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秋。空を眺めることの多い季節だ。「くも」といって、私の好きな本のひとつは、ピーター・スピアの絵本、「なつのそら」。それから本当にいい本は、イーハトヴ詩画集「雲の信号」(宮沢賢治・詩=黒井健・画)で、私は、ときどき眺めている。さて、ラボのくもの本といえば・・・
詩的です。ことばの美しさ、間宮芳生さんの音楽、岸田今日子さんの語り、私は何時聞いても気持ちよく聞ける。
ただ、絵本は、4冊のセットの関係もあって、同じように印刷されているから、よく考えられた絵が、その雰囲気を出していない。こどもが、くもに目や口を書くと、漫画チックになってしまう。
飛行機に乗って、雲の上を飛ぶと、話は別で、雲も別の分析をしたくなるが、地上から眺める雲、空の表情、空模様は、詩的、ロマンチック。またあるときは、絵画的ともいえるだろう。
私は、建物の絵をよく描くが、建物には曇り空が似合うことが多い。建物がきれいに見えるような気がする。また夕焼け空もよく使う。空に表情がつけやすい。物語性も加えられる。快晴の空は、人の気持ちをうきうきとはさせる。家の中に居るのはつまらないと、外に出たくなる。でもそれ以上に何かを考えさせたり想像させたりはしない。青空に浮かぶ雲は、千変万化、空の表情を変えさせ、楽しませてくれる。
このテープは、日本語もきれい、英語もきれい、スペイン語も心地よい、という印象がある。そして何回テーマ活動をしても、終わりの場面になると、涙が出てくるのはなぜだろう。
―――わたしは、ぽわんほわんけのくもがすきです。お父さんや、お母さんとはなれてしまって、なきだしそうだったけど、いっしょうけんめいさがしてあえたから、うれしかったです。くもは、もしどこかへいきたいとおもっても、かぜにたのむことになるから、たいへんだなと、おもいました。くもがわたがしみたいにみえたりします。―――N子(小1)
―――雲を家族に見立てて、空を見ています。すると、ちぎれたり、くっついたり。なんだか、風とも親戚、空全体が家族のようにおもえてきます。 どんどん行けば、世界全体を見渡すことが出来手ていいなあ、と思えてきます。でも、このポワン・ホワンけのくもたちの旅は、何時も同じではないぞ、大変なときもあるぞ、と教えているようです。そうしてみんなで力を合わせて、励ましあって、子供の雲たちは、いろんな経験をしていきます。だから、最後にやっと会えたとき、うれしさがこみ上げてくるのです。僕は小学生の頃、この雲を表現するのが難しく、自分なりにふわふわやっていたように思います。そして火山の煙を一生懸命手を高く伸ばして表現していたことを覚えています。―――K君(大1)
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