし、甘えさせてくれる。
初日の晩には、ロッジ目標を決め、翌日の野外活動コース決め。小1、2組には、そんなに選択肢がないが、高学年、数回目参加ともなると、みな自分なりのプランを持ってくるようで真剣、必死!!
今回、トンチン4では、苗名の滝コースが定員2に対して6人が希望の大激戦。みんな強い意志を持ち、お互いの気持ちは分かるけれど、譲れない。憧れ、挑戦したい気持ちがひしひしと伝わってくる。寝る時間も迫るのに、とにかくもめにもめ、涙なみだ。。。
初ロッジマザーとしても大試練の気持ちだった。行けると決まった子達の頑張り、行けなかった子の前向きな切り替えに救われる思い。
石川Pのみんなも経験を重ねるうち、いつか、こんな経験もしていくのだろうな。そうして、それぞれ、成長していく。
そして迎えた野外活動の朝はなんとどしゃ降り。お空とにらめっこでのスタート。
ラボハットもくつもビショビショだったけど、よくみんな風邪もひかずに乗り切った。えらい!!
じゃがいもほり、野尻湖遊覧船、森で芸術家、探検隊、それぞれ楽しんだ。
今年、くろひめ山登頂隊は、天候の悪さで、途中で引き返さざるを得なかった。いろんなドラマが起こる、くろひめ。
3日目ともなると、ロッジには強い連帯感が感じられる。甘えん坊、人見知りのTの娘もすっかりお姉ちゃん達に打ち解けて。

この日は、絵本の森めぐりとバザー、姉妹ロッジでのテーマ活動発表、キャンプファイヤー、その後のロッジでのお別れ会?とビッグイベントが続く。
絵本の森は、ラボランド中になんと約30ものおはなしのコーナーがあり、グループで相談しながら、回っていく。ププは最年少なのに、年上ラボっ子達が「次はどこへ行く?」とリーダーのように聞いてくれるので、とても張り切って。
『まよなかのだいどころ』では、炎天下、小麦粉粘土のよーく伸びるねり粉が本当に焼けそう。
『くまがり』では、そーーっと暗闇をすすんでいくと、「ウォー!!!」と振り返ったくまが追いかけてきて、みんな猛ダッシュ、本気で逃げた。
『はなのすきなうし』では、みんなでいろんなお花のにおいをかぎました。
『ヘルガの持参金』では、インジチーム対ヘルガチームで、たくさんのポールの木を倒したり、立て直したり、駆けずり回る。
『はらぺこあおむし』にも驚いた。あの絵本の果物の穴を本当に通り抜けちゃうんだから。
『ろばのシルベスター』みたいに魔法の小石も集めたし、ふとみると、ハメルンの笛吹きのあととこども達がゾロゾロ・・。どこへ行くのー??
とにかく、とてもダイナミックにライブラリーのお話を楽しんだ。
それぞれのしかけもアイディアも本当に素晴らしかったが、普段たっぷりライブラリーでお話を楽しんでいるラボっ子達だからこそ、こんなに楽しめることがあるんだな、とも感じた。
 

午後はテーマ活動。石川Pの3人娘はそろってロージーに。
夕食後、姉妹ロッジで発表を見せ合う。『ロージーちゃん』の力って不思議。
照れて素直に入れていないように見えた高学年も、発表が進むに連れ、ロージーの世界に浸り、最後には友情の花火が見事に咲いた。
正直、奇跡かと思った。最高の花火が次々とあがるのを目の当たりにして、涙がこぼれて止まらなかった。
そのままキャンプファイヤー。感極まってしまって、泣きっぱなしのTでした。
そしてロッジに戻ると、部屋の明かりを消し、真っ暗な中、輪になって座って、次々とロッジのみんなへ自分の思いを伝える。これは私にもはじめての体験。
伝わるのはみんなの息遣いだけ。表情はまったく分からない。
石川Pのみんなも「ありがとう」「楽しかった」「また絶対来たい!」ときちんと伝えられました。誰も教えてもくれないのに。大きく強くなったね。
みんなの成長にまた涙。
最終日。東京組は出発が遅いため、見送りの立場。
たったの3泊4日で、ラボっ子達はこんなに強くつながるんだ。
キラキラの笑顔と涙。
また、それぞれが日常へと帰って行くけれど、この友情のあたたかな強い絆は、
確かなものとして、ずっとずっと彼らの心に陽だまりのように残っていくのだろう。
ラボっ子達が心の底からかわいく、いとおしく、うらやましい!!
初ロッジマザーはそう強く感じ、明日へのエネルギーをもらいました。
ありがとう。トンチン4のみんな。ありがとう。くろひめ。

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