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私は、スリランカの幼児に良質な絵本を普及させる目的で出来た
「スリランカの教育を支援する会」の会員です。
この会は奈良県桜井市に事務所(と言っても代表者の自宅)のある小さなNGOす。
'98年に代表の益田氏が日本語教師のボランティアとしてスリランカに3ヶ月滞在した折、スリランカの幼児教育の貧困さ、とりわけ絵本を子供たちに読み聞かせをするという習慣がないことを知り、絵本を通しての幼児教育を支援する会を設立しました。
私自身は'84から地域で文庫活動をしているのですが、市立図書館もでき、団体貸し出しの本にも恵まれ、私の周りの子供たちの読書環境はとても恵まれてきました。
そこで海外の絵本普及活動をしている団体の協力を始めたいと思い'01秋にこの会にめぐり合いました。
この会の主な活動は、毎年秋にスリランカで【絵本製作セミナー】【保育士研修・
絵本の読み聞かせ指導】のワークショップがあります。
絵本製作セミナーは、現地の絵本作家を育てるためのワークショップです。
講師として、絵本作家の方や、絵本編集者などの専門家に参加していただいています。
保育士研修・絵本読み聞かせ指導は、私たちスタッフが、保母さんたちに折り紙や、手作り絵本の作り方(事前に講師と打ち合わせをして練習)の指導や、現地のシンハラ語での絵本の読み聞かせ指導をします。
読み聞かせ指導には '03にシンハラ語に翻訳出版した福音館の「ぐりとぐら」を使っています。私もシンハラ語で吹き込んだ「ぐりとぐら」のテープを何度も聴きリズミカルに読めるよう練習して指導者としての役割を果たして来ました。

翻訳出版したのは、現在「ぐりとぐら」のみですが、'03絵本製作セミナー参加者の中から2名の作品が'04秋現地で出版出来ました。今年度'05秋には'04の参加者の中からの作品を出版予定です。
左が『ぼくたちの遊びの家』右が『たこ』です。
スリランカにはシンハラ語とタミール語が使われているので、「ぐりとぐら」は両方の言語で出版しました。
左が『シンハラ語版』右が『タミール語版』ぐりとぐらです。
また、保育士や学校教師、一般の人々向けに、'03には「幼児教育と絵本~幼児期の発達に絵本はどのように役立つか~」、'04には「絵本のよろこび~絵本は必要なだけでなく、読み聞かせが子供にとってどんなに楽しい喜びか~」という講演を福音館書店編集部長の森達夫氏にしていただきました。
一方、現地のスタッフとしては、私たちの会の推薦で'02に大阪国際児童文学館の客員研究員として絵本の翻訳について半年間学ばれたプラサンサ・カルコッテゲさんがいます。彼女はスリジャヤ・ワルダナ大学教員で幼稚園の経営者でもあります。日本語検定1級の持ち主でお子さんを日本の大学で研修中に幼稚園に通わせていた経験から、絵本のすばらしさにふれ、「ぐりとぐら」の翻訳も手がけられました。日本語の表現の美しさをよく理解されているので、シンハラ語になった「ぐりとぐら」もとてもリズミカルですばらしいものになりました。
本会の'03と'04の事業は【絵本の導入によるスリランカの幼児教育向上プロジェクト】という事業名でJICAの草の根支援事業の助成金を受けて実施することが出来ました。

'02秋に幼稚園児たちにシンハラ語で「かぶ」を、小学生に英語で「ぐるんぱ」を読んだときの様子です。
『ぐりとぐら』のシンハラ文字です。かわいいでしょう(^0^)
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