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牛の糞 |
06月01日 (火) |
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「かにどんかにどん、どこへいく。」「さるのばんばへあだうちに。」「腰につけとるのはそらなんだ?」「日本いちの、きびだんご。「いっちょくだはりなかまになろう。」「なかまになるならやろうたい。」 こうしてかににきびだんごをもらって仲間になった、くり、はち、牛の糞、はぜ棒、石臼は子がにどもと一緒にさるのばんばを目指します。
全国のラボッ子が、テーマ活動の中で「牛の糞」をどのように演じているのか、とても興味があります。昨年まで国際交流共通テーマでもありましたので、全国の津津浦浦でそれぞれの顔をした「牛の糞」があったでしょうが・・・。多くは、ただ臭いだけで鼻つまみやイヤ~な顔をされてたのではないかと心が痛みます(笑)。実は、私がこんなに「牛の糞」に思い入れをしているには訳があるんです。
バングラデシュへ行った時のことです。田舎の家々や塀に立てかけてあるキリタンポ状の不思議なものに目が留まりました。「あれは?」と指差す私に現地の方は「燃料」と答えました。それは牛の糞を竹やジュートの茎に練りつけて乾しているところだったのです。煉瓦の塀には煎餅状のものをありました(^^)。牛は草食動物ですのでその糞の中には繊維質が多く含まれています。乾燥させると貴重な煮炊き用の燃料になるのです。冬場はジュートや竹でできた家の隙間に牛の糞を塗って、隙間風の侵入を防ぎます。田んぼや畑では大切な肥料として用います。多目用途に用いることのできる大切な資源なのです。女や子ども達は「牛の糞」をザルに集めてテンコに盛り頭に載せて運びます。そして器用に竹やジュートの茎に練りつけ整形します。
スローライフを満喫している民族に触れる時、かって自然と調和し生きていた時代を推し測ることができます。かつて日本でも牛は牛車に代表されるように運搬・移動の手段として用いられたり、農耕に不可欠な存在でした。牛糞は肥料はもちろん、土壁の材料にに用いられたこともありました。ですから牛の糞は、生きていく上で是非とも仲間になって欲しい力強い存在ではなかったか、と思うのです。きっと、道のまん中に大いばりですわっていたことでしょう。
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