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これも、「みるなのくら」とか、「うぐいすの里」とか、読み比べることが出来る。ラボの「みるなのはなざしき」は、テーマ活動のことも考えられて、音、色も、イメージの中に入ってくる。ついでにこれは、私の「語り」の十八番でもあった。
ある年、これが、国際交流の共通テーマとなった。テューター仲間が集り会食することとなり、その中に一人シャペロンもいたので、私の急な思いつきで、12の部屋を、料理であらわした。音楽と語りで、順々に出てくる大皿の上の表現を思い出してみよう。
1月・・・煮ふくめた高野豆腐を松の型で抜いて。
斜めに切ってうす甘く煮たごぼうに青海苔をまぶして。
小さい梅の花にくりぬいた長芋を添えて・・・正月の松飾りなり。
2月・・・かまぼこで、梅の花をたくさん作る。
はるさめの透き通った感じで・・・どこやらに氷の解ける音が・・・
3月・・・桜の花に切り抜いたハムとにんじん。春爛漫。
4月・・・千切りした大根、キャベツの上に、マグロ、さけ、いか、タイの刺身を盛り上げ、大きなボタンの花。
5月・・・長くきったきゅうりで葉、レッドキャベツで花、鮮やかなあやめの花がずらり。
6月・・・甘くやわらかい小豆と白玉。そこに三つ葉、藤の花が一面に下がっている。
7月・・・かいわれ大根といくら。萩の花が咲き乱れる。
8月・・・そばをゆでて、ススキ。とろろ昆布の穂が揺れる。ゆで卵の満月が出る。
9月・・・ラディッシュやトマトやバナナの小さな輪切りの小菊、スクランブルドエッグでつくる大輪の菊が咲く。
10月・・・いっぱいにひろがったもみじは、生ハム。もみじがイメージできるように薄切りにんじんをもみじ型に抜いて散らす。おろし大根の煙が漂う。
11月・・・皿いっぱいに土の色のハンバーグステーキ。
12月、見るなの座敷は、三つ葉のグリーンと、ゆで卵の黄色い小判であった。
みんなの歓声を受けて出てきた料理。さあて!何月が前菜?デザートは後に回して、何から食べる?こんな激励もあっていいだろう。人間の五感で感じたことは、あらゆるときに思い出され、いざというときには、思わぬ力を出す源になる。
ラボっ子たちのあるグループは、飛び出す絵本を作って、表現を盛り上げた。または、2グループに分かれて、男が戸を開けると、次々にその部屋の風景が表現された。そこには音も色もイメージすることを忘れなかった。これは昔話を、ラボ独特の解釈で表現した一つの芸術だ。
―――男が、うぐいすのきずのてあてをしたから、女に化けたうぐいすは、やさしいひとだとおもって、おんがえしにでてきたのだと思う。でもすごくかなしかった。おとこが、約束さえまもれば、ずっと一緒に暮らせただろうに、うぐいすは、自分の本当の姿を見られてしまって、もう、いっしょに暮らせない運命。男も、すべてを失ってしまった。―――A子(小6)
―――ぼくは、この物語は、特に人間の心を表している物語だと思っている。それは、人間の「よく」ということについてだ。人間は、これでいいということがなくて、もうかればもっともうけたいと思い、とくしたら、もっととくしたいと思うようになる。この話は、もうかる話ではないけれど、11まで見たら、つぎの「見るな」のざしきも見たくなって見てしまった。人間の欲と、弱さだと思った。―――Y君(小6) |
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