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寒くなってきた。ティムは庭を走り回り、プラスティックの植木鉢をめちゃめちゃにしたり、ボールを追い回して遊んでいる。丸いボールはリンゴをかじったよう、ラグビー型のは、瓜をかじったようになっている。「なんだ、何の騒ぎだ?」と長男がでてくるほど。ティムがひとりでやってるのだ。時々物置に激突したりしてね。疲れるとグースカ。この2,3日さぼっていたうんち拾いにいったら、庭の東側通路が、うわ~。ありがとうね、ここにしてくれて。拾いまくって、コンポスターに入れる。
今日火曜日のキディで、なっちゃんが、クリスマス発表会の感想を言っていた。「わたしね、もっとおおきい人のやりたかったの」えっ?どのクラスの?「あのね、たかくんたちの。なんだかわかんないんだけどね、ジュリエットっていうのは、わかったの。」え~、なっちゃん、ジュリエットやりたいの?たかくんくらい大きくなったらね。「え?でも、しゅんちゃんは?」しゅんちゃんはまだ小学生でしょう?ロミオとジュリエットは、中学生になったらね。納得いかないのか、黙っている。なっちゃん、将来が楽しみ。こうやって、次の世代につないでいくんだね。
しんぺいちゃんが、「あのね、ぼく、なっちゃん好き」と告白していた。ふたりで机の下に入って。なっちゃんは出てきて、もっちに「あのね、しんぺいちゃん、あたしのこと好きだって。もっちのことは嫌いだって」え~っ!尾ひれつけてる!!おもしろい。「ラボでは、人間関係で、2でなく、3でなく、つきあえるようになる」と、『大人になったピーターパン』のなかにアラムナイの話としてでていたのが印象的だったが、まだ5歳のなっちゃんたちが、交流体験をいっぱいして、たくさんの人と同じようにつきあえるようになるのが楽しみだ。
ラボは、子供たちの居場所。時にやさしく、時にきびしく、そして、長く長くいる場所。そこから出て行き、また戻ってこられる場所。私たち大人は、肥やし。そう、しんぺいちゃんのお母さんに話した。だから私に預けてくださいと。
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今年のクリスマスパーティは、テーマ活動の発表が4つ、プレイルームの発表が1つ、在籍表彰、持ち寄り夕食会、チャリティバザーと、もりだくさん。チャリティバザーは、5周年まではクリスマスに募金をしていたのだけど、ここ何年もパーティとしては、募金ということをやっていなかったので「ひとつしかない地球国際交流広場」も開催したことだし、この地球上には飲み水にも事欠く生活をしている子供たちがいるということを考えてもらいたいと思ったのだ。
だから、普段より準備が大変だったと思うので、みなさん、本当にありがとうございました。私も、前夜ほとんど朝まで準備をして、当日はお昼頃から夕食の用意、バザーの品物は・・・なんてやっていたら、ピンポーン。えっ?来年度のPTA 役員に推薦されたそうで・・・ゆでかかっていたパスタをあげ、あっちこっちほっぽりだして、お客様を迎える。「何が始まるんですか・・・」という家の状態。
3時から中高大生が練習なので、公民館に機材を運び、1回練習につきあって、また持ち寄りなどの荷物を取りに帰る。みんなの集合は4時半。5時から発表開始。
まず、小学生クラス(6人)の「てじなしとこねこ」このクラスは、11月の市民文化祭で中心となるメンバーだったので、ちょっと「抜けている状態」かな。こういう状態も大事!どうにかこうにか、音楽CDで。伝えたいのは、英語を暗唱するのがいいのではない、ということ。物語のすばらしさが自分の中にあり、お友達のことを考えられるようになる、そういうことに向かっていきたいということなのだ。コミュニケーションというのは、自分だけが英語を言えることではないんだよ・・・というのが、私が一番言いたいいこと。今までの小学生クラスのメンバー(全員ラボ歴が長い)から若返って、小1の子たちが3人。小5がリーダーシップをとるという意味でも、重要な時期だった。
火曜日キディ(3人)の「わらじをひろったきつね」きつねのなっちゃん、おひゃくしょうのもっち、しんぺいちゃん。音楽CD、マイクで言うのも自然な感じでよくできたね。人手が足りないので、わらじやめんどり、がちょうなどは絵に描いたものを使った。犬は、もっちが園服を半脱ぎにして、頭を隠し、袋に入っている状態。なっちゃんがもっちの手を取って歩けば「袋を担いでいる」ような感じになった。そうそう、きつねのしっぽは私のレッグウオーマー。はじめは腰につけていて、最後引っ張り出されるところは、別のを足にはいて、しっぽ(足)を引っ張り出された。しばらくお休みだったしんぺいちゃんがこのクラスに加わることになり、よかった。
金曜キディのぐるんぱ。6人のうち4人がお休みか!!という危機だったが、二人は今朝熱が下がったということで、ほ~。ぐるんぱのけいちゃん、2しゅうかんお休みだったので、今日はうれしくてたまらない。このクラスはCDをかけながらの発表。ほかのみんなも、きゃあきゃあ、わいわい、ちっともしょんぼり、かなしそうでない「ぐるんぱ」になった。でも、もともとぐるんぱっていうのは、楽しくて大好き!ということが大事なのかも。それぞれがクッキー、お皿、靴、ピアノになってぐるんぱにつながり、手伝いに入ってもらったお兄ちゃんたちに乗って運転していくところでおしまいにした。クラスそのものの公開発表。
プレイルーム3人とお母さんの発表。1歳と2歳だ。並んだところで、金曜キディのもえちゃんが「うちのさきちゃんも~」といいだし、妹のさきちゃんとおかあさん、もえちゃんもいっしょに並ぶ。もえちゃん、ぐるんぱの発表が楽しかったんだね。Good Morning. Hi! Hello、クリスマスソングを、いつものようにやって。ラボ歴13年のけいこちゃんのお母さんが「ああ、なつかしい!」
さて、いよいよ、中高大生のR&J1幕の発表。プロローグは感動的。けんかのシーンもまあまあ、ところが、プリンスが割ってはいるところで薫ちゃんがPeace!Peace!というところをプリンス!プリンス!といっちゃって、もう、総雪崩。ロミオのみっちゃんも、練習の時に比べ、一語一語たどたどしい。ベンヴォーリオのたかくんとマキューシオのたっくうが何とかつなぐ。この3人をみているだけで、青春を感じるね。大きくなったなあ。(体は)
ロミオとジュリエットの対面シーンで、ロミオが本当にぎこちなく、たどたどしく、初々しい。みっちゃん、実生活で女の子に申し込むときにもこんな感じになるのかしら。後でお父さんにそういったら「いや~、私もそうでした~」お母さんは「もう忘れました~」そのうれし恥ずかし対面シーンで、なんと、プレイルームの2人が、ちょこちょこ出てきて、ロミオとジュリエットの真ん前にたち、二人をじっと見上げている!この子たちにもクライマックスがわかるんだろうか。みているお母さんたちの顔がほころぶ。
恥ずかしくてたまらない言葉の連続で、ここまでとちるのも珍しい発表になり、音楽CDをやりながら、つい、肩が震える。キャピュレットのふっくん「おお、そこにおられたか」というところを「ああ、そこにおらしたか」東京生まれの東京育ち(アメリカ入り)なのに、何で刈谷弁になるかね。マキューシオも「大いに楽しんでおります」と言うところを「おおいによろこんどります」っていうし。何を喜んでいるんだか・・・冷静なたかくんのベンヴォリオがひときわ光る。けんちゃんもうれしそうにみんなに連なっていたね。
長い発表が終わってうれしい持ち寄り夕食。それから在籍表象。まず、今年入会した子たちに、入会おめでとうのカードとクリスマスグッズをおくる。続いて、3年5年7年13年14年の表彰。文庫本や少年文庫を贈っている。今年は「十五少年」「小泉八雲の怪談」「赤毛のアン」「グリム童話」「老人と海」「初恋」「世界の中心で愛を叫ぶ」 続いて、一般ラボっ子にカードと、小学生とそれ以下にサインペン。このサインペンとカードは九州のUテューターからセットでごっそり届いた。ありがたいね。中高大生には、あとでね。チャリティバザーも大盛況。プレイルームさんたちも4時半からきて8時過ぎまでもっていた。信じられない。おりこうで、楽しんでいる。人見知りするはずの子たちが大きい子たちのところへ行ってさりげなく相手してもらっている。売り上げは7005円。中学生が代表で郵便局へ行き海外歳末たすけあいに募金してくることになった。
発表はまあ、もうすこしだったかな。でも、この活動が目指しているベクトルを感じてほしいと思っている。春の10周年記念発表会に向けてがんばろう。
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「へいぐんには、林檎は、ないです」ラボランドから林檎を贈ったとき、へいぐんの久本さんがそういった。久本さん宅には、次男が二度もお世話になっている。もちろん、三男もラボっ子たちも、へいぐん島全体にお世話になっているのだけど、久本さんには、次男が初めてお世話になった時お手紙までいただいたりしていて、2度目には、港で「たくみく~ん!たくみく~ん!」と連呼して待っていてくれたそうだ。なにか、お礼を出来ないかと思っていたのに、何も出来ないでいて、ふと、そうだ、林檎を贈ろうと思いついた。
へいぐんは、とてもいいところだそうだ。でも、林檎はないだろうと思って、おくったら、さっそく久本さんから電話が来て「へいぐんには、林檎は、ないです!」喜んでもらえたらしい。「ラボの子たちに元気をもらっているです」すごい元気な声。
そうしたら、今日なんと、ミカンが一箱届いた!へいぐんのミカンだ。大きいのや小さいのや、どっさりつめこんであって、さっそく、キディさんたちが大喜びしてほおばっていた。甘い!冷たくておいしい~。(ラボの後だもの) ミカン狩りだ!みんなひとつずつラボバッグに入れて帰る。この間は林檎狩り(段ボール箱から)「妹の分!」「パパの分も!」「な~んか、テューターのところで食べ物一杯もらってる~」とおかあさん。子どもが食べるのを見るのは楽しい。今日のおやつはミカンとおせんべい(いっちゃんが持ってきた)と、熱々の干しイモ(オーブンで焼いた)。ああ、だから、冷たいミカンがうれしかったんだ。
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ティムはゴールデンレトリーバーの子犬、もうじき8か月になる。体はでかいのに、まだ子犬。プラスティック植木鉢はかむ、ボールはりんごをかじったようになっている。あそびが大好きだ。今日の地区研は、町会会館。一階の縁先にみんな車をつっこんでいる場所なので、(ビルの何階とかではないから)ティムも連れて行ってみた。隣は神社。先月ここだと良かったのにな。ちょうど小学校が代休で、三男がいたし、犬が居ると、地区研に連れてこられた幼児も、少しは楽しみがあるというもの。三男と犬が遊んであげれば、ちょうどいいベビーシッターになる。
ティムを車に乗せる。なんと私を「橋」にして乗り込んできた。ストップタローの、横断歩道か、わたしゃ。今朝は、道が混んでいて、ティムのために早く出たのに結局遅刻。最後のスペースにむりやり車をつっこみ、神社側のポールにティムヲつないで、水の入ったお皿をおいた。もうちょっと縁先にいられるとよかったなあ。そうすれば地区研の部屋から見えるのに。
地区研に連れられてきていたのは、O崎テューターのおじょうちゃん。ティムにべろっとなめられて、びっくりしてしまったが、やっぱり触りたいらしい。
長い地区研の間、ティムは寝そべって待っていた。O笠原テューターに「な~んてかわいいの!な~んておりこうなの!」ってほめてもらって、ハッピー!ハッピー!になってしまった。こうなると大興奮。地区研の時、部屋の中でも静かに寝そべっているかな、と思ったりもしたが、まだまだ、興奮して走り回っただろうなあ。したら非難囂々だ。
帰り道、またすごく混んでいた。いつもの倍はかかったと思う。眠くて眠くて、とても危険だった。ティムは、と見ると、後ろの席でしずか~に寝ている。なんじゃ、役にたたんな。
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12月8日は、真珠湾攻撃の日だ。と、日本語レッスンに来たメルに話したら「ちがう。昨日よ。7日」と言い張る。えっ?そうか。アメリカ在住中、な~んか腑に落ちなかったことにやっと気がついた。日本時間では8日、アメリカ時間では7日なんだ。パールハーバーは7日、真珠湾は8日だ。同じことなのにね。日米開戦について、メルとしばらく話す。アメリカに住んでいると12月7日は居心地が悪い。でも、リベラルな人とは、ちゃんと話が通じる。「何にでも、政治と経済、利益がからむのよね。」「苦労するのは、人民」
日本語がだいぶ上達したメル。今日は日本の年末年始の行事について勉強した。カタカナ語がくせものだ。クリスマスとか、ジングルベルとか、日本語だと全ての音節が平等に発音される。郵便局に留めておいた年賀状を元日に一斉に配ると説明したら、大受け。メルのお父さんは郵便屋さんだ。それから、お飾りを、27,28,あるいは30日に飾り、29や31日は避けるということを説明したら、おもしろがっていた。まあ、慣習だからね。だって、アメリカ人だってクリスマスの飾り付けで凝るときあるでしょう?「そういえば、お母さんがイエスの人形をクリスマスの日までは飾らなかった」そうでしょう?東方の三博士を飾るのを一月に入ってからにする人もいるよ。
メルもティムがかわいくてたまらない。うちの子たちに絡んだり、ティムとはしゃいだりしている。ティム!また大きくなった。かわいがってもらうと、お利口になれるしね。
ティムは、木戸を押し倒して、表玄関の方に来て、いたずらする。金魚の水を飲まないように金網をのせているのだけど、その金網を押しのけて、緑色の水をごくごく飲んじゃう。地中に埋めてある生ゴミのコンポスターの辺りがにおうらしく、廻りの土を食べた? 人が大好きなので、プレイルームさんたちは、自分の体より大きなティムに甘えられちゃって、お地蔵さんのようになっている。こわいものみたさもあるらしいけど。
飛びついたりするので、ちょっと困る。STAY! というとおとなしく座る。このあいだ、ラボっ子のお母さんに飛びついたので、Stay! といったら、お座りして、ふせして、ごろんと横にまでなったので、ラボっ子たちが「うっそ~。超おりこう!」と叫んでいた。そとづら、いいね。
私がティムをかわいがるときはつい、刈谷弁・名古屋弁になってしまう。長男が「英語でしつけろよ。そのほうがかっこいいから」などという。命令は英語で言っているけどね。息子たちには英語も自然だ。三男が、英語で命令したすぐ後に、刈谷弁でほめているのを聞くと笑える。
最近寒いので、三男がティムを家の中に入れて一緒にテレビを見たいらしい。ティムは、私が座っているソファに上がってきて、一緒に座った。寒がりの私は、ソファの上に電気毛布をして座っている。ティムはおとなしくしていたけど、そのうち、はあはあやりだした。そりゃそうだよ。興奮すると、しっぽ振りまくって、まわりのものをみんな押し倒してしまう。べろべろになめるし。でも、こちらが落ち着いていると、静かになる。まだティムが吠えたのを聞いたことがない。吠えない犬なのかな。
総会に向けて、ダルシンの練習をしている。木曜グループ、東京支部代表だもの、がんばらねば。冬研修だ。Oテューターが、ルパにアドバイスしたのだが、最高の演技力。死ぬほど笑った。
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しるこサンドを知っていますか。何十年ぶりかでお目にかかった。中部地方の人でもきっと知らないだろうなあ。クラッカーというか、なんというか、お汁粉味のものが挟まっている。昔ラボっ子時代に、他の支部の人をびっくりさせるためにキャンプのときには必ずもっていった。そんなこともあったなあ。ン十年前。
驚かした相手の一人が、夫だ。その彼が「会社にしるこサンドが売ってた」と、買ってきた。ああ、まごうかたなき懐かしのしるこサンドだ。塩味で、あまりお汁粉の味はしないんだよね。でも、ネーミングがすごいでしょう。どういう経路で東京の会社の売店にはいってきたんだろ。中部のかた、探してみて。食べてみた方、感想をおしえてほしいなあ。
ラボ40周年のなつかしい方たちに再会して、なつかしいしるこサンドにも再会した。もうとっくになくなったと思っていたしるこサンドがまだ生き残っていた。ラボもかわらずありたいね。
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ファイナルがおわり、ずいぶん寒くなってしまった。シンポジウムでは、午前中のニコルさん鈴木先生のお話から、ラボっ子たちの自然の中での経験、交流の中で育つ人間性が描き出されていた。午後は、各先生方がラボの教育力に迫ろうとしていたが、いわば、美味しい畑の作物をみて、部屋の中からその作り方を考えているような感じがした。その作物には、言葉と物語と交流、そこに経験と惜しみない愛情が注がれている。そだてているのは、子どもたちと共に成長を遂げてきた達人たちだ。パネルディスカッションに、なぜ、テューターとラボっ子あるいは学者でないOBがいなかったのか、と思う。そして、テーマ活動の発表があれば、一目瞭然でよかったのに、と思う。
子どもを産んで育てるとき、はじめから、やり方がわかっていたわけではない。教育理論の論者が育てているのでなくても、子どもの成長を見ながら、自分も育てられているのだし。
ラボのはじめの頃、60年代に、小さな子どもに英語をさせようなんて親はインテリが多かった。ラボも英語教室だった。それで行詰まって物語が導入されたが、まだ、教科書のように行うところが多く、「ラボのおはなしをマンガを読むように(勉強ではなく)楽しみたかったのに」といってやめていく例もあった。こうした中で、お話のすばらしさと子どもたちの元来の性質がラボの活動を変えていく。はじめは劇を一生懸命やるという形だった。主な役やセリフが長ければ、名誉に感じ、大道具小道具衣装も大変な物で、大きな発表会となると大型トラックで搬入したほど。それがやはり、必要に迫られて、身体で表現することにかわっていった。事務局が、行き当たりばったりに導入したというより、全国のラボっ子の活動がラボ全体を成長させていったのだ。
テーマ活動が実現できているパーティは、発表会・交流会などでそうでないパーティや地区を啓発した。高校生大学生のラボっ子が誕生し、ダイナミックな活動が展開されていった。ラボっ子の数も増え、テューターも増え、英語教室という殻を脱皮したのが10周年の頃。インテリ層だけではなくなったかわりに人間育成というラボの醍醐味が生まれたのだと思う。国際交流・国内交流、同世代、異年齢で行うテーマ活動のおもしろさ、だんだんに物語の精神性が蓄積されてくる実感、ことばのせかいそのもののおもしろさ。
テューターたちは、見守ってくれていた。全国に話せる、有名な、あるいはおもしろい先生たちがいっぱいいて、事務局員も若くて、新しいことを作り上げていくんだという実感に湧いていたと思う。ラボっ子たちは、自由に、自分たちの目標を語り、実現に向けて努力したし、非常な達成感があった。パーティ内外のいろいろな交流をとおして、自分の力の使い方も覚えたし、本当に出来ないことはないと思っていた。「地区のラボっ子が仲良くならなきゃ」「合宿をしよう」であっというまに100人もの中高生が一軒のテューター宅にあつまり、玄関までごろ寝。
あるいは、3週間でスペイン語のワフ家をパーティ全員で発表した。夏休みにピーターパン全幕をそれぞれ4ーHをいれて発表したり、テューターが国際交流で留守の間に40人連れて黒姫に行ったり、会員を増やして「100人パーティ」にしたり。
それでも、感じ方はいろいろ違うので、ラボのことを理解しない人に出会うたび、残念な思いをしたし、それがラボ内部であったりすると、本当にがっかりした。触発するために各地をキャラバンして回ったりし、まあ、元祖キャラバン隊だね。「ラボまじめ」ゆえに悩んだり。
あまりにもラボを一生懸命にやったので、ちょっと疲れたが、長男が生まれて、「やはりこの子もことばと物語と交流のラボで育てたい」と思った。私が経験したこともそうでないことも、彼が彼なりに経験していくだろう。
広場とコンサートの前後、フックに会った?私の長男。かのジェイムズ・フックは、母親からパブリックスクールにいれられたんだよね。母親の強い影響力があるあたりも、似てるでしょう?彼もこれから、彼なりに羽ばたいて欲しいんだけど、ね。
そうそう、OBOGといういい方、アメリカではしません。卒業生という意味では、アラムナイalumniといいます。私はこのいい方が好き。4-Hアラムナイとか、どこどこハイスクールのアラムナイとかいう。そのスピリットをしっかり受け継いでいる者をさすことはいうまでもないが。ついでにいうと、「ベテラン」は退役軍人、つまりもうその専門職にはないリタイヤした人のこと。だから「ベテランテューター」というのは、テューターを勇退した人のことになってしまいます。日本でいう「経験のある」という意味ならexperienced あるいは with a lot of experience をつかう。
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ティムを連れて、ラボランドへ一泊。遂にその日がやってきた。ティム、車でおりこうできるかな?なにより、車酔いとか、大丈夫かなあ。ラボランドに行ったら、どんなだろう?ロッジではどうやって一夜を過ごす?
毎年林檎とりに行ってラボランドに泊まるのだが、今年は忙しかったりで、なかなか行けず、坂口さんに収穫をお願いしていた。人に送る分は直送してもらい、自宅用はラボランドにおいておいてください、取りにいきますから、とお願いしておいた。坂口さんちで食べる豚汁や漬け物、シイタケの煮物なんかも毎年楽しみなのだが、今年は仕方ない。
でも、今年はティムがいる!大きくなってしまった息子たちはもう愛想もないし、11月も終わりの黒姫はただ寒いだけ、戸隠の忍者屋敷ももうクローズ。ところが、ティムがいる!
5人家族に犬1匹、オデッセイに乗っていく。荷物もあるし、帰りはりんごを摘んで帰るのだ。まず、運転は夫、助手席は私(ギリギリまで前に座席を出す)で、真ん中の列に次男三男と食料、後ろの席に長男とティム。トランク部分にも荷物、ティムの食料、タオル、段ボールなど。まず、ティムを車に乗せるのが大変。ティム!ティム!と押したり引いたり、持ち上げたり、大騒動でやっと乗せる。いつもだと真ん中の席に乗せていくのだが、今回は食べ物もあるし、万が一、高速でティムが運転席の方に飛び出したら大変。一番後ろの席なら、狭いけど完全に座席で遮られているので危なくはない。長男に「ティムよろしく。吐いたり、おしっこしたりするかも知れないから」「えーっっ」「タオル常に用意して」
圏央道のあきる野インターから乗って、横川までいっきに行く。ティムは、みんなと一緒なのでうれしいらしい。アクシデントもなく、乗っている。長男は時々悲鳴を上げているけど。ティムが乗ってくるらしい。足で踏んだり。横川SAで休憩。ティムも散歩して、水を飲む。また車に乗るときは、車に乗ると楽しいのがわかったらしく、自分から乗っていこうとする。えらいじゃん。次は黒姫だよ。
ラボランド到着。4時頃かな。陽のあるうちにラボランドで遊ばせたかったので、ちょうどいい時間。ラボランドでは、ロッジの屋根の塗り替えをしていた!ほら、道路からどのロッジか、わかりにくかったでしょう。昔のロッジのように屋根の色で区別されるようになったのです。昔の色と同じなら、なお良かったけど。
ティムをグルンパ城前広場で運動させる。もう、大喜びだ。落ち葉もいっぱい、溝もわからないくらい降り積もっているので、あっちでざざーっ、こっちでざざーっと滑ったり、落とし穴みたいになっているところに落っこちたり。すごい勢いで走ってきてざざーっ、「すべっちゃった・・・」みたいな顔してこちらに歩いてくるのがかわいい。
日が落ちると、もちろんラボランドは寒い。その朝の霜はもうすごかったそうで、「今朝はマイナス6度だったよ、私のところで」(だからラボランドはもっと、という意味)と、ラボランドの管理をしている佐藤さんが言う。充分遊んで用も足して、いよいよロッジに入れる。ラボランドはペットオーケーなのだが、もちろん、常識的な使い方を求められている。呼んでも来ないようなのは困るし(危ないから)、ロッジの中は、二階はだめ。階段を上がらないように障害物をおいて、一階も部屋の方には入らせないようにした。寒いから中に入れるけど、台所と玄関前だけ、ね。思わぬところで粗相されたり、いたずらされると困る。食べ物などは一切避難。普段は、夜10時頃おうちにはいると翌朝までもつけど、玄関の内側のドアを通れるくらい開けておいて、土間には段ボールとタオルシーツをしいておいたら、夜そこにおしっこしていた。
翌朝、長男が朝の散歩に連れて行って、私たちはゆっくり寝坊していた。もうじきチェックアウトの時間だ!早い者勝ちで、掃除機かけ、ティムのいたところのぞうきんがけ、トイレ・お風呂の掃除と募ったら、次男、三男の順に楽なのをとり、「えー、もうチェックアウト?これからお風呂はいりたいのに」といっている長男が最後の役目。ラボランドは「貸別荘型滞在施設」なので、自分できれいにして出ていくのだ。といっても、頼んだ夕食の方付けなどは出しておけばいいし、ゴミもまとめて出しておけばいい。キャンプ中とあまり変わりない。命令する相手もいるし。
チェックアウトにグルンパ城へ行く。坂口さんが来ているので、干し柿を頼んだり、ゆっくりおしゃべりしているうちに、ティムたちはまた遊んでいる。用をたすと、シャベルで埋めておく。ラボランドは広い。ずっと見張っていないと、どこにしたかわからなくなる。ボールはなくしちゃった。私の姿を見たティムが「ね、一緒に歩いていい?ね?ね?」とでも言いたげに、調子を合わせてついてくる。さあ、また、乗っていくんだよ。
三男に黒姫駅からラボランドまでの道をおしえたり、信濃町の道の駅ではやばやお昼を食べたり、牛乳とヨーグルト、お土産物などを買って、やっと出立。車の中では、ティムは長男の上に寝ている。みんな、しーん。ひたすら寝ている。
帰り道には、軽井沢のアウトレットに寄りたいというのが今回の私の目的のひとつ。楽しみなのは私だけみたいだけど。すごい人出だ。道路も渋滞、ショッピング街も人、人、人。お店に興味のない人達は、交代でティムの番。アウトレットなんて、アメリカ以来だ。隣町にあったので、しょっちゅう行けて便利だった。こんなに混んでいると、ゆっくり見られないし、サイズも合わないから探すのが手間だし、元が高いし・・等といいながらも、ジーンズのスカートをゲット。
渋滞を避け、碓氷峠を越える。以前はラボのキャンプに行くときのバスもここを通ったこともあった。ティムは大丈夫か?松井田妙義から再び高速に乗り、あきる野の自宅まで帰る。ひとつ手前の日の出で下りて食事、と思っていたのだが、ティムのお食事時間でもあるし、家に先に連れて帰って、先にご飯をやる。「ティムう、おうち帰ってきたね~。あんたは、えらかったね~。」さて、人間のご飯。次男の誕生日祝いに、ステーキやへ行く。ご飯お代わり自由。
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雨、である。今日は、ティムは外で遊べないな、と思っていたら、階段下からすごい音。「なんでわしが・・・」といいながら様子を見に行かされる夫。さてはまた、外へ押し出たかと思ったら、三男と遊んでいるのでした。ティムがおうちの中でしっぽをふる。そうすると、しっぽが階段の内側に当たって、がんがん音をたてる。外に出させた。多少の雨でもいいか。
ぼそぼそぬれている。やっぱり、なにかしようよ。リビングの前に、ビニールシートをつるそう。合宿の時に、雨の中、そうやってみんな外でご飯をたべたよね、炊事小屋の屋根からビニールシートをつるして。実はまえから、雨の日のBBQ対策として浮上していた案である。しかし、立派な計画を考えすぎて実行に移していなかった。今日もなかなか動こうとしない夫にしびれを切らし、三男と実力行使にかかる。三男をガーデンチェアに座らせ、その肩といすの背に乗って、軒下にひもをかけようとした。三男は私の体重に耐えきれず、悲鳴を上げている。私は、落ちたときのことを考え、靴をはいたままで乗っている。あまりに無謀。後、数10センチ、背が足りない!何か、ないの!家の中に鎮座している夫に声をかける。
ついにお父さん登場。(成功) 三男を肩車して、ひもをかける。そうやって幾つものひもをかけ、ななめにビニールシートをひっぱり、ターフ完成。うちには、立派な脚立というものがある。でも、立派すぎて、めったに登場した試しがない。ふだん、たいていのことはイスでまにあう。それ以上は、簡単なはしごにしときゃよかったのに。物置の中に折り畳んで入っている脚立は、出すのも、組み立てるのも、一仕事。
ティムがターフの下、リビングの前の窓から中を見ている。ここが定位置。中に人がいるときはいつもここから見ている。亡くなった父だったらこう言うだろうな。「てぃむう、あんたはあ。おっとくれるのかね、あんたはや、そこにおるのかね。ティミーちゃんかね、あんたはあ。ほだがね。」のエンドレステープ。私がティムに声をかけるときはいつも父のようになってしまう。「何でティムに話しかけるとき刈谷弁になるんだ」と夫が苦笑している。
本格的な雨になった。ティムはどこかへいっちゃった。日曜日の今日は玄関前にも来られるようにしてある。玄関前の庇の下にでもいるのだろう。寒くて誰も見えない場所だけど。門の前にしてあったブツは、さっき片づけさせたし。(いつもは外から来る人のために玄関前には来られないようにしてある)ひょっとしてもうおうちに入りたいのかな。
部屋を片づけない三男、受験生なのに勉強しない次男、わけのわからない長男。ティムには癒されます。
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ライブラリー・ウインターキャンプの申込書を出しに、新宿のラボセンターまで行った。ちょうどインターンのアンドリューのチェロの演奏会をやるというので、聞かせてもらうことが出来た。サンサーンスの白鳥や、バッハ、うーん、すばらしい。事務局の方たちもとてもリラックスした様子で、楽しんでいた。忙しい合間に、一服の清涼剤だ。来週からアンドリューは北関東へ異動。北関東でもがんばってね。
帰宅して、キディクラス。いつきが異常に元気だ。かえちゃんも転げ回り、かんたもけいもおおさわぎだ。はるちゃんも大きな声が出る。ルールのあるソングバードをやって、「言うことを聞かせ」「協力しないと出来ない」ソングバードもやる。30分くらいぶっ通しでソングバードをやって、彼らの有り余るエネルギーをそぐ。
ぐるんぱの読み聞かせ。くさいとか、きたないから、いじめてもいいみたいな、そんなのはいやだな。しっかりやらなきゃ、と思う。
おやつは、野菜の形をした一口カステラ。広げたクロスの上に全員正座して食べる。少しずつ配り、お代わりしたい人は手を挙げる。Would you like some more? Yes,please. お茶は食べ終わってから、コップに入れるのは1センチくらい。すぐお行儀が悪くなって足が出る、お菓子をけとばす、お茶がこぼれるという混沌を避けるため。食べるときにしつけるのが一番。みんなお利口で言うことを聞いて食べ、さっさと食べ終わってお皿とコップを流しまで持っていく。
「お外行っていい?」「ティムとあそんでいい?」ティムは後ろ足で立ち上がると彼らの身長を優に超す。怖いもの見たさで大騒ぎしている。ラボにいく動機のひとつになっているようだ。そのままの勢いでTen Little Ladybugs を元気いっぱいやっていたら、お迎えが来た。
そのティムは、昨日スペアリブの骨を丸飲みしちゃって、まさにgabble up!という感じ。心配していたが、元気そうだ。朝おうちから出ちゃって、お座敷に侵入したらしい。ノートはびりびり、畳はがりがり、メリーさんのひつじはよだれでべろべろ・・・はらわたは出ていなかったけど、ティム臭い~。
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