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プロメテウス、ペルセウス、そして、オデュッセウスだ。膨大なギリシャ神話、そしてホメロスのオデュッセイアを、ほんの15分の物語にまとめてしまうのだから大変だ。しかも、紀元前16世紀頃といわれるペルセウスから、紀元前12世紀頃のトロイア戦争となるから、この間、数百年以上の隔たりがある。しかもシュリーマンが関わってくると、これはまた、150年ほど前のことというから、紀元前からいうと、ついこの間ということになる。ほんとにすごいことだ。
ペルセウスは、ギリシャ人の冒険の夢と憧れを表すように、未知の世界を広く飛び歩いたが、まだ、実際に船などの手段があったわけではないから、翼のサンダルなど、空想の世界である。オデュッセウスは、実際に、船団を組んで遠征している。トロイア戦争の英雄が、その後10年漂流した物語のほんの一部であるから、ラボっ子たちの興味に合わせて、読み足してもらわねばならない。
パーティでは、「ホメーロスのオデュッセイア物語」(バーバラ・レオニ・ピカード=高杉一郎訳・岩波書店)を紹介して、出来るだけ読んだ。子供には読みやすく、非常に楽しめる本だった。
ラボっ子が、今、いくつであろうと、このような形でギリシア神話に出会ったということは、たとえ今十分に理解できなくても、次に大きくなってから出会ったときの理解が、違うのだと思う。
ラボ・ルームには、[探検と発掘シリーズ](評論社)があり、男の子たちの人気の本だった。それだけでは十分理解できないと思うが、トロイア、クレタなど、つながりを持ってきた。トロイアの絵本は、巨大木馬で終わっている。オデュッセウスが最後の英雄といっても、どのように英雄だったのか、知りたくなるのが当然で、みんなが本を借りていくのがうれしかった。
―――オデュッセウスと聞いても、何のことか分かりませんでした。でも、トロイア戦争の英雄の一人だと聞いて、わかりました。島に流れ着いたとき、食料もつきて、どうなるんだろう。たぶん運よく何か食べ物にありつけるんじゃないかと、想像しました。食料はあったものの、その後は、とても残酷のように思いました。
毎日、部下が一人ひとり自分の目の前で食べられていくのを見て、オデュッセウスはとてもつらかったと思います。でも、食べられっぱなしではなく、対策を考えたオデュッセウスは、さすがトロイア戦争の名将軍だと思いました。このオデュッセウスはどんなときにも、何事にも、立ち向かっていく勇気と落ち着いた行動力の大切さを教えていると思います。―――K君(中1)
このあと、「こどもと本」では、ギリシャの神々の物語につづいて、「トロイア物語」(ロジャー・ランスリン・グリーン=山本まつよ訳)が連載された。これも非常に面白かったが、その頃パーティは、次のテーマに忙しい状態だった。
こうして、ギリシア神話の人々、神々、の人間関係を楽しんで読んでいると、人間の心は、古代から余り変わっていないのだな、と思う。彼らの、喜び、怒り、悲しみは、今のわれわれと変わっていない。 |
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