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ガラスに描く絵の具をプレゼントされて、何かいいものを作ろうと思いつつ、グラスや、変わった形のビンなどを集めていた。さて、描く準備が出来た。グラスを手にとって、すぐに頭に浮かんだのは、「ヒマラヤのふえ」の絵だった。あの色彩と様式美を少しヒントにいただいて、ステンドグラス風に仕上げていった。
まず、金の絵の具で、緑の葉の葉脈をグネグネ、くるくると描き、花を花びらひとつずつ丁寧に重ね、輪郭を取った。その中に、丁寧に緑、赤の色を入れていった。友達がグラスに似合ったいい絵だといってくれた。ラボ・テューターが見たら、すぐ[ああ、あの絵だ]と分かるのだけれど。
私はラマチャンドラのこの「ヒマラヤのふえ」の絵本は、大好きな本のひとつで、深いものを感じる。自然の恵みを大切に生きてきた人々の間に伝わる物語詩、そのものの絵と思える。
ラモルたちに笛を与えた旅の老人は、人間の姿になった神様といっていいだろうが、いかにも、どこともいえぬ遠いところから来たと感じられる。でもこの表現は、私は幼児の絵の中に見ることがあって、この絵本を見てから、改めて幼児の表現の自然さというか、神秘さすら感じた。
顔の書き方は、ヒンズー美術の中にあるようで、平面的で、表情がないようであるが、人、星、魚とそれぞれにその場面とマッチした表現になっている。そして太陽は、いかにも強く、しっかりとした人格すら感じる。
ラモルの笛の音が、ナーガリー文字とか言うのであらわされているが、とにかく、文字も図案のように美しく、いいメロディーが聞こえてくるように思える。そのメロディー(文字)が三ツ星を包み、曼荼羅の世界をも包み、ついにラモルは、マルハナバチに変えられて、空へ行く。でも、一文字のメロディーが続く。そしてブリンジャマティの努力と、神様の力で、最後、ラモルは、一文字のメロディー(まるはなばち)から抜け出て、ブリンジャマティのところに帰る。
―――あの、まほうのふえで、いしじゃりのところが、花ぞのにかわってしまうなんて、ほんとうにふしぎです。どんなふしぎな音が出たのかと思います。きっとラモルが、じょうずにふいたのです。どんなおんがくかしりたいです。もし、おんぷがわかったら、ぼくもひけるけど、このじは、わかりません。―――K君(小1)
高原や山にいて、小鳥のさえずりなどを、本当にいいなあ、思うことがある。そのかわいい声を、言い表そうと思っても、音にならない。観念的に小鳥の声は、チッチ、チュンチュン、ホーホケキョとしかいえないとは、なさけないと思うのだけれど、いつもじっと聞き入るだけだ。それを表せるいい文字、音符があったらいいのだけれど。
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