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ヘレン・オクセンバリーに、先に触れてしまったが、私たちはJohn BurninghamのMr Gumpy's Outing を持っている。私は「えほんぶんこ」と名づけて、好きな本を集めていた。その中に、The Quangle Wangle's Hatと、BORKAもあった。当時は、この2冊に特別な思いを持っていたわけでなく、むしろQuangle Wangleは、エドワード・リアの文で、面白い絵だなあ、と思っていた。
やがてラボに、「ガンピーさんのふなあそび」がはいるころ、「え!?」と気がついて、あらためて見ると、BORKAの見返しには「FOR Helen」とあり、The Quangle Wangle's Hatの方には、「For John」とある。これらは二人の処女作だと思うし、こんなことに感激した私は、ますます二人の作品を買うことになった。
バーニンガムさんの絵本はたくさんあるけれど、私は、BORKA(The adventures of a goose with no feathers)と、TRUBLOFF(The mouse who wanted to play the balalaika)が、特に好き。これらをパティーで読んであげると、「へえー、こんなお話を書く人なんだ」と、ガンピーさんのやさしさをさらに身近に感じてくれるように思われた。
ーーーガンピーさんはいい人だから、いろんな動物が「のせて!」といってきます。ガンピーさんは絶対いやだとはいいません。はじめてガンピーさんに会った人でも、お友達になれると思います。ガンピーさんは、世界中の人と、友達になれると思います。---S子(小6)
バーニンガムさんとは、思い出が多く、岐阜の鵜飼にお付き合いする機会があり、そのとき長良川から山を見て、「ああ、これは北斎のやまですね」といわれた。見慣れている山を、思わず見直した。
そしてテューター仲間とイギリスへ行くことになり、そのことを彼に伝えて、できたらお会いしたいというと、「その日は、あいにく旅行中で」ということ。
それはそれとして、イギリスに行き、たまたまそのときお願いした車の運転手が、バーニンガムさんの家がわかるというので、いらっしゃらなくても、家だけでも見たい・・・ということになった。
「ここだよ。ここだよ」とわいわい。家の中でなにやらわからぬ日本語で騒がしいのを聞いたら、誰でものぞいてみるだろう。テラスにひょっこり一人の男が現れた。バーニンガムさんだ。「あら、いらっしゃったんだ」「きてよかった!」
バーニンガムさんも、予定を繰り上げて、昨日帰ってきたばかりで・・ということだったが、彼にとっては、とんだハプニングとなった。お庭を見せてもらったり、お茶を飲んでお部屋を見せてもらったり。彼らの作品の生まれる環境の一端を知った感じだった。
彼の部屋の壁には、小さい紙がいっぱい貼られている。スケッチやプロット的な下絵のようなもの。思いついたものを描いていき、構想を練って仕上げていく、といわれていた。 |
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