幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
■■■ 運営事務局より ■■■
ひろば@LABOは,ラボ教育センターが展開する
「ラボ・パーティ」に関わる皆さんのコミュニティ・ネットワークです。
「ラボ・パーティ」については 公式サイト  をご覧ください。
ラボ公式HPTOP新着一覧趣味・ゲームランダム新規登録戻る 0510989
  
Home
Diary
Profile
BBS
Bookmarks
Schedule
メール
・メッセージを送る
・友達に教える
ページ一覧
・ 暮らしのエッセイ
 つくし摘み
 草取り
 寿限無
 半夏生
 ヨーロッパ雑感
 クロタラリーア・アレッサ
 こんなにおいしいの、フルーツポンチ
 リフォームの心_(1)
 ダムに沈んだ徳山村
・ ちゃこの絵画展
 港町ベルゲン
 鐘楼
 古都遠望ー(3)
 運河を行く
・ ラボ・ライブラリー(GT)
 山山もっこり
 うみがたずねてきた
 かいじゅうたちのいるところ
 ピノッキオ
 三本柱・柿山伏
 昔話・ききみみずきん
 ふしぎの国のアリス
 てぶくろ
 すてきなワフ家
 ドン・キホーテ
 ドゥリトル先生 海をゆく
 ピーター・パン
 わんぱく大将トム・ソーヤ
 ロミオとジュリエット
 大草原の小さな家
 ジュリアス・シーザー
・ ラボ・ライブラリー(SK)
 たろうのおでかけ
 ぐるんぱのようちえん
 へそもち
 はるかぜトプー
 ありときりぎりす
 しょうぼうじどうしゃ じぷた
 みにくいあひるのこ
 国生み
 スサノオ 霜月祭り
 オオクニヌシ
 わだつみのいろこのみや
 ウッレと冬の森
 きこえるきこえる
 巨人シュトンペ・ピルト
 太陽の東 月の西
 だるまちゃんとかみなりちゃん
 アリババと40人の盗賊
 かいだんこぞう
 たぬき
 長ぐつをはいたねこ
 てじなしとねこ
 ティム・ラビット
 耳なし芳一
 鏡の精
 鮫人のなみだ
 鮫どんとキジムナー
 スーホの白い馬
 わたしとあそんで
 いたずらきかんしゃちゅうちゅう
 プロメテウスの火
 空のかけらをいれてやいたパイ
 なやたけのがぐやひめ
 ガンピーサンのふなあそび
 かぶ
 太陽の子パエトン
 王さまの耳はロバの耳
 ペルセウス
 オデュッセウス
 三びきのやぎのがらがらどん
 ヒマラヤのふえ
 ポワンホワンけのくもたち
 ブレーメンの音楽隊
 おばあさんが話した日本の昔話
 みるなのはなざしき
 ふるやのもり
 ジャックと豆の木
 3びきのコブタ
 猫の王
 トム・ティット・トットと三人のおろかもの
 白雪姫
 ヘンゼルとグレーテル
 かえると金のまり
 おおかみと七ひきの小やぎ
 ホッレおばさん
 ひとうちななつ
 まほうの馬 シフカ・ブールカ
 わらじをひろったきつね
 エメリアンと太鼓
 不死身の九人きょうだい
 おどりトラ
 そらいろのたね
 うみのがくたい
 はだかの王様
 幸福な王子
 平知盛
 かにむかし
 瓜コ姫コとアマンジャク
 ゆきむすめ
 おかあさんのたんじょう日
 西遊記
 一寸法師
 安寿と厨子王
 おむすびころころ
 チピヤクカムイ
Welcome!
カムイ・ユカラの世界は私は好きだった。絵本としては以前から、手島圭三郎のカムイ・ユーカラの世界、「ケマコッネカムイ」「カムイチカプ」「イソポカムイ」「チピヤクカムイ」「エタッペカムイ」など、読み聞かせに使っていた。ついでに、「おおはくちょうのそら」とか、「くまげらのもり」「ひぐまのあき」「きたきつねのゆめ」「しまふくろうのみずうみ」など手島さんの迫力ある版画絵本が福武書店から出ていて、私の好きな絵本群となっている。

 私の育てられた頃はまだ、私の祖母の話には、山にも河にも岩にも木にも、あらゆるものに神様がいるように話して育てられた。現代のように文明が進んでも、私は、なんとなくそのような、自然の中に神を感じる気持ちが好きだ。というよりも、現にそんな気持ちを私の中に持っていると思う。松居友さんの書かれている「火の神の懐にて」のようなアイヌのコスモロジーがするすると心にしみこんでくる。

 このCDが出る頃、何回か北海道に行った。たまたま千歳にいらっしゃる松居さんのお世話になって、ユーカラを語る会に出たり、二風谷の萱野さんを訪ねたり、旭川のテューターのお世話で、ユーカラを聞いたりした。
 本もたくさん出ているから、いろいろ買って読んだけれど、私が今も手放さず、心の中に残っている本は、記者の眼から見た、本多勝一の「アイヌ民族」。ユーカラや昔話にたくさん触れるには、「カムイユカラと昔話」萱野茂(小学館)。ほんわかとアイヌのコスモロジーにふれる「火の神の懐にて」松居友。など。
 そして、ラボの、チピヤクカムイをとりあげるとき、アイヌの物語を最も分かりやすくするには、一番早道かな、と思ったのが、この本、「銀のしずく降る降る」知里幸恵「アイヌ神謡集」より(星の環会)。アイヌとして生まれ、文才に恵まれながら、19歳で世を去った知里幸恵さんが、先祖が語り興じた小さな話を後世に残そうと、アイヌ語をローマ字で記し、日本語訳をつけた。その「アイヌ神謡集」(岩波文庫)の中から、姪の知里むつみさんがさらに分かりやすく修訳して出した絵本。

 絵はいいとはいえないが、アイヌの人々の生活、信仰、日々の戒め、などわかりやすい。子供が驚くのはアイヌ語が全然分からない日本語とは別の言語であること。北海道といえば日本じゃないか。どうしてこんな言葉を使っていたの?となる。そうして、あらためて、神の国から人間の世界を見るというスケールの大きさ、チピヤク、チピヤク・・・と繰り返し、天上と下界を行き来する物語を楽しむことになる。
 只、ラボの物語は、ユカラの雰囲気がなくなっていて、少しこの物語からユカラを理解するのはむつかしいと思う。神が、オオジシギの服を着て、降りてくる、神がくまの服を着て人間のところへやってくる、という考え方がアイヌの心である。・・・「六つの空をとおりぬけ」とあるが、どんな六つかは、分からない。「六」はアイヌの聖数であるから、やはり丁寧に六つの空を表現したい。

 ―――オオジシギは、あまり人間の世界がきれいだったので、楽しくて帰ることを忘れてしまいました。もう、かなしまないで、人間の世界でたのしくとびまわっていたら、いいと思います。でも私たちには、やくそくをまもらなければいけないと、教えています。―――A子(小3)

 ―――ユカラの物語は、「わたしは」といって語っているように書いてある。オオジシギや、ふくろうが、神と考えられていたのだ。アイヌの人々は、自分たちの住んでいるところを、美しい自然のすばらしいところだと思っている。だからこんな物語が出来たのだと思う。そしてそこをみんな神様が見ているのだと思っている。自然ばかりをテーマ活動で表現するのは難しいけど、動かない自然の中を、オオジシギがダイナミックに飛ぶ表現が出来たらいい。T君(高1)
Copyright(C)2002 Labo Teaching Information Center.All rights reserved.