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ラボのことばの世界 |
10月24日 (月) |
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「夏からの飛翔」
湖面をわたる風で胸をいっぱいにすると
また力がでた。
少し逞しくなった腕に命がみなぎり右舷のバドルが
水をとらえる。
黒々とした空の下、カヌーは左に転回しパンするパンラマの
中央に雪渓をいだく山が立ち上がる。
蒼穹をめざしまるで僕たちの人生に待ち受ける
大きなもののようだ。
オレゴンの夏から学んだーーー
逃げないこと。
眼をそむけないこと。
あきらめないこと。
あこがれること。
胸をはることーーー
にこたえるために。
終わらない夏がないことを
僕たちは知っている。
僕たちが帰るべき暮らしがここにはないことも
知っている。
いつか転覆することもあるだろう
進めなくなることもあるだろう
でも、だいじょうぶ。
このオレゴンの大きな夏が輝いている限り
僕たちは何度でも立ち上がって漕ぎだして行く。
あの雪渓光る山をこえた海まで。
~「ラボの世界」2000年 9月号表紙のことばより転記~
20世紀最後の夏交流、オレゴン国際キャンプに寄せて
「ラボの世界」の表紙を飾っているのは
オレゴン州Sparks Lakeでのカヌー実習。
正面の山はMt.South Sisterの写真である。
私たちはラボライブラリーだけでなく
このような素晴らしい詩的なことばの世界に触れながら
それぞれのことばの感性を磨いてきた・・・はず・・
ラボは豊かなことばの世界に溢れている。
それを自分に取り込んでいくか否かは
それぞれにゆだねられているが
せめて、ラボッ子に手渡す時に
そのことばの世界に一緒に触れていきたいと
「ラボの世界」にちりばめられた
愛おしき母語を読み返して
そう、思った。
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