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折り紙雛(その1)ーーー国際交流 |
03月25日 (木) |
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私のお雛様の中で特筆したいのが、折り紙雛。
この折雛は、私がラボを始めたころに出合った一冊の本からはじまった。[折りびな」(田中サタ著・石井桃子監修・福音館書店)という本で、殿、姫、三人官女、五人囃子の折り方が示してある。和紙の折り紙を、唐衣、小袖、下着、袴それに髪の毛を作る黒と顔を作る白の紙など4枚から7枚を重ねて折るという相当高度な折り紙である。
この折雛を、石井桃子さんがお友達から外国へのお土産にといただかれ、そのかわいさに感動した石井さんは、「三月 ひなの月」の挿絵にこの雛をかたどって使われることになる。その後、大勢の人の要望にこたえて、「折りびな」の本ができたらしい。
田中サタさんは折り紙の名手だった嵯峨千代から伝授されたという方に教えられたというが、創案者は不明らしい。
私は、この十人を幾組か折った。外国へ赴任する家族に差し上げたり外国で女の子が生まれたとき、送ってあげたりした。
それから私は、この中の殿と姫の二人を折ってそれがちょうど入る大きさの「たとう」に入れた。これは国際交流のお土産として、毎年使われた。これまでに何百組折ったことだろう。
この殿と姫を柄の違う上着、それに合う色の袴でたくさん折って並べると、面白いことに目も鼻もない顔にも表情が見えてくる。そして雰囲気の合う二人(殿と姫)がきまる。そんな二人の入った「たとう」をもらうと、みんな「え、何が入っているの」という顔で、そうっとたとうの三角の耳をひっぱり、中から出てくるかわいい折雛に驚く。
何人折っても飽きることなくかわいい。
これからもまだまだこのプレゼントは続くと思う。
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