|
|
|
|
|
毎年たくさん折っている折り紙雛を応用して、かぐや姫の物語を作ることができる。和紙の柄、髪の毛の色などを工夫して、おきなやうばをつくり、五人囃子を応用して護りの人々を作っていた。
そんなある日、3年生のKちゃんが、竹筒に紙の人形を入れて持ってきた。みんなが「わぁ、かわいい」といい、それぞれにいろんなことを考えたに違いない。結果として、竹やぶへいって竹を切らせてもらってきてみんなが好きなかぐや姫を作りたい。ということになったのだ。
トラックを借りてきて高大生が、竹取のおきなだ、と喜び勇んで竹やぶに入らせてもらったものの、竹を切るなんて、容易くできることではない。手も足も血だらけにして、悪戦苦闘。やっと数本の大きな竹をもらってきた。それを斜めに木って節のないのにも底をつけ、みんなが自分のかぐや姫を入れた。
こんなことで気分も上々、4話全部を一気に発表しよう、ということになり、1話から4話まで2時間の丁寧な重い発表になった。やる方も、見る方も大変だった。
とにかくこの「なよたけのかぐやひめ」は、私は一言一句逃したくない。秦恒平さんの日本語の気持ちのいいこと。リズムがよく、格調高く
古典の味があって、新しい。私にとって、声に出して読みたい日本語のひとつだ。
秦恒平さんは、ご自分の本「死なれて・死なせて」の中に、この日本語の原稿を頼まれたときのことを書いていらっしゃる。そして竹取物語についての想いから、死なれて、死なせて、「愛」そして「生きる」を書いている。この本を読むと、なよたけ・・・の味わい方も更に深まってくる。
今も時々、刺繍や、人形を作りながら、おとなのCDとして聞いている。 |
|