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孫がうちに遊びに来ると、ラボ・ルームに残っている本を、時間のある限り読んでいる。夏休み、石井桃子さんの「ホレおばさん」を読んで、感想文を書き、学校へ出すんだといって持っていった。
―――わたしはさいごに、金の雨がふってきたところが、きにいりました。なぜ金の雨がふったかというと、はたらきもののむすめだったからです。
パンを出したり、りんごの木をゆすったり、やさしくしてあげました。ホレおばさんのうちでは、ホレおばさんのいうことをよくきいて、よくはたらきました。
いとまきがいどにおちたから、むすめはいどにとびこんだんだけれど、ホレおばさんのところへくることができたのは、いとまきのおかげです。いとまきも、いいむすめだと、知っていたのだと思います。わたしは、このむすめがいいな、と思いました。―――(小学2年)(このあと、ラボのは、なまえがあるけど、これはなまえがない!学校へはこっちを出す。 といっていた)
ホッレおばさんについては、相沢博の「メルヘンの世界」に「善と悪、美と醜の対照」という項目にとりあげられている。
マルガレーテとローザ、このラボの命名は、純白とにごった赤をイメージさせる。その二人は、まさに対照的。よく働き、心の優しいマルガレーテ、怠け者で、心の醜いローザ、それを象徴的にあらわす、最後の報酬、金の雨、純金と、真っ黒で、べとべとしたピッチ。ヒロインは幸福をつかむ。
これらは眼に見えぬ運命に導かれている。マルガレーテの日常から、非日常の世界に導いてくれたのは、糸巻きである。パンとりんごは、苦しむものに対して、彼女の心根を試している。このあたりも、ホッレおばさんが采配を振るっている。
テーマ活動で、この糸巻きの大切さを感じた子の発言が、その場の雰囲気と緊張を一気に高め、高尚なテーマ活動としてまとまっていったのを覚えている。
―――マルガレーテはいい子だと思った。まま母のいうことを、いやともいわず、「はい、おかあさん」といって、ちゃんと仕事するんだから。井戸の中の世界にはいあってからも、パンやりんごや、食べ物を目の前にしても、食べないでやさしくしてあげるんだから、わたしは、この物語が好きです。シンデレラににていて、いじわるな姉には、ばつをあたえるというので、気持ちがスキッとする。
ホッレおばさんの世界は、不思議な世界だけれど、何にでも心が入っている、はねまくらや、はねぶとんをよくふって雪をふらせ「いまごろ、森も野原も真っ白になるんだわ」なんていえる世界、いいなあ、と思いました。この世には、いろいろなことがあるけれど、つらいときでも一生懸命心をつくしていたら、誰かが手をさしのべて、幸せにしてくれるとも、思えました。―――H子(中3)
―――ぼくは、りんごとおんどりをやりました。おんどりは、「きんぴかおじょうさんのおかえりだよう」といったり、「べたっくろおじょうさん」といったり、さいばんかんか、かみさまみたいだとおもいました。ちゃんとよく見ている人が、いるのだと思います。―――T君(小1)
―――わたしは、「糸まき」のやくをやりました。糸まきはこのお話ではなくてはならないもの、とても大切なものだと思います。「あの糸まきは、ホッレおばさんの使いだと思います。毎年、冬に、ホッレおばさんの仕事を手伝うむすめを一人さがすというホッレおばさんの命令で、マルガレーテのところにいって、井戸に飛びこませ、夏のパン、秋のりんごなどで、どれだけやさしく、はたらきものかをためして、マルガレーテよりひとあし先にホッレおばさんのいえにいって、どういうむすめかをしらせていた」と思ったからです。これはわたしが考えたホッレおばさんと、糸まきの関係です。―――Y子(小5) |
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