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ちゃこの童話(9) 09月24日 ()
[リキとグレイ]

「おじいさん、お元気ですか。
 リキとグレイは、いま、とっても幸せです。
 ぼくの育ったひだの山へ来ています。いろいろ勉強しました。
 冬にそなえて木の枝をくんで作った家に、ホウの葉っぱをいっぱい敷 きつめました。
 しばらくここで暮しますので安心してください。

ぼくをつくったおじいさんへ
わたしの生まれたうちのとうさん、かあさんへ                               
                      リキとグレイより」
   

 これでいいかなあ、とリキは手紙の下書きをグレイに見せました。

 木彫りの置き物の猫だったリキは、リキを好きになった、となりの猫、グレイのおかげで、たくましいおす猫に生まれ変わりました。
二匹は、自分たちの力で広い世界で生きてみようと、お互いの住まいを出て行きました。

 二匹は、「リキ」「グレイ」と呼び合って、仲良く、楽しい日々を過ごしました。リキの足は、やっと歩ける状態から、どんどん強くなり、飛んだり、走ったりも出来るようになりました。

「これから、どこへ行くの」
 グレイは心細くなってたずねました。楽しいとはいっても、世界は二匹にとってはひろすぎました。
リキは、
「どこへいこうか。ぼくは川に沿って歩きたいんだ。この川の源を目ざしてどんどん行けば、山へ行けると思うんだ。」

 リキは、大きな木に育って、家を建てる柱となった木の残りの部分で、木彫り上手のおじいさんが彫って作った猫だったんです。そんなリキは、自然と山にあこがれていました。

 川の流れを上るように二匹は歩き続けました。
夜になって、おなかのすいた二匹は、いいにおいのしてくる店の勝手口へ、ふらふらと入ってしまいました。皿洗いをしていたおかみさんは、
「おや、かわいい子たちね。おなかがすいているんだね。 ほら、うどんの残りをあげよう。・・・ でも、ただじゃ、だめだよ。あとで店の周りをきれいに掃除しておきな。」

 リキとグレイは、お礼を言ってうどんを食べたあと、うどん屋の周りをなめるようにきれいに掃除しました。

 一日を自由に遊んで家に帰れば、食べ物が出てきて、それをだまって食べていたグレイは、食べ物を手に入れる大変さを知りました。でもリキと一緒にやっと食べられた食事の味はおいしくって、うれしくって、感動してしまいました。

 川の流れのきれいなところへ来ました。水辺に下りると、
「あっ、魚がいる!でも、水の中だわ。」
グレイは水の中の魚を捕ることは出来ません。岸辺に人がいます。向こう岸にも、川の中ほどにも。みんな、長い棒をもっています。

「この網の中に魚がたっくさんいるよ。」
二匹が近寄ると、
「こらっ!  とるなよ。」
男の人が来ました。
「おじさん、この魚、いただけませんか。」
「かわいいやつらだな。 やってもいいぞ。  でも、ただじゃだめだ。  えさでもとってこい。」

二匹は、えさをつけて魚を釣ることを知りました。 一生懸命あたりを探し回り、ミミズやガの幼虫などを見つけて、おじさんにもっていき、魚を少しもらいました。

川幅はずいぶん狭くなってきました。田んぼや畑がひろがっています。  とうもろこしやトマトがおいしそうです。
朝早いのにおばさんが畑で働いています。

「おばさん、このとうもろこしをいただけませんか。」
「かわいい子だね。あげてもいいよ。  でも、ただではだめだね。何か、仕事が出来るのかね。」

二匹は、一日中、一生懸命畑の草取りをしました。
夕方、おばさんは、野菜をどっさりくれました。

二匹は毎日毎日、はじめて見るところで、はじめて会う人たちと、初めての体験をして、一日一日を一生懸命生きて、楽しんでいました。

リキはやっと自分が落ち着けるところに来たように思いました。

「ぼくは、この空気がすきだ。せせらぎの音も心落ち着くなあ。 グレイ、ありがとう。」
「わたしも、ここは気持のいいところだと思う。でも、いろいろびっくりすることばかり。明日からどうやって暮していこうか。リキと一緒だからいいけど。」

二匹は、この土地の人々と仲よくなり、役に立つ仕事をして暮していこうと思いました。
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