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街角。ストラドホード・アポン・エイボン。イギリス。
木骨白壁の家。油絵。8号。
外国に旅行して、観光地をガイドのもとに歩くより、私は、その町、街角、その歩く通り、そのものに興味がある。今までに描いた、町並み、街角をあつめてみよう。
最初にイギリスへ行ったのは、もう、ずいぶん前のことになる。ちょうど、ラボ・ライブラリーのトム・ティット・トットが発刊されたときだった。トム・ティット・トットがチョークを掘られた後の洞穴で、ブンブン糸車をまわしていたというのも、実感として納得したものだった。今残されている、チョークの洞穴に案内されたり、このような建築を見て、その需要の多さを知ったのだった。
シェイクスピアの生家のある町、落ち着いた町、という思い出がある。
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ローテンブルグ。ドイツ。油絵。6号。
市庁舎まえの広場、マルクト広場。市庁舎を背にしてたつと、この建物が目に飛び込む。左前の道をまっすぐ歩くと、先回のローテンブルグの塔に行き着く。
夜、魔女に変装した市職員があらわれて、観光客を喜ばせてくれた。町を歩き回って、道に迷いそうになったら、このマルクト広場にもどるようにして歩く。
このような、木骨の建物を見て、ヨーロッパの文化だなあ、と思って描いた最初の絵は、イギリスであった。ずいぶん以前の作品である。
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ローテンブルグ。ドイツ。油絵。4号。
先回のローテンブルグ(1)、(2)の塔をくぐって振り向くと、この絵となる。つまり塔の裏に来たことになる。
古いたたずまいを残すこの町は、今は本当に多くの観光客が訪れる。いい町も旅の仕方によっては、印象に残りにくいこともある。友達が、最近旅行をして、この町に行ったのだが、立ち寄った感じ。良さがわからなかったらしい。私も、大好きな町で、2度訪れた。この町でも宿泊したので、すみずみまで歩き回った感じがする。いいアングルのスケッチ、記憶を絵にするのが追いつかない。まだまだ絵にしたい楽しみがある。
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ローテンブルグ。ドイツ。塔のある町。10号。油絵。
ヨーロッパの町、特に塔のある町が好きだ。どのアングルで切り取るか、10歩あるけば、また一枚新しい絵がうまれる。
町の看板が楽しい。鍛冶屋の職が盛んであった町。店の高いところに、いろいろと工夫を凝らした細工を施して、店の職業を表した看板が掲げられている。
搭の前にこの町の特徴を楽しく取り入れてみた。塔はローテンブルグ(1)と同じ塔。
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ローテンブルグ。ドイツ。油絵30号。
もう一度ドイツへ行きたいとも思っていたが、今年は、ドイツは避けた。これは、以前に行った私の大好きな町の絵。ローテンブルグ。いわゆるロマンチック街道といわれるところのメインだ。
私は、この場所に行き着いたとき、「えっ!ここなのか!」と、びっくりした。すでに、ある画家の絵で、このアングルを見ていた。いい絵だなあ、と思っていた絵が、目の前に現れたのだった。
絵を描こうと思ったとき、縦、横、ななめ、の線の動き、に特に気を配る。この場所は、実にいい構図で、建物が配置され、道の流れもいい。すでに絵画として成り立っている。
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6月18日、ルフトハンザでフランクフルトへ行った。といえば、え!?、ワールドカップ?といいたくなる。そう。ずいぶん、サッカーの応援のための人がのっていた。私は、たまたまその日にチャンスがあって、ハンガリーへ。それからスロバキア、チェコ、オーストリアとまわってきた。
私を最も喜ばせたのは、古都プラハと、世界遺産だという中世の町チェスキー・クルムロフの旧市街だ。岐阜の世界遺産、白川郷も、外国の人が訪れたら、このように感動してくれるかなあ、とも思いながら、一生懸命心のシャッターにおさめていた。ここは、私の油絵、「古都遠望」のシリーズに必ず加えたい。
最後の晩、ウイーンのシェーンブルン宮殿のコンサートを鑑賞した。久しぶりのクラシック・コンサートを私は十二分に楽しんだ。今年は、モーツアルトの生誕250年ということで、日本でも、あちらこちら、テレビでも、モーツアルトの特別番組、行事がくまれているが・・・とおもいながら。
ウイーンでのコンサート。決して大コンサートではない。やはりこの土地では、これくらいのコンサートは、身近に、日常的に考えられているように思う。私がコンサートを楽しんだのは、若き日、クラシック音楽を楽しんだり、コーラスで、歌ったりしていたからでもあろう。今、日本ではどうかしら。と思ってしまった。若い人、子どもたち、家庭でも、もっとクラシック音楽を気軽に楽しめるようにしたいと思った。落ち着いて、豊かで、結構楽しめるものだ。
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豫園の賑わい。中国、上海、豫園の建物と京劇の面。油絵。30号。
外国を訪れて、ホームステイが出来ればべつだが、旅行者としてふれられるその国の文化には限りがある。でも、街角、裏通り、店先、などに感じるその国らしさを、私は絵にしたくなる。
それから、もう一つは、人形や、お面、民芸品などである。
中国で求めた京劇の面。正義、悪、超人的な力、などをあらわす隈取のおもしろさ、それを、豫園のにぎやかさの印象と組み合わせて、描いてみた。
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トロール。油絵。4号。
トロールの1,2,3と、あか、あお、きい、のバック。信号だ。絵自体がおどけた絵だから、楽しく遊び心で描いた。
北欧の、お土産店で、「それはなんですか」とか、「すごい顔をした人形ですね」とかいわれ、変わったものを買う人だなあ、と他の旅行者から見られながら、どれを買おうかと、一生懸命選んで、パチパチ写真までとって、うれしくなっているのだ。
絵に描くのは、重ね重ねの喜び。トロールへの思い入れが深くなる。
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トロール人形。油絵。4号。
トロールー(1)を紹介してから、ずいぶん間があいてしまった。
旅行先のお土産店で、わたしは、人形やおめん、民芸品的なものを好んでみる。
トロールの人形などは、旅行者で買い求める人は、余りいないように思う。旅行をしていても、その土地の物語をもっているということは、しあわせだなあ、と思う。
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ニコルさんありがとう
ラボ・パーティ40周年記念として各地で開催されているC・Wニコルさんの講演会を、名古屋会場へ聴きに行った。ラボ・テューターを退いて数年、久しぶりに現役テューター当時のような感動、熱い共鳴、を全身で受けて帰ってきた。
全国8か所で行われた講演は、[全部同じことはしゃべりません。僕が退屈しちゃうから]とおっしゃる。全部聞いてみたいなと思うほど、興味深く、厚みのある内容だ。自分の体験、今までの仕事、今やっていること、を淡々と話されるだけなのだが、その中で言っておられることの、いかに、大きなことか、今に大切なことか、そして未来に。・・・と深くかみしめて聞いた。
ニコル氏の著、「はだかのダルシン」は小学館から出されているが、この夏、ラボ・ライブラリーとして新たに登場する。これは勿論心待ちにされるものであるが、氏の豊富な体験、信念に基づくその実行力、を聞いていると、さらに物語・ファンタジーが、われわれにきっと本物の感動をあたえ、感性をみがいてくれると思える。
会場に、ライブラリーの一部分がながされた。「サケ、はるかな旅の詩」の一部。「おお!・・・」と私はすぐに子どもたちの顔が浮かんだ。それは氏の作品、「オーロラ」とダブってきた。と同時に、これから広がる、テーマ活動の幅の広さ、本物の活動の厚み、が思い広がってきた。
しあわせなラボっ子たち!
ひろまれラボ活動!
ラボ・パーティに幸あれ!
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