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「ぞうさんのえをかいて!」と、子供や孫、あるいは周囲の小さい子に言われたら、どんな絵を描くのだろう。私の絵は元気な「ぐるんぱ」になってしまう。そのうちに、はなの上に、クッキーをのせたぞうや、お皿や靴までのせてしまう。こういう絵は、ラボっ子でなくても、ぐるんぱのお話を知らない子でもよろこぶ。ぞうの絵といえば、私が思うには、横向きの絵が多い。間違いなく「ぞう」と分かるように描くことが出来る。前向き、正面から描いた絵は少ないと思う。[はなを高く上げて、きれいな、くうきをすっています]と、前向きで、はなを上げたぞうの絵を描くのは、ラボっ子の特権だろうと思う。
この、ぐるんぱさん、動物の世界、ジャングルから、異郷である人間の世界にやってきて、一生懸命働くのだけれど、大きなものばかり作ってしまう。
そしてついに、ぐるんぱは幼稚園なって、「ぼくはとってもとってもたのしいぞ!」というように幸せを見出す。
「やー、できたぞ、・・・」「ぐるんぱ、なにがなんでも大きすぎる・・・」の繰り返しが、小さい子は好きだった。そして大きなものが次々ふえてぐるんぱはしょんぼりするのだけれど、ラボっ子は、楽しくなってしまうのだった。
この最初のテープSK1が作られる当時、このぐるんぱの絵本は、すでに、フランス語、英語に訳されて、フランスやアメリカ、イギリスで出版されていたという。ラボではそれこそ活動を考えての英語、日本語をつけ、絵本の原作と違う新たなものとして、ラボ・テープにしたという。ある意味、特殊な価値を持つラボの物語といえる。
―――ぐるんぱは、きれいにしてもらって、しごとにでていった。いろいろなみせにいったけれど、大きなものばかり作るので、おいだされてしまうところがおもしろい。でも、さいごのところがいちばんいい。こどもたちがおおぜい集って、ぐるんぱのようちえんになった。こどもたちのせわをするときのぐるんぱは、とってもうれしそうでした。―――T君(小2)
5年生のR子は、素語りというよりは、ぐるんぱになりきって、ひとりテーマ活動をやってくれた。このような比較的わかりやすい物語を、英、日で自分のものにしてしまうことは、十分に楽しくて、自信もつく。 |
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