|
息子がアメリカへ旅立って二日後、Evanも無事にNJへ帰りついた。
もうすでに、みんなに会いたいよ、とメール。
行ったきり、親にはメールもよこさない息子が、Evanにあてたメールには、「僕の家族に元気だと伝えてくれ」とあった。
最後に娘と夜なべして作ったおみやげアルバム。それをお別れ式のあとで渡した。 パーティのみんなからのメッセージをのせた色紙もいっしょに。 アルバムは60枚ほどの写真を切り貼りして、娘が得意のイラストを添え、わたしがキャプションをつけたふたりの合作だ。 序盤は息子が試験の合間をぬって、父といっしょに週末の時間をEvanとすごした。 ホストであるはずの娘がいじけるほど、彼らに置いてけぼりになりそうだったところ、 息子よりもEvanのほうが気をつかって、娘ともコミュニケーションをとろうと一生懸命だった。 後半はずいぶん打ち解けて、息子が旅立ったあと、二人の間に兄妹の会話らしいやりとりがあった。 暑かったし、忙しかったし、いつもの倍以上フル回転ですごした3週間だったけれど、ほんとうにいい時間をすごせたと思う。 また次の機会があったら、ニホンゴをもっと勉強してまた来る、といった彼と、 もっと英語で日本語を解説してあげたかった私たちが、さらに歩み寄ることができればいいなと思う。
|
|
|
夕べは遅くまでスーツケースの中身と格闘していた息子。試験がおわって間もなくのアメリカ行きだ。 5年前にも、ホームステイに出かける前夜、夜中の1時2時まで私と喧嘩しながら荷物を詰めていたことを思い出した。 大学生になったとはいえ、前日までしっかりとした準備もできず、Evanくんに手伝ってもらって詰めなおす始末。 まったくどっちが年上なんだろう?? 昨晩は私も、急に頼まれた買い物で近所を走り回った。 そして、とどめは出かける時間が早朝なので、悪いけど駅まで送ってくれという。 仕事の前に早起きは得意じゃない。でも、めったにあることではないので了解。
朝の4時過ぎに息子に起こされ、間に合うように車を走らせる。 5年前、やはりここからリムジンにのって成田へ行った。 あの時は手を振る母親を見事に無視(笑)、さすがは中学生。 今朝もわたしはリムジンが出るまでそこにいて、テールランプが見えなくなるまで見送った。 息子はというと、何度もこちらを見て小さく手を振っていた。 あと2日でEvanともお別れ。一気にふたりの「息子」がいなくなるって、さびしいに違いない。
|
|
|
滞在中にパーティがある曜日が3回あった。
うちに来てすぐの3日目に一度パーティに遊びに来てくれた。
疲れてるのに悪いかな、と思いつつ、うちにひとりでいるよりも、子供たちと交流するチャンスがあるほうがいいかな。そう気楽に考えて誘ってみた。 とにかくラボっ子の興奮度がすごくてびっくり。 彼の持ってきたアルバムを食い入るように眺め、 Let's catch the mouse! ゲームや、自分と相手の名前をコールするだけの簡単なゲームをするときに、 どう説明すれば簡単に理解してくれるか、中学生たちが必死に知恵をしぼる様子がほほえましかった。
一週お休みのあとの昨日。ラストチャンスだというと、すんなり了承してくれた。 みんなには、あらかじめEvanへの質問事項と自分を紹介する内容を考えてきてもらった。 準備してきたことをもとに、ひとり一枚名刺代わりのカードに名前と自己紹介の文を記入してもらい、 それをもとにひとりずつじぶんのことを語る。そのあとどのカードが誰の書いたものかをEvanから当ててもらうゲームをした。 日本人の名前は難しい、とEvan。とくに女の子が覚えづらかったよう。 みんなのだけじゃなくて、ボクのなまえもおぼえてるかテストしていい? とのリクエストで、反対にラボっ子たちが三つに分かれて耳で聞いただけの彼の名前のスペリングを紙に書いてみることになった。 その結果は、あと一歩で惜しいのあり、摩訶不思議で笑いを誘うものあり。 それから二週前に見せてもらったアルバムの内容を覚えているか、彼について知っていることをみんなに挙げてもらった。
意外と記憶から外れていたのが住んでいる州の名前。ニュージャージー州はどこにあるのかわかったかな。
あっちむいてホイ!では、いろんなやりかたが出たけれど、結局は日本語で。 ふたつのチームに分かれて白熱のじゃんけん合戦。アメリカ式のスピーディなじゃんけんも覚えたね。
質問コーナーは、みんながたくさん質問してくれて、日本の子供達はすごいね、と。 アメリカでは英語でどこへでも行けるという自負があるから、 単一言語だけで満足。みんな努力しないんだ、とEvanが言った。 「また日本に来ますか?」とラボっ子のひとりが問うと、 Next year I'll come back hopefully. ・・イイデスカ?
もちろん、・・と笑顔で答えた。
|
|
|
隅田川も、どこもかしこも、あちこち花火大会だった今日。
日本に来る前にEvanからメールで「花火大会に行きたい」とリクエストされていた。 昼にキャンプ場から帰ってきたEvanと息子と夫が一休みしたら、 部活から戻った娘と、イベントのチラシ配りからへとへとで帰った私とが合流して、 みんなで地元の花火大会に行く予定にしていた。
昼は灼熱地獄。夜になっても気温は下がらず、花火で少しでも爽やかさを味わいたい、といざ出陣。 まずは食料の調達。
実はこの花火大会に行くのは私たちもはじめて。裏ルートを地元の知人から教えてもらい、途中で車を置いて電車に乗る。 ぞろぞろと打ち上げ会場近くに着いた頃には、もうほとんど満員状態。
間もなくカウントダウンが始まり、バンバンバン!と景気の良い音が暮れかけの夜空に響いた。 私たちも抱えてきたシートを置いてその上に腰を下ろす。競技場なので、寝転んでみるほどのスペースが十分にある。 Evanもカメラを構えてシャッターチャンスを狙う。花火の撮影は難しい。 ど~んと上がるたびに、心臓の奥の奥の方まで音が響く。想像するに、隅田川ではこんなリラックスした状態での見物は不可能だったに違いない。 私たちは一時間半の花火を最後までたっぷり至近距離で楽しみ、十分に満足して会場を後にした。 「ハナビタイカイ、サイコウ!」「ヨカッタ、アリガトウ」
いつもその瞬間に伝えたいことをちゃんと伝えられる、そこが彼のすばらしいところ。見習わなくちゃ。
|
|
|
うちの家族は全員必ずなにがしかの朝ごはんを食べて出ていく。 だから、Evanの分もあたりまえのように用意していた。 彼は平日新宿に出かけて日本語の授業を受けているが、 何度かお昼を食べてない、というので、日常生活のことをあらためて聞いてみたら、 朝は食べないで学校へ出かけていく。昼はサンドイッチを食べるくらい。それで放課後サッカーをする。 そう聞いて、甘いドリンクをよく飲む彼がスリムなわけがわかった。 そう考えると、相当我が家での朝食はheavyだったんじゃないか。そう思って尋ねてみると、そんなことはない、ダイジョウブ、という。
昨日はイングリッシュマフィンに目玉焼きと野菜をはさんだものと、フルーツと紅茶だった。 部活に行く娘のお弁当をこしらえていて、「これ食べたことない?」と海苔を見せると、アメリカのすし店で食べたようなことを言う。 おにぎり食べたことある?コンビニでも売ってるよ。そういうと、 ない、ない、ぜったいない、という。 「あるよ、ぜったいある」 ない、ない。 そんなやりとりが続いたあとで、「おかあさんのおにぎり」と一言。 ああ、おかあさんのおにぎりがたべたい?そうなんだ。 明日はおにぎりにするね、と言うと「いいね、たのしみ」。
それで今日の朝ごはんはおにぎり。中身はしゃけとごま昆布。
なかのフィリングが嫌だったら出してね。そう言ったけど、彼は出さないで食べた。そして、 今日のLunchはこれ!と言うので、ふたつあるおにぎりのうちのひとつを包んで持たせた。
ごはんは握ると重さがある。Evanにとって生まれてはじめてのおにぎり弁当。 いつもごはんのあと、○○がおいしかった、ありがとう。そう言って席を立つ。 ホームステイでいちばん大切なことは何かを、じつはいま彼から教わっている。
|
|
|
窓がない部屋に、Evanが寝るからとエアコンを設置したことで、この熱帯夜も快適にすごしているようすに私たちはホッとする。
元気でいるために、眠れることは何より肝心だ。
広くない家にもう一人り暑さのなか人が増えて、一体どうするんだろうなんて、 そんな心配は単なる取り越し苦労にすぎなかった。
一家でルー○○さん状態だった一日目。 みんながテンション高めでお互いに日常にいるのに非日常を楽しんでる感覚。
彼は会話のなかからどんどんニホンゴを吸収する。
すぐにメモる。そして質問する。
一日目、「パソコン」をわたしから、「メンドクサイ」を息子から、 娘からは「キャハハ」と「プルプル~」を習得。
娘の英語の教科書を見せて、と言ってめくり、
なんでも聞いていいよ、と言ってくれる。
息子は大学のプレゼン課題の練習しながら英語チェックをしてもらったり。
滞在4日目の今日は、ニホンゴで「○○のコトがスキ」の「コト」とはナニ?
に始まって、数々の質問が投げかけられ、順次帰宅する家族をつかまえ 話しながら疑問を解決していこうとするその姿勢。
Evanがそうだから、こちらも生半可な答えはできない。
家族の知恵を総動員して、辞書片手にああでもない、こうでもない。 本当は眠くて眠くて(Evanも私たちも)しょうがないのに、
ついつい熱がはいってもともとの宵っ張りにさらに拍車がかかる始末。 いかんいかん、ペースを戻そう。まだ始まったばかりだ。
日本語字幕を翻訳しようとすると、韓国語しか頭に浮かばなかった最近のワタシの脳みそに、 英語がすこしよみがえってきた気がしている。
|
|
|
先週から続けて、プレイルーム年代の親子が集いました。
この年齢につきものの急なお休みが何組も出て、 残念ながら参加できなかった方も。予定より少なくて先週は6組。 今週はまた飛び入り参加ありで7組。 英語をはじめるならラボにしたい、と言ってくださる方あり、 いろんな教室があるので、とても迷っている、という方あり。 ひと組でもお仲間ができたら、プレイルームはじめたいと考えているママもいて、 このタイミングではうまく足並みが揃わなかったのですが。。 チラシをみてお電話くださる方もありますが、やはり人づてに聞くほうが興味をもってくださるんだと実感。 新しいグループづくりに向かうきっかけがつくれた今回の体験でした。 ラボをやりながらつくづくと、何事も芽を出すまでには大変な時間と労力が要るものだと改めて感じています。
|
|
|
この夏は我が家で4人目の受け入れ。 じつはこんな家にどうやって受け入れするの?という状況。 物理的にも難点は多いけど、家族ひとりひとりの状況も全部がOKとはいかないもの。
あれやこれや、プライベートも忙しく、時間のやりくりも一苦労。
でもなぜか一瞬、頭でごちゃごちゃ考えるよりも、いまこの時を逃さないで、というサインがみえたのだ。
すべてが整ってないと一歩も踏み込めないタイプだった自分が、こんなふうに敷居を下げて考えるようになってきたのは、 これまでの受け入れ体験から広がった、さまざまな人との交流が何よりの宝物だと思っているから。
日程が迫ってきていよいよ、ふだんは手をつけない部屋の模様替えを開始。 我が家にプライベートルームはない。なぜなら、戸が閉まっていると飼い猫が何度でも開けて入っていくから。 でも、幼児がいない我が家では、この子が人間同士が打ち解けない間を取り持ってくれる貴重な存在。 彼は今回もきっとうまくやってくれるはず。 どうぞたのしく、有意義に、安全に、日本での滞在が無事終えられますように。
|
|
|
今年も、ラボの枠の外でテーマ活動を見てもらう機会をもつことにした。
去年は、イチかバチかの賭けのような気持ちでやった保育園でのピーターパン発表。 それなりの手ごたえをつかんだ子供たちが、あのときのちょっとした無念を晴らすためにも、なんとか今年もやってみようと立ち上がった。 でも、そんなに簡単ではない。いま世代間のバトンタッチが行われており、中3受験生たちがごっそり抜けることになる。 ここは小学生たちの頑張りのみせどころ。さてさて、いつものごとくスロースタートではじまったテーマへの取り組み。今回はIn The Night Kitchenだ。 夏休みをはさんでどうモチベーションをキープさせていくかが、今回の発表成功のカギを握るようだ。 どうなるやら・・その日までひやひや。^^;
|
|
|
勉強しなくちゃいけないから、ラボライブラリーは封印しなくちゃと思っている受験生は多いと思う。 でもちょっと待って、と言いたい。 マイパーティでもいよいよ、リーダーたちが高校受験を控えてそわそわする季節が来た。 保護者の方にはご了解をいただき、個々に面談をしている最中。 いつから休むかは自分で決めてほしいし、パーティのドアはいつでも開けておくよ、とじかに伝えておきたいから。 数年前、ラボライブラリーで大学受験英語の勉強をし、見事難関をクリアしたというラボっ子の経験談が話題となった。 今回の保護者会で、いい機会だと思って紹介したところ、みなさんの共感を呼んだ。 「目に見えないけど確実に貯まっている」とされる英語力を、 まさに目に見える、自分で実感できる形にまで仕上げたわけだ。 それをラボライブラリーそのものを使って行い、成果を上げたのだから、 ライブラリーは珠玉の言葉集であるだけでなく、「重要構文の宝庫」でもあることを実証してくれたのだ。 ラボっ子にとって、一番身近な最高の教材、楽しく学ぶには欠かせないアイテム。 受験生諸君、ライブラリーは封印することなかれ。
|
|