先日、谷川俊太郎さんと佐藤学さんの対談に行ってきました |
06月07日 (火) |
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5月21日、イタリア文化会館に谷川俊太郎さんと佐藤学先生の講演会を聴きに行ってきました。
これは渋谷のワタリウム美術館が主催、佐藤先生が監修する「驚くべき学びの世界展―北イタリア、レッジョ・エミリアの世界最高水準のクリエイティブな教育実践」の関連企画で6回連続の「子ども教育研究会」の第一回として行われました。
タイトルは「子どもの創造性―アートとしてのことばが生まれるとき」
はじめに、佐藤先生から「レッジョの教育」について映像を使ってのプレゼンテーションがありました。
「レッジョの教育は、創造的なアートの経験を創出しているだけでなく、創造性を表現する言葉を生み出しています。レッジョの学びは『子どもたちの100の言葉』を聴きとる大人との関わりの中でいとなまれています。」という説明に、思わずラボ・テューターを思い浮かべました。
優れた教育のいとなみに通底するものを感じました。
佐藤氏によると、ここで言うアートとは、芸術&技法の双方をさすそうです。お二人の対談から印象的な言葉を紹介します。
佐藤学氏
「おとなは子どもからたくさんの偉大なことを学べる」(『ファンタジーの文法』ジャンニ・ロダーリ著、ちくま文庫)より引用
「子どもは文化や価値や批判精神や詩の創造者であり、生産者」
「子どもの想像力を喚起する推進力と刺激に満ちた環境が必要」
「アートは生活に根ざした生きる技法。商業主義に対抗するもの」
谷川俊太郎氏
(絵本『もこもこ』を自ら読み聞かせしてくださいました。そして、)
「最初は売れなかった。大人はどう与えたらいいかわからなかったんだろうな。子どもたちが気に入ってくれた」
「絵から、らくらくとオノマトペが出てきた。子どもの身体感覚に根ざしているのかな」
(佐藤氏の「西洋の詩の言葉は天から降ってくるイメージだけど、谷川さんのは大地から言葉をもらって書いている?」という問いかけに)
「日本語は大地から生えてくる。自分はその生えてくる日本語の編集者。恐山のイタコみたい」
「詩は音楽に恋をしている。でも音楽がかかっていると僕は詩をかけないなあ」
「僕はいつも他者からの刺激で詩を書いている。他者との対話があり書いている。注文生産なんです(笑)」
子どものアート、言葉について、お二人の対話から刺激をたくさんいただきました。
詳しくは、下記のURLからご覧下さい。
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1104reggio/1104images/index.html#ev
ドン・キハーラ
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Re:先日、谷川俊太郎さんと佐藤学さんの対談に行ってきました(06月07日)
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ばーばーじゅこんさん (2011年07月13日 19時09分)
ワタリウウム美術館での「驚くべき学びの世界展」にでかけてまいりま
した。ラボ・テューターは必見の展覧会だと思います。
まずは「こどもたちの100の言葉」にひき付けられ、随所に子どもた
ちの姿のDVDもながれているので、子どもたちの声や音、そして作品をみ
ていると、レッジョ・エミリアの幼児教育の素晴らしさに圧倒されまし
た。大人としての「学びの世界」を改めて考えさせられました。
教務局のお知らせがなかったらでかけなかったかもしれません。
有難うございました。 千葉支部の最長老 成田です。
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