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猪熊葉子先生講演会 |
02月15日 (水) |
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ラボセンターで行われた猪熊葉子氏の講演会に行ってきた。昔、教養でとったことがあるだけで、
ラボの理事であることからまたお話を聞くチャンスを待っていた。
やっと、そのチャンスが巡ってきた。
トールキンやC.S.ルイスの作品、児童文学に対する深い造詣と思いをきかせていただく
大変素晴らしい機会となった。
児童文学は、なぜ、大切なのか・・・ためになるからということで集めていく知識とは違う。
でも、やっぱり、子どもの頃の本読みとその作品が、大人になってからの自分を助けてくれると思う。
先生曰く、物語は、伝説や歴史や他の物語や詩を土台としているとのこと。
本当にそうだと思った。
そしてそれを描いているのが言葉だとも。
そう、絵や、音楽よりも、物語のことば。
昔、ホームステイに行ったとき、なんとか英語を話そうとして、
ライブラリーのことばをひっぱり出しては使い、引っ張り出しては使い、していたら、
他のラボっ子たちが大受け。
ホストファミリーや他のアメリカ人たちに問われると、
みんな、そのライブラリーを思い出して笑っているのだと答えた。
すると、ホストマムが、
「Norikoはそこらのアメリカ人の子よりよっぽど気の利いた高等な言葉を使う」
と言いだし、みんなも私も驚いてしまった。
物語に根拠のあることばは、ふかみがある。
大人としてアメリカに住んでいたときも、言葉だけでは伝えきれないかな、と思うとき
よく物語を引用したり、その物語の状況や精神を共通の足がかりにして、話し合った。
幼稚園や、小学校の先生たちには、ボランティアでよく使ってもらったが、
どうして信頼してくれるのだろうかとある日聞いてみると、
「あなたは、物語がわかっていて、こどもに本を読んでいる親で、
私たち教師が求めている教育的見通しを理解しているから」と言われた。
これも、物語のおかげ。
そういえば、長男も、アメリカの小学校で苦労していたとき、
ギリシャ神話を知っていたり、日本神話との比較をして、
物事を考えることができるということが、初めて先生にわかってもらえた。
物語のやくわりは大きい。
成長していく息子たちとの会話も、物語をふまえて、精神的な内容を暗示することができる。
こんなふうに前向きに考えることができるようになったのも、Ka太が見せてくれた成長のおかげ。
私のやっていることは、無駄でも、まちがいでもなかったと、思わせてくれた。
(あの子に救われるとは、夢にも思わなかったな)
夕方、その小学生ラボでは、NRの振り返りをして、クールスコホロをした。
一人ずつの作品と発表によせて、それぞれが数行ずつコメントを書いた。
それから、「たぬき」のお話たどりをした。
たぬきは、白と黒の、筆遣いのいい絵だと思う。
みんな、げらげら笑いながら、絵の表情をたのしんでいた。
はだかの王様や、ジャックと豆の木もいい絵だったのになあ。
大きくなるにしたがって、好きになる絵だったのに。
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Re:猪熊葉子先生講演会(02月15日)
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マーシャ嬢さん (2012年04月06日 18時51分)
カトリーヌさん、こんにちは。
ひろばをあまり見ていなかったので随分遅れた書き込みですが、猪熊葉
子先生の講演会のことばに吸い寄せられて遊びにきました^^
児童文学の素晴らしさに感動し、ラボ以外にも子どもと岩波少年文庫を
あれこれ読み、時々文庫に通って「大人が子どものお話を読む会」に参
加したりしてました。つい先日「『秘密の花園』は是非猪熊葉子さんの
訳で読んでみて!」と文庫の先生に言われたもののまだ読めずに机の上
にちょうどおいてあって、カトリーヌさんのこの日記のタイトルを見
て、行ってみたかった!!と思いました。
大人も感動できるほどの児童文学、子どもの頃に出会ったら本当に幸せ
ですね。
カトリーヌさんのラボっ子時代のお話、パーティ便りに載せてもよいで
しょうか?
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Re:Re:猪熊葉子先生講演会(02月15日)
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カトリーヌさん (2012年04月06日 21時04分)
マーシャ嬢さんへ、
ホームステイでのライブラリーのことばの体験ですか? どうぞどうぞ。
これは、私もとてもだいじに思っている体験です。
ただ発音がいいとか、上手とかでなく、質の高い英語を話すと
ホストマザーからほめられたので、
まわりのアメリカ人もラボっ子たちもみんなびっくりしたのです。
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