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パソコンダウン~データ救済へ |
04月09日 (土) |
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2年しか経っていないパソコンが突然動かなくなって、もう2週間。
突然見知らぬアイコンが画面上に出て、それ以来、OSが立ち上がらなくなった。
パーティ通信、ラボっこたちの音声記録、静動の画像、国際交流関係の資料…
ああ、これまでなんとかギリギリのところでつないできた10年間の蓄積が、
今回ばかりは、だめそうだ。
ハードディスクがやられているらしい。
アップルは無償で修理してくれるというけれど、データの保証は一切ない。
近所の<PCデポ>では、データ復旧35000円から。
しかも、開けてみないとわからない??
ありえないでしょう、だめもとで35000円って。
と、一旦はあきらめたんだ。あああ、あれは…もう遠い日の記憶。
私のパソコンデータ、130ギガバイト。
すべてのワードやエクセル資料は一から作り直せばよい。
しかし、ラボっこたちの10年の成長記録を台無しにしていいのか?
眠れない日々が続く。
余震の恐怖もあって、気持ちはオチていくばかり。
「どんなハードディスクでも、お金さえ積めば復旧できるんですよ。」
パソコンに詳しい友人が教えてくれた。
ぐぇ!!そうなの?!
この一言に激しく揺さぶられた私は、
やくざなデータテクノロジー社会に足を踏み入れることになる。
だれもが開けてみなければわからないという中、
一社だけが
「復旧できますよ。今日中に。」
土曜日の夕方。
1分1秒を急ぎたい私。
青梅からはるばる銀座まで行ってしまった。
銀座と聞いて、原宿か渋谷あたりの遊びスポットと勘違いしている我が子達、
留守番するより楽しそうと、お上りさん状態でついてきた。
帰りは9時か10時だろう。
有名ブランドのショウウィンドーには目もくれず、
ようやく見つけたそのオフィス。
受付は無人で、電話で呼び出すように指示書きが。
電話では名乗りもせず、名乗られもせず。
壁という壁は鏡張りで、中は何も見えない。
(あとからわかったことだが、データ保護のための厳しいセキュリティらしい)
待つこと20分。
白衣の若い男性がやってきて、「こちらへどうぞ。」と
今度はガラス張りの部屋へ通された。
やたらオシャレなインテリアで、テーブルの上にある
デジタルフォトフレームでは、この会社の説明やポリシーなんかが
くりかえし映し出されている。
<1秒でも早く、ひとつでも多くのデータを、あなたの元へお返しします。>
こちらの心理や弱みをよく知っているんだな。
さらに待つこと20分。
「なんか、『注文の多い料理店』みたいだね。」とナギ。
ナギ。あんた、こんなときに、ピッタリなこというね。
カウンセリングを受け、見積もりが出た。
その金額、眼が点。
PCデポの比ではない。
ゼロが1つ多い。
すいません、ありえません。と言ったら、
ちょっと待っていてくださいとなって、
「上司に相談してきます。」
「技術者に相談してきます。」と、
なんども行き来して、
その度に待つわけだけど、心なしか、待ち時間が少しずつ短くなって、
絶妙なタイミングで登場する。
あれよあれよというまに激しいディスカウント(条件つき)。
7万円引き!?、
その3分の2!?、
さらに2分の1!?、となっていく。
しかも、復旧内容の成功率に応じて減額されるという。
要するにこちらの満足度で値段を決めるらしい。
欲しいデータが戻っていなければタダ、なんだそうだ。
もう、わけがわからない。
値段ってなんだ~の世界。
この値下がり具合にくらくら…
自分でも思考能力が失われていくのがわかる。
それでも決して安い金額ではない。
しかし…サインした。
ああ。
また細々と支払う、ローンの日々だ。
でも、データが帰ってくるのなら。
「母さん、夕飯は立ち食いそばでいいよ。」と、ナギ。
銀座で立食いそば…(涙)。
「自分のパソコンにお金払うんだからいいじゃん。
人のパソコンの弁償とかじゃなくってよかったじゃん。」
「それに、沖縄はまたいつかでいいよ。」と、フウ。
沖縄貯金、知ってたか…(大涙)。
母は、勉強になったよ。
パソコンって、ソフトとハードでできている、ただの箱なんだ。
道具として賢く使いこなすには、それなりの覚悟とか心づもりが必要なんだね。
データは自己責任。
その価値は自分の中にしかない。
お高くついたけど、無知な私のお勉強代。
ケチらずに、外付けハードディスク、買いに行こうっと。
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