幼児教育・英語教室のラボ・パーティ
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IKU.T(いくてぃ)の日記
IKU.T(いくてぃ)の日記 [全209件] 81件~90件 表示 << 前の10件 | 次の10件 >>
アーサー・ビナードさんのおはなし 12月01日 (水)
フウの学校にアーサー・ビナードさんがやってきた。
おはなしはとても興味深かった。

<ここにいる人々が聞いてもおもしろいおはなしだろうけど、
 ラボ・テューターが聞いたらもっとよいと思う>ような
おはなしだった。

アーサーさんは、日本人以上にみごとな日本語を使いこなす。
日本語の奥深さや表現の豊かさを、
いろんな例を引き合いに出したり、英語と比べたりしながら。
あまりに流暢で、ミシガンの人だということは忘れそうになる。

詩人って、言語研究者でもあるんだな。
すごい。
ことばには強いこだわりをもって
『ジョン万』の英語訳の仕事にも向かったんだろうな。
(私の中ではすでにどこかの誰かが英訳した作品ではなくなっている。)

アーサーさんの語りのゆるゆるの雰囲気とは逆に、
こちらの知的好奇心はグイグイと立ち上がっていく。

「日本語は英語に比べて一人称が多様です。」
わたし、わたくし、おれ、あたし、あたい、われ、うち、それがし、せっしゃ、おいどん
書き取れなかったけど、アーサーさんはたくさん挙げた。
(「ちん、おもふに…。」とまで言っていた。)

「(日本語は)自分が使う一人称で、自分を自由に表現できる。
 (自分が選んだ一人称によって)心を見つめるレンズが変わるのだ。」
 英語は聞いた人が考えなければならない。」

そう、そう、そう。

ことばは、ものを写す、ものを見る<レンズ>。
「日本語を話すということ自体が、
 日本語というレンズをもってものを見るということ。」

そう、そう、そう、そう、そう、そう~!

どういうことかって?
文章力のなさでここにうまく書けないのが残念だ。


英語をやっている人なら、
英語メガネでものを見ることはよくあると思う。
日本語メガネと比較したら、世界がますますおもしろくなる。
よね?


アーサービナードさんの絵本
『ことばメガネ』大月書店


そんな、<そう、そう、そう!>なエピソードが満載の講演。
ラボでももっと多くの人にアーサーさんのおはなしを
聴いてもらいたいな。
うちの夫とホームステイ 2 11月30日 (火)
「ねえ、フウが来年の夏、アメリカに行くってホント!?」

「そ。アメリカか、カナダね。(なによ、いまさら…)」

「マジで!?あいつ、行けんの?」

「行く気満々だけど?」

と、国際交流ノートに書いた、親子オリエンテーションの感想を見せる。

「スゲーーーーーっ」





「ねえねえ、フウ。おまえ、ほんとにアメリカ行くの?」

「うん。」

「どれくらい?」

「1ヶ月。」

「ええ!?マジで!?スゲーーな…」




「フウ。寝る前に明日の服、用意しとけ。
 今朝みたいに、服がないーって騒ぐのはやめろ。」

「わかった。」

「そんなでアメリカ行けないだろ?」


 

ここしばらく、夫はこんな会話を繰り返している。
我が子とジョン万を重ねているのか?(そんなわけないか…。)

私の中では当たり前になっていたことだったけど、
<14歳でホームステイ>って、やっぱり大きなことなんだな。

もし私が、壮行会でフウにメッセージなんて読み上げた日にゃあ
200%泣いちゃうに決まってるから、
(いまはこんなににくったらしくても、ね)
夫にやってもらおうと思っていたけど、
この様子じゃ、お父さんも泣いちゃうかもねえ。

お父さんも少しずつ子離れの準備をしないとね。
うちの夫とジョン万 11月27日 ()
テーブルの上に置いてあった、『民際人ー中浜万次郎の国際交流』(鶴見俊輔著 ラボ教育センター新書)を見て、夫が「これちょっと読んでいい?」と。

鶴見俊輔さんの名前に反応したのだと思う。
この方のたいていの著書は読んでいるようだ。

すぐに読んでしまった。

「これ!めちゃくちゃおもしろい。」
「鳥島に漂流した、あの本あるだろ?あれと同じなんだよ。(吉村昭『漂流』新潮文庫)」
「ジョン万かあ…知らなかった。やばい。すんげえーおもしれえ。」
「ホイットフィールド船長って人がまためちゃくちゃ民主主義な人なんだよ。」
「もっといろいろ読んでみよ。」
と言って、amazon.comを開き、『椿と花水木』を買っていた。

なんだか、とってもうれしかった。
なぜ、「絵本や物語」を使って「テーマ活動」をすると思う? 10月09日 ()
小学校の英語の授業で、そう質問してみた。
小5のクラス。

夏休み明け、前回の授業から時間があいていたということと
今後のとりくみが『スーホの白い馬』という大作であること。

このやり方(ラボ・メソッド)で、なにが学べるのか、なにを学ぼうとするのかを
みんなと再確認しておきたかった。


☆絵本の絵が助けになって、たくさんのことがわかる。
☆想像力を使って、内容を理解することができる。
☆劇(からだを使って表現)をすることは、まねをすること。
 (うごきやせりふを)まねをすることで、英語ができるようになる。

この3点が出た。

すごい!
ラボっこ顔負けの返答が、すぐさま返って来た。

もともと、学ぶ力も学ぶ意識も高い学校だが、さらに本に造詣の深い子が多い。
絵本や物語に抵抗がないのだ。




そこで、冬の発表に向けてテーマ活動にとりくむ、マイパーティのラボっこ
金曜メンバーに同じ質問をしてみた。
(平均年齢では前述の学校の学年と同じ年頃の子たち。)
発表という形で本格的にテーマ活動にとりくむのは春以来だし、
新しいメンバーも入って、活動の基本と考え方をシェアしておきたかった。


紙を配って、それに書き留めてもらった。

★絵本の絵を見て、自分が「感じたこと」「考えたこと」を自分のからだで自由に表現できるから。(中1/ラボ歴9年)

★みんながひとつになれる。(小4/ラボ歴2年)

★絵や物語を使わないとおもしろくない。
 小さい子でも「きく」ことができる。
 座って書いて覚えるだけの英語はつまらない。(小6/ラボ歴7年)

★本を見れば、英語を知らない人でもなんとなくわかる。(小5/ラボ歴5年)

★話を聞いてずっと書いているとつまんなくなっちゃうから、
 自分で聞いて思ったことを体で表現した方がいい。(小6/ラボ歴6年)

★難しいことばも(このやり方なら)覚えられる。
 あと、ラボでは原作で物語を知ることができるのがいい。
 ふつうに習う英語は、社会で使う英語としては通じない変な英語だと思うけど、
 ラボで習う英語はいろんなところで使える。(小6/ラボ歴8ヶ月)

★どこの場面をやっているか、わかる。(小3/ラボ歴3年)

★外国の子も小さい時からお母さんやお父さんのことばを聞いて覚えて行くように、
 今から(CDのまねをして)英語を聞いていれば将来話せるようになると思う。
(小6/ラボ歴9ヶ月)

★文字を見て覚えたら、ちゃんとした発音ができない。
 ことばは耳から覚える方がいい。(小5/ラボ歴7年)

★からだで表現するから、観ている人もわかりやすい。(中1/ラボ歴1ヶ月)

★単語を暗記するだけじゃなくて、「ことば」を言えるようになる。(小6/ラボ歴6年)


難しい質問だと思う。
うまくことばにできないもどかしさや、つたなさもあるが、なるべく原文のまま転記した。
去年の合宿で、『テーマ活動ってなんだろう?』というワークショップをやったことが
印象に残っている子も多かった。

そうはいっても、こころとからだを動かすことのよさを知っているのは、
やはりラボっこならではじゃないかな。


最近、小学校高学年や中学生の新メンバーを迎えることが多い中で、
ラボ歴の浅くても、さすが高学年。
しっかり考えて、自分なりにラボのよさをとらえてくれていることが感じられた。
ラボ歴が長い子も、ラボのやり方を言葉にできている様子が感じられて、とてもうれしい。
(ラボって説明しにくいと思うので)
子どもたちの前に立つときに 10月07日 (木)
ラボ・テューターとして

子どもたちの前に立つときに

欠かしてはならないことは、

心も体も元気であるということだ。



子どもたちの瑞々しい感性に負けないくらいの

高い感度が保てていなければ。



子どもたちのことばや気づきや表情やしぐさに

先週とは違う変化を、

どんな小さな成長をも見逃さない鋭さを

発揮できなくてはならない。



心と体の元気さをちゃんと整えて

いつもよい状態で

子どもたちの前に立とう。



あんなにかわいい子たちを前にして。

しっかりしないとね。



どんなときも、私を受け入れてくれるあなたたちに感謝です。
パパさんのプレイルーム参観 10月06日 (水)
今朝のプレイルームに、MMくんのパパさんが参加してくださった。

このグループでお二人めだ。
(MKちゃんのパパさんのときは、お仕事を休んできてくださったよね。)
うれしい=3=3

いつからだろう。
発表会にパパさんが足を運んで下さるようになり、
行事でもたくさん手伝って下さる。
そして、こうやってパーティにも来て下さるんだから
ほんとうにありがたい。


プレイルーム終了後、今日の感想をお尋ねしてみたところ
こんなおはなしをしてくださった。

「僕は、継続が大事だと思っています。」と。


プロ野球の球団スタッフをされている、このパパさん。
あるプロ野球選手のことばを教えて下さった。
「彼は『自分は、野球をやめなかったからプロになれた。』と言ったんです。
 やめてしまったらプロにはなれていなかった。と。
 だから、(ラボも)続けるのが大事だと思っています。」

その選手のお母さんは、やめたいといっても絶対にやめさせなかったのだそう。
やめたらそこで終わってしまうけど、続けていれば…可能性は絶対になくならない。
それを信じたお母さん、えらい。

「やめたいと思ったときは、毎週こなくてもいい。
 3ヶ月休んでも、4ヶ月目に来ればいい。
 終わりにしないことが大事。」ともおっしゃった。


ラボっこたちに聞かせたい~~~~。

いや。
私自身がラボっこにそんなふうに言えるテューターでありたい。

ことばってふしぎ。
ことばってこんなに力強い。
そして、ことばってこんなにも元気をもらえるものなんだな。

ことばに魂が宿っている、パパのひとことだった。


 
「I'm proud of you.」 09月28日 (火)
「I'm proud of you.(私はあなたたちのことを誇りに思います。)」


今日のナギの学級通信に、大きな文字で、そう書かれていた。

日曜日の運動会、組体操のことだ。





先生。

そんなふうに言って下さって、

ほんとうに

うれしいです。
国際交流参加へ、心がうごくとき。 1 09月19日 ()
また我が子ネタで申し訳ありません。
毎日生活を共にし、その変化が一番よくわかるラボっこなので、つい。


「アメリカ行くなら、モンタナがいいな。」

今朝、ナギが突然言い出した。

おお!この変化は!!

先日の地区国際交流報告会の影響だと思う。
かなり具体的にイメージできたんだろう。

うちのパーティから来年行く二人は必ず出席ということにしたが、
他にもラボっこが3人来てくれることになり、
まだ年少さんのお母さんもお二人参加してくださるということで
引率をお願いした。

>今日の報告会、どうする?
行かないなら今日は一日ひとりで留守番だけど。
と、ダメ元で誘ってみたら、
「行く。」とあっさりと返事が返ってきたので驚いた。


国際交流なんてありえない、って感じだったナギが。



>なんで、モンタナなの?

「雨が向こうからやってくる、っていうのを見てみたいから。
 雨から逃げられたりする?」

って。。。。。。。。。。。。。。そこかい!

モンタナは州のニックネームが
BIG SKY COUNTRYというくらい、とにかく空がでっかい。


360度、見渡す限り、空である。

朝も昼も夜も、プラネタリウムのドームのように開けて見える。

太陽が昇り、沈むのはもちろん、
雲の流れも、何百マイル先360度のお天気の状態すべてが見える。

こちらは晴れていても、西は曇っている、とか
西と行っても90度分の何分の一かの方位に雨雲があり、
それが今こちらに向かっているということまでがわかる。

それが、印象に残っているらしい。

>ある日、かーさんは、雨雲がジュディさんの家の上まできて、
 遠くに通り過ぎるまでずっとその動きを見てたんだよ。
 ていうか、かーさんが、地球といっしょに回りながら、
 そこまで動いたのかもしれないね。

って、話したのを覚えていたらしい。

子どものスイッチって、おもしろいところにあるんだな。

でも、ナギ。
州までは希望を出せないと思うよ。

選んでもらったところが、最高の土地。
そこに、最高の出会いがあるものだと思うよ。
偶然のような必然の出会いがね。


欲が出て、あれこれナギに聞いていると。


「もういいよ。まあ、あと2年後だから、そのとき考えるわ。」だって。

そりゃそうだな、ナギ。




 
C.Wニコルさん登場。その2 2 09月15日 (水)
モンタナから帰国した次の日、C.W.ニコルさんの話を聞きに
娘の学校に出かけた。

暑い暑い体育館で。

「私は、あとどれくらい生きられるかわかりません。
 でもまだ、やれることはやる。
 あとにつなげてくれる人がもっとでてくるといいと思う。」
とおっしゃっていた。

武術留学で来日、北極探検、和歌山での捕鯨研究、エチオピアの野生動物保護活動のお話から、
アファンの森の再生のことだけでなく、
アファンの森、心の再生プロジェクトのとりくみにも触れられた。

心の傷をもった子どもたちを森に招待し、
森の力を借りて傷を癒していくとりくみをされている…ということは
冬のラボランドでスタッフの方から聞いて知っていた。

そのドキュメンターリーの一部を見せていただいた。

「彼らに対して、大人(親)がつけた傷はあまりにも深い。」
ニコルさんは、泣いていた。

このとりくみを始めるとき、
「こんなことアファンの森でとりくんで、なにかあったら誰が責任をとるんですか。」
というスタッフの声に、

「ぼくがとる。」
とおっしゃったそうだ。



最近、よくメディアに登場しているのは
資金を森に持って帰るためなんじゃないかな、と想像している。

ラボ・ライブラリー『しょうぼうじどうしゃじぷた』で、声優デビューした、江守 徹さんも、
「もともとは劇団員として食って行くためにラボの仕事を引き受け、
 今は若い人を育てる劇団の運営のためにテレビに出ているんだよ。」
と前のラボの会長さんから聞いたことがある。



私は体育館に並べられたパイプいすの、2列目に座った。
そんな自分の変化にも驚いたけれど、
それはアメリカに行ったからだと思う。
人と話をすること、
自分の興味を表現すること、
声に出して、だれかに気持ちを届けることのすばらしさを、
アメリカで再発見し、
アメリカの人たちに勇気をもらった。

だから、勇気を出してニコルさんに質問してみた。
>この学校を卒業し、いまは保護者で、
 仕事はラボ・テューターをしています。
と自己紹介したら、
ラボ・テューターというところで、ニコルさんは「Oh!」と言って、
にっこり笑ってくれた。

>森に人が入るのは、森に大きな負担がかかるので
 なかなか一般の子どもたちを受け入れるところまでは
 いかないと、(ラボランドで)アファンの森のスタッフの方に
 うかがったことがありますが、
 私も、我が子や、私のまわりにいる子どもたちを連れて
 アファンの森にいつかうかがいたいという夢を思っているのですが、
 いつごろそれは叶いそうですか?

と聞いてみた。
図々しいんだけど、
直接ニコルさんの考えを聞けるなんて機会、
もうないと思ったから。。


「そうだね。やっぱり森には負担がかかります。
 だけど、この部分なら、っていうところはあるから。
 なるべく多くの人に開放していけたらいいと思ってる。
 今度、もう一度スタッフに相談してみてね。」

そして、
<ぼくは、喜んであなたたちを受け入れるよ>
と、英語で話しかけてくれた。

マイクが震えるくらい緊張してたし、
図々しかったとやっぱり思うけど、
聞いてよかった。
後悔しなくてすんだ。


アファンの森について今週末、放送があるようだ。
みなさんも、観て下さい。


▽▽アファンの森HPより抜粋
http://www.afan.or.jp/

RICOH presents 「 アファンの森の物語 」
昨年に引き続き、今年もRICOH presents 「 アファンの森の物語 」が放送されます!
今年の春夏編は鶴田真由さんをゲストにお迎えして、生物の多様性をテーマにお送りします。随時、情報をアップしてまいります。どうぞお楽しみに。
番組ページ    紹介記事

放送日 : 9月18日(土)  BS朝日 20:00~
再放送 : 9月23日(木祝) BS朝日 14:00~

 
 
子どもたちの変化 1 09月13日 (月)
昨日の国際交流報告会は、私にとって大切なことがいくつもあった。

午前中、事前活動をいっしょにつくってきたラボっこたちと
午後の国際交流報告会にむけた準備をした。

この準備会(事後活動ともいえる)の目的としては、
*人の体験を聞くことで、自分の体験との照らし合わせをし、
 少し客観的にそれぞれのホームステイを見つめ直す。
*人に話すことで、体験を言語化する。
*本番はリラックスした状態で、自分のことばで表現できるようにする。
この3つだった。

短時間でこの目的を果たすためにはどうしたらいいか。
ラボっこたちは、久々になつかしい仲間に会えてテンションがあがるに違いない。
まして、同じ挑戦を乗り越えた戦友のようなものだ。
浮き足立つであろうことはまちがいなかった。
今日はこの後、会場を移動しなければならないし、
30分で会場設営、開会しなければならない。

まず「本日の目的」を明確に伝えようと思った。
そして「本日の進行(ながれ)とそのポイント」をプリントにして各自に配った。

輪になってプリントをまわしたら、みんなが一気にプリントを見る。
当然ながら、全員の視線が下がった。

>ちょっと、こっちを見てくれる?

みんなの気持ちを見たかった。
本当に、0コンマ数秒という感じのことなんだけど、
すぐに目があったのは、HパーティのNちゃん。
驚いた。
まっすぐに私を見ている。
真っ黒な、とてもきれいな瞳で。
「あなたの話を聞いています。」
目で、そう表現している。

これは、ものすごく大きな変化だ。
彼女は視線が合わない子だった。
できているのに自信がない。
それが視線に出ているのか、いつも視線が泳いでいる感じだった。

アメリカでの体験、心の動きを察するに足りる、大きな成長だと思った。

この仕事、こういう場面に出会えるからたまらんな~と思いながら、話を進める。


他のメンバーの視線も集まった。
大丈夫、聞いているよ、のサインがそろう。
いく前にはこれがなかなかできなかったのだ。

プリントに戻ってながれを話す。
なるべく簡潔に、短く。
ひとつひとつ、「はい。」と返事が返ってくる。
これも口うるさく言ってきたこと。

海外の生活、慣れない環境や初めて会う人々との生活では、
返事をする(反応する、レスポンスする)というのは、
身につけておくべきコミュニケーションスキル、サバイバルテクニックだったはずだ。

これが、国際交流の現場で子どもたちが感じる、日本との違いなのではないだろうか。
私が行ったアメリカやブラジルでは、ユーモアやジョークたっぷりに人を楽ませる会話や
その人の「人となり」がわかるような会話が喜ばれるし、
人々は誰彼なし話しかけて、会話を心から楽しんでいる。
そういうスタイルを小さい頃から身につける土壌がある。
ことばはなくても気持ちを察し合うような会話が成立したり、
知らない人話す時間も機会もあんまりない「大都会・東京」とは、環境が違う。

特に英語は、「I(私)」や「YOU(あなた)」がまずあって、
あとに続くフレーズを決める主として、存在が確かな表現が好んで使われると思う。
主語がないと言われる日本語とは文構造が全く違う。
「YES(肯定)」と「NO(否定)」もはっきりしていて、やっぱりことばっていうのは、
国民性が表れると思う。

話をもどして、報告会。

子どもたちの変化は他にもある。

終了時刻を30分もオーバーして、
またやってしまったー、何回やってもダメだな~   と、
意気消沈している私のところへ、
次から次へとあいさつしにやってくる。

3人でやってきたNちゃん、Hちゃん、Kちゃん。
「われわれ3人は、これを持ちまして!」
「今年度の国際交流活動の任務を終了します!」
「1年間、どうもありがとうございました!」
「おうちに帰るまでが遠足…え?えんそく?ま、いいか、とにかく気をつけて帰るということで!」
「ありがとうございました!」って。
思わず
「ごくろうさまでした!」って敬礼した。

SパーティのHちゃんは、取り組みの準備がおそいって、所属Tにいつもしぼられていた。
でも、帰国報告はしっかりと英語で準備してきて、課題の意図を汲んだ、すばらしい内容だった。

KパーティのKちゃんは、スムーズに課題をこなす手のかからないタイプで
いつも素通りしてしまいがち。
こちらが意識的に話しかけようとするのだが、するりと大人をかわす、
なかなか心を許してもらえる感じがなかった。
もともとベタベタもきゃぴきゃぴもしない子だと思っていた。
そんなKちゃんが、「あ~り~がとう~~~~~!」って
胸に飛び込んできたときは、もう…。
KちゃんがHUG~~~~~?!?!?!?!?
アメリカパワーか!?
感無量です。

男子もあいさつにきてくれた。

ときには肝を冷やし、頭に血ものぼりかけた面々が次々と。
HパーティのKは、
「いつも…なんていうか、ふざけてばっかで、すっごい迷惑かけたけど…。」
あとはうれしすぎて覚えてないや、ごめん!

KパーティのTちゃん。
「せんせい!1年間、お世話になりました!」って。
お母さんの甚大な影響力にもめけず、まっすぐに目を見て自分を伝えたね。
強かったよ。

Kテューターと話していたら、Mが近づいて来て、
「いろいろ心配かけたけど、ありがとうございました。」って。
おお!Kテューター!聞きましたか、いまの言葉。
うれしいですねえ。って二人で喜んだ。

自分のことばで、気持ちで、ありがとうを言ってくれる。
伝わったよ。
ことばと気持ちが。

1年前には想像もできなかった姿。
無事、国際交流体験を終えることだけを考えて来たけど、
こんな副産物、いや
実はこれが、大切な、もうひとつのゴールだったのかも、と。

Smile
Thank you
Eye contact
Please
これ、名言ですね。
STEPにあふれた1日だった。

視野を広げて帰ってきた子どもたち。

子どもたちの変化と成長を栄養に、またがんばれる気がした。
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