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なよたけのかぐや姫 |
11月05日 (木) |
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私が気にかけているパーティが、「なよたけのかぐや姫」のテーマ活動に取り組んでいるのでエールを送りたい。・・・・・と言ってもこちらの勝手で・・・
私一人が「なよたけ・・・・」の世界に浸りたいだけかもしれない。
合同パーティの様子をホームページで覗いてみると、ラボ活動の幅広さを思うと同時に小さいラボっ子の感性のみずみずしさに思わず微笑まずにはいられない。
このパーティでしかできないテーマ活動の発表が出来上がることだろう。
ラボCDの「なよたけのかぐや姫」は、秦恒平さんの素晴らしい日本語。リズムよく、格調高く、古典の味があって新しい。まさに声に出して読みたい日本語である。
これを語るラボっ子は素晴らしい。幸せである。
( 秦恒平さんはこの日本語を依頼されたときの思いを自身の本「死なれて 死なせて」の中で書いておられ、ぜひテューターは読むといい本だと思うけれど、手に入るかどうか。私の蔵書も誰かのもとにいってしまったし。)
私のパーティが「なよたけ・・・」に取り組んだのは、いつだったろうか。
4話を全部発表し、2時間の発表は、やるほうも見るほうもたいへんだった。
竹藪の持ち主の方にお願いして竹を切らせてもらったが、大変で、高大生たちが血だらけになって切ったことも覚えている。
パーティの文集を出してみた。1992年だった。「え~。20年以上も前のことか!」と驚いた。
私にとっては「なよたけ・・・・」は比較的新しいCDだと思えるのだ。本当にラボライブラリーの層は厚い。すごい物語の宝の山だ。
1992年の文集には私を喜ばせる当時のラボっ子の感想文がいっぱい乗っている。その中の一つ。中2の子が和歌に興味を持ち原文から調べてきたものが載せてある。
*石作りの皇子
海山の 路に心を つくし果て
みいしの鉢の なみだながれき
(あなたの注文のみ石の鉢を取りに行くのに、海山の旅路に苦心の限りを尽くしましたので、鉢の「ち」ではありませんが、血の涙がながれましたよ)
*かぐや姫
おく露の 光をだにぞ やどさまし
をぐらの山にて なにもとめけん
(せめて草の葉におく露ほどの光だけでもあったならよかったのに、黒いばかりのこの石、あなたは小倉山で何を探していらっしゃいましたの)・・・・とかいて鉢と一緒に返しましたので皇子はまた・・・
*石作りの皇子
白山に あえば光の 失するかと
鉢を捨てても たのまるるかな
(小倉山ならぬ白山のようにかがやく美しいあなたにあったので、鉢も光を失ってしまったのでしょう。私は、鉢=恥を捨てても、まだあなたへの思いは捨てません。)
*倉持の皇子
いたずらに 身はなしつとも 玉の枝を
手折らでさらに かえらざらまし
(私の身はむだにしましても、あなたが欲しいといわれた玉の枝を折らずには、決して帰らなかったでしょう。それは同じようにあなたをいただかないでは、帰りませんよ。)
*かぐや姫
まことかと 聞きて見つれば 言の葉を
飾れる玉の 枝にぞありける
*阿部の御主人
かぎりなき 思いにやけぬ 皮ごろも
たもとかわきて 今日こそはみぬ
(かぎりなくあなたを思う私の胸の火にもやけない皮ごろもが手に入りましたので、今日こそは明るい気持ちでこれを眺めましょう。)
*かぐや姫
なごりなく 燃ゆと知りせば 皮ごろも
思いのほかに 置きて見ましを
(こんなにあとかたもなく燃えてしまうと知っていたなら、火にいれたりしないで眺めていましたのに。)
*帝
帰るさの みゆきものうく 思ほえて
そむきてとまる かぐや姫ゆえ
*かぐや姫
葎はう 下にも年は 経ぬる身の
何かは玉の うてなをも見ん
(むさくるしい住まいに長年すごしてまいりましたわたくしですもの、どうしていまさら、玉の御殿になどまいれましょう。)
今はとて 天の羽衣 着るおりぞ
君をあわれと 思いいでぬる
(今はもうこれまでと、天の羽衣を着るときに、あなたさまをなつかしくおもっております。)
*帝
あふことも なみだにうかぶ わがみには
死なぬ薬も 何にかはせむ
(もう姫に会うこともないと思うと、涙が流れてわが身も浮かぶほどです。このようなわたくしに不死の薬など何の役に立ちましょう。
テーマ活動中につくったタペストリー
物語の各場面のイメージ
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