|
|
|
|
|
[一覧] << 前の日記 |
次の日記 >>
|
牛の糞再び・・・ |
06月14日 (月) |
|
突然ですが、
もし、あなたが朝起きて玄関のドアを開けたとき、そこにザル山盛の牛糞が置いてあったとしたら、皆さんはどう思いますか?どう感じますか?失礼な!と怒りますか?
私が教育支援で関わっているバングラデシュの地域の子ども達の家だったら、きっと大喜びでアラーの神様に感謝することでしょう。WHY?何故なら牛糞は彼等にとってとても貴重で大切なものだからです。堆肥が畑の良い肥料になることくらいはご存知でしょうが、その他に利用法を思いつきますか?
6/1の日記にも描きましたように、私が教育支援で関わっているバングラデシュのある地域では、学校へ行く代わりに働いている子ども達がいます。彼等の中に「牛糞集め」を仕事としてしている子ども達が沢山います。道路に落ちている牛の落し物をザルに拾ってまわり、頭に乗せて運びます。ザル一杯になった牛糞を持ち帰ったら竹の棒やジュートの茎に手でキリタンポ状に塗りつけたり、団子状にまるめたもの煎餅状につぶして煉瓦壁に張り付けたりして乾燥させます。そして、それはご飯を炊く時の燃料に大事に使われるのです。また夜ともなれば寒さに震えています。村人は牛糞を竹やジュートの隙間に塗りこみ寒さをしのぎます。こんな時にも牛糞は活躍してくれるのです。牛は草食動物なので糞は繊維質を沢山含んでいるので良く燃えますし乾けばそんなに臭くはありません。
そんな事情を知らない人達が、関係ない地で無関係の人々の間だけで
①あなたは「牛糞」をもらって嬉しいですか?
②それは何故ですか?
③玄関前に牛糞を置く事についてどう考えますか?
というアンケートを作り、そしてその結果に基づいて「当事者抜き」で議論を重ね、牛の糞なんて汚いものを他人にあげるなんていうことは云々・・・と話し合い、「牛糞を集めさせないようにしよう!」という決定を下し動き出した人が居たとしたら、皆さんはどう考えますか?
バングラデシュ人であっても金持ちでガスや電気を使って生活している人の家の前に置かれていたら激怒するかもしれません。
実は、必要なもの、もらって嬉しいものは個々人によって異なるものです。皆さんにはそんな事を考えられるラボッ子に育って欲しいな~と思います。
これから国際交流へ出かける皆さんは、いろんな場合に「あれ?違う」「とっても腹が立った!」と日本の習慣や考えと違うことにぶち当ることがあるかもしれません。そんな時、自分の価値観や考えだけで判断しないで下さいね。 例えばアーミッシュと呼ばれる人の家にスティした場合は、自動車も電気もない1ヵ月を過ごすことになるかもしれません。そんな時は200年昔にタイムスリップして「大草原の小さな家」のローラになったような気分で過ごすととても楽しいと思います。誰でもできる経験ではないんです。もし、そうだとラッキー!ですネ!
またアメリカやカナダは移民の国ですので、移民前の文化や習慣を大事にしていて、皆さんのイメージしているアメリカやカナダとは違うかもしれません。同じかもしれませんけどね・・・。そんな時大切なのは、自分の価値観を押しつけないこと!相手の身になって考え思いやること!です。そうすれば、楽しく有意義なホームステイを過ごすことができる筈です。
事前合宿が近い、今年国際交流に参加するラボッ子に対してのメッセージです。どこへ行っても違いを認め合い尊敬し合える人間になって欲しいなぁ~!と思います。Have a nice stay!
|
|
|
<< 前の日記 |
次の日記 >>
|
|
|
|