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感動することば 04月08日 (金)
15歳、今日、高校の入学式だったというTsuがやってきた。彼は、3月11日の地震の日、
帰宅困難で中学に泊まり、翌日帰ってきた。東京でも、そういう体験をした子たちがいる。
その後、計画停電などでも電車が動かなくなり、高校生たちは学校に行けなかった。
やっと落ち着いて、相次いで高校の入学式をむかえた子たちの成長した姿がまぶしい。
小中学生たちも新学期が始まった。
桜が満開だ。
昨日の三男の高校の入学式、桜の前で写真を撮る気持ちにはなれなかったが、
今年の桜はわすれないだろう。


思い出されるのは、NHKで放送された被災地気仙沼の階上中学の卒業式での答辞。同じ年の子だよ。
絞り出すように、全力で言葉にする姿に、見ていた誰もが感動しただろう。
そして、答辞の内容にも。
あの答辞は、どうやって書いたんだろう。
苦境において天を恨まず・・・というくだりは、孔子を思い出させる。
彼と恩師とが学問によって繋がっていた、そういう中学校生活だったと思わせられた。
志の高い生徒たちが机をならべて、導いてくれる先生方との関係を作っていた学校だったんだろうな。
あの子たちをとりまくおとな達も、素晴らしい人達だったに違いないと思った。


甲子園でも、選手宣誓の「生かされている命」ということばが心を打った。
15歳の、感動する言葉。


今日の小学生の国生みでは、動きに心が入っていないので、
がらんどうって何?と、もう一度聞いてみた。みな確かでなかった。
このあと、何になるの?
「つち」「大地」「水」・・・・
じゃ、そうなるための、今は何? 土ができるには?土は何でできているの?
「すな」「鉄とか・・・」ああ、鉄が入っているのね。「石も」
自分は、何を作り出すための何かなんだって思って、動いてみようよ。

ひるこについても、話しあった。
不気味な音がして・・というところを表現したいよね。(うなだれたり、揺れたりする)
ああ、悲しい感じがする。思い通りのものが生まれてこなかった、という感じだね。
もうすこし、具体的にヒルコについて話し合う。
「じゃあさ、ヒルをつかまえてきて、真ん中に出せばいいじゃん」 
「ぐちゃぐちゃしている」 「ぶよぶよ~」
お腹の中にいる赤ちゃんがね、まだちゃんと育っていないのに、外に出てきたら、
生きられないんだよ。
みんなのお母さんがみんなをちゃんと育つまでお腹に入れておいてくれたから、
みんなは元気に生まれてきたんだよ。
そうじゃなかったかも知れなかったんだよ。
「障害者みたいってこと?」 そうだったら、みんなはどうする?どんな気持ち?
「なにかしてあげたい」「かわいそう」
葦船に入れて流すっていうのをAyちゃんはお葬式だって言ってたよ。
なんで葦船に入れるんだろう。葦船ってなに? 葦って、川に生えてる蘆、笹みたいな。
笹船を流したことあるでしょう? あれは葉っぱ一枚だけど、そういうのをたくさん集めて
「編んだ!」ああ、なるほど。「籠みたいな」 籠の船ね。
「ぐちゃぐちゃのを籠に入れる」
あ、ねえ、卵、割ったらぐちゃーっと広がるでしょう?そのビデオ逆再生したら・・・
「あ!固まった」「広がっちゃってるのをあつめて籠に入れたんだ」
じゃあ、どんな籠(船)? (手を組んだりして編むような表現をいろいろ考える)
どんな気持ちで流したんだろうねえ。
今は生きられないけど、今度生まれてくるときは、生きてねって思うのかな。

「せんせ~! あとでそれをだせばいいんじゃない? 流したんだけど、あとで戻ってくる」
え? あとってどういうこと?
「イザナミが殺して、イザナキが生ませるっていうところ! そこで流れてくる。」
なるほどね・・・・。


イザナキ・イザナミの創世神話は、洪水神話の系譜を持っている。
洪水か漂流で、二人だけ生き残った兄妹が、子孫を増やしていくという説話。
日本の神話は、いろいろな神話の系譜を伝えている。
葦船に入れて流すというところは、卵生神話につながるし、
これはあとで海幸彦がシオツチノオジにつくってもらう卵の形をした船ではっきりと出てくるね。
シオツチノオジといえば、塩竃。
遠い海に流したものが、あとで帰ってくるか。
西日本の神話と思っていた古事記だが、東北にも思い至ることがあるんだな。
そうして営みを続けていくんだね。
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