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素敵なおくりもの |
06月23日 (土) |
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夏至前後のこのごろは、私は夕方の1時間ほどを庭の草取りに充てている。
暑い日中より仕事がしやすい。
草取りは私にとって、さほどつらい仕事ではなく意外とのんびりできてむしろ楽しんでいるかもしれない。草の名前には詳しくないが、毎年庭の状態、草の顔が違う。
私の知っている草の名前でいえば、カヤツリグサが多い年、猫じゃらし(エノコログサ)が多い年、今年はカラスノエンドウが非常に多くその間にマーガレットが咲き乱れる状態だった。
また今年はなぜか蕗の勢いがよすぎる。蕗が終わって、ミョウガが出てくる場所があるのだが、今年は蕗の勢いがよく、春に取って食べた後、また伸びて、いまだにおおきな葉っぱがある。と思ったら、なんと、ミョウガは仕方なく少し南に場所を移して青々と伸びていた。
ささやかな生態系を感じたりして楽しんでいる。
こんな私に友達からプレゼントが来た。
その友達とは、二人ともメールでもラインでもできるのに、あえて文通をしている。
詩的センスのある彼女の手紙はいつも豊かな日常が伝わり、その言葉文脈は、私を心地よくし、よろこばせてくれる。
今回彼女の近況とともに送られてきたのは、熊谷守一。
いや、熊谷守一をモデルにした映画「モリのいる場所」の小説版(朝日文庫)が届いた。
熊谷守一は岐阜出身で前から親しみを持っていた画家でもあり、うれしく手に取り、気軽に読み始めた。
とまらない! 一気に読んだ。
彼のすべて、という緑濃い庭、そして生き物たち、年老いて夫婦で静かに暮らす日常にもどうにもならない時代の波は押し寄せる。そんな夏のある日を舞台に、そこに訪れた人々がそれぞれの立場から、彼の生活、日常、信念を浮かび上がらせていく。
心地よく余韻がずーと後を引く本だった。
草もアリもミミズも共に生きられる土があって幸せ。
さて、また、帽子に軍手、蚊取り線香も持って庭の整備といくか!
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