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この物語はとても不思議ですね。聴けば聴くほど見えてくることもあれば、解釈に困る事があったり、メンバー同士で話せば話すほど、表現に苦しんだ場面もあったのではないでしょうか。
ちなみに私はいまだにこの話を聴くと、最後の”And I must not omit to say ~”「まだありました。うわさのつづき~」からのブロックはこういうことかな?と考えてしまいます。
この物語をテーマ活動するときに、ポイントになるのはいかにこの物語が持つ「不思議な雰囲気」を現すかという事だと思います。べつにこれは「不思議な動き」をすれば良いという訳ではないですし、それは皆さんも分かっていると思います。
あくまでも私の個人的な主観ですが、このライブラリーの語りや音楽はとてもきれいで素晴らしいのですが物語全体のトーンが他の物語に比べてそれほど波がないので、ネズミが町からいなくなって喜ぶ市民の場面や、子どもたちが楽しい音色に惹かれて笛吹きの後をついて行く場面など思いっきり喜ぼうとしても流れている音楽や語りはそこまでではなかったり…と感じる事があります。また、韻文の形式で語られていますが、ことばのリズムを生かす為に
語りが一文ごとの英語ー日本語ではなく、ある程度のまとまりとなっています。
このリズムは他のライブラリーには無く、はじめは戸惑われたかも知れません。
ですが、これら独特の語りや音楽、リズム、そして物語そのものが持つ雰囲気の全てが集まって「ハメルンの笛吹き」の世界を作っているのだと思います。
となると、この物語を表現する事は一筋縄ではいきません。ですが今回の発表では自然と観ている私たちも不思議な物語だなと感じる事が出来る発表だったと思います。
物語の持つイメージ、その世界を表現する事は当然の事かも知れませんが。表現している人が物語に入っていなければ出来ない事でもあります。
そういった意味では発表に至るまでは決して平坦な道のりではなかったと思いますが、少なくともメンバーの皆さんが、物語の持つ雰囲気を共有し取り組めていた事が伝わってきました。
ただ中高大生のグループなので敢えて言いますが、若干メンバー内で、聴き込み量やキャラクターや語りを表現できるところまでいけていたかどうかで違いを感じました。この物語をつかむのに苦労したのだと思います。
ともかくどの場面もこういう事を表現したいのかな?このメンバーでの解釈はこういうことかな?と考えさせてもらえる発表でした。
足の悪い子どもが本当にかわいそうで良かったです。ただ弱々しい訳でもなく、どこか淡々と語る姿は。一層切なさを感じさせる役だと思いますが本当に良く語ってくれていたと思います。
~澤木さんのコメントより~
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