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つくし雑感 |
03月30日 (月) |
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つくし雑感
春には土筆を沢山摘んで甘辛い佃煮風にして食べるのが常だったが、今年は土筆摘みに出かけることなくその時期が過ぎようとしている。寒かった庭が少し青々としてきたので草取りに出てみたら、一握りくらいのつくしが出ていた。卵とじにはいい加減なので、それで今年の土筆を食べたいいわけにはなった。
* 小さい時から、母親が好きだったのか、当時は娯楽もそれほどないから春休みの一つの行事として必ずお弁当をもって土筆摘みの一日があった。
みんなで「はかま」をとって、母親が煮てくれた。おいしいと思った。その思い出がずっとあって、私のつくしにつながっているのだろう。
* 私の土筆好きを知って、ある年、農家のお友達が屋敷の一か所を草取りをしないで、耕さないでほっておいてくれた。そして、「つくしが出たから、取りに来る?!」と言ってきた。
いってみてびっくり。驚いた! 笑えた!
何と言っていいだろう。「つくしのはたけ」とは。堤に出ている土筆とは別物のように思えた。
とにかく、友達の好意にお礼を言って、土筆を摘んだのだが、摘みながらも、なぜか笑えて仕方がなかった。そして、かごはいっぱいになったのだが、堤の土筆摘みとは違う。その達成感もない。
土筆摘みは、単に土筆を手に入れるというのではなく、もっといろんな要素を持っている。
* 今、近くの堤防に行って土筆を探すと、みずみずしい固い頭のつくしがあまり見つからない。堤防の上を、車がとおる。排気ガスがかかる。このような場所では土筆摘みも楽しくない。私が出かけるのに躊躇するのは、花粉症のせいでもある。
* ただ、これからまだ、土筆のチャンスがある。標高1000メートルの高原には5月の連休頃につくしが出ている。別荘の敷地でささやかな土筆摘みをする。排気ガスもない。私が摘まなければ誰にも摘んでもらえない土筆である。
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