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受け入れの気持ち |
01月25日 (火) |
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2011年のラボの受け入れ募集が始まりましたね。
さて、しばらくぶりの日記になります。この6週間、AFSの留学生オリビアの受け入れをしておりまして、日曜に帰国。やっとホッとしまして、気持ち的に余裕ができ、パソコンに向かっています。
今まで、AFSの受け入れボランティアは、インドネシア、ラオスと1年間の子だったので、今回の6週間というのは、とても短く感じました。ラボっ子の一か月ホームステイに日程が近く、なんとなくホストファミリーの気持ちがわかった気がします。
オーストラリア、ニュージーから来た16歳の学生17人が、平日、名駅のIC名古屋という留学センターに日本語の勉強に通います。いろいろなイベントも組み込まれていますし、クリスマス・お正月もはさむので、毎日日記を更新したかったのですが、あっという間の別れです。
私はホストマザーというよりは、ラボテューターとしての思考のが大きいので、1カ月の北米でホームステイするラボっ子を思い浮かべたり、ラボの受け入れをしてくださった方たちのことを思い出したりの毎日でした。また、娘を送り出した時のこと、自分自身が学生時代ホームステイしたときのこと、1年間受け入れして一緒に過ごしたミルザ・ドドのことを思い出したり・・・と、毎日せわしなく頭が現在と過去を行ったり来たりしていました。
今回受け入れをして、一番大事なのはやはり「スマイル」だと感じました。オリビアは、どちらかというとおしとやかな女の子です。こちらの質問には誠実に答えてくれますが、自分から無邪気に話すことはありませんでした。日本文化や日本の食事や日本のものが好きだという、日本の大ファンのご家庭でそだった、日本人より品がある女の子でした。おとなしめだったので、本当に楽しんでいるのかな?と、(ラボの受け入れでも楽しんでいるのかいないのかわからないという、北米からのご意見が多いですが、まさにそれです)、彼女のスマイルで、私も安心したり、楽しんでいることがわかりました。
今までの受け入れの二人は、来日してから日本語を学び始めたほどのわずかな日本語力なのに、学校から帰るといろいろ話をしてくれる子たちだったので、オリビアを受け入れた最初の頃は、「どうして何も話さないのだろう?」「どうして質問しないのだろう?」「聞きたいことや不思議なことはないのだろうか?」「ご飯を食べるとすぐ自分の部屋に行って、それでいいのだろうか?」と、私自身悩みました。日本語がわりとできる子だから、余計にそう思えました。
しかし、たくさん私自身考えました。
なつみやパーティのラボっ子がアメリカでホームステイしたときは、自分からどれくらい話しかけたり質問したりしたのだろうか?ひょっとして、1カ月ずっと受け身の会話だったかもしれない。自分から話すことも少なかったかもしれない。
また、20数年前自分がホームステイしたときのことも思い出しました。私自身は、ホストマザーにどれくらい自分から話をしたか?聞くのが精一杯だったかもしれない。話より、雰囲気を味わって楽しんでいたこともあった。異国の地でぼーーっとしながら、いろいろ考えたり、家族の会話をぼーっと聞く時間も、大好きだった。部屋で日記を書いたり、将来のことを考えたりもしていた。自分が質問したために、早口の英語でたくさん答えてもらって、それが逆にわからず返答できなかったり、申し訳ない気持ちになったこともあった。もっと、たくさん質問したり、小さなホストブラザーと遊んであげればよかったな。
ラボテューターとして、ラボっ子が事前活動でしっかり取り組みしている内容を知っているが故に、高いものを求めてしまうのではないか?これじゃあ、オリビアが苦しくなる。もっとオリビア本人を受け入れないと・・・。
・・・・そんな色々なこともたくさん思い出したり、考えたりしました。
そして、見方を変えました。オリビアのいいところはスマイル!!そして、時間をきちっと守る礼儀正しさも日本人以上にある。やってみなさいとアドバイスしたことは、とりあえずチャレンジできる。8年間も日本語を勉強してくれて、10代でこんな忙しい日本に来たのだもの、それ以上のがんばりはない。オリビアから話さなければ、私からもっとたくさん話して、彼女がたくさん答えれる聞き方をすればいいんだ、と。
また、受け入れしたことにより、以前の受け入れの写真を一緒に見て、彼女たちのいいところに、今更ながら気づかされたり・・・。
1年受け入れなら、もっと教育させたでしょう。しかし、6週間なのでこちらもかな~り歩み寄り、「日本が好き、日本人が好き、日本語が好き、もっと勉強したい」そんな未来につながる思い出をたくさん作ってあげようと思いました。好きな気持ちこそが、次なるステップにつながります。
私的には、わずかな期間なのであっさりした気分だったので、セントレアに見送りに行った時も、さらりと「さようなら!」になるかな・・と思っていました。しかし、搭乗口で手を振って、姿が消えようとしているとき、思わず涙がこぼれそうになりました。一緒に過ごした感謝です。別れの寂しさもありますが、ホストマザーなので、出会いの喜びと安堵感でいっぱいになりました。「今度は、1年留学でおいでね!」と、なんども話しました。
ナナは、受け入れした最初の二日間はオリビアにべったりでしたが、そのあとは私にべったりに戻りました。姉妹を作ってあげようと思っての受け入れでしたが、やはり母が一番なようでした。焼きもちを焼くことも多かったです。
しかし、最後の一週間は、私がカウントダウンを始めたので、一緒に折り紙を折ったり、お風呂に入ったりと楽しそうでした。お客さんでなく、本当の家族のように普通に受け入れしてた証拠かもしれません。
見送りのとき、搭乗口に向かうオリビアの背中に「オリビアーーーー!!」とずっと叫び続けて、その姿で胸がいっぱいになりました。受け入れしてよかったと思いました。
どうやら私は、外国の子を受け入れるということより、娘たちの子ども時代の経験を一つでも増やしてあげるために受け入れをするという気持ちの方が強い、自分本位な人間なのだとちょっとわかってしまって、ショックでした。
見送った後、なつみが言いました。
「いいよね~。美人は。それだけでいいよね~」と、しみじみ。
確かに、スマイル美人は得です。
「でもさあ、オリビアが言ってたけど、彼氏もいないし、オーストラリアでは告白されたこともないし、可愛くないんだって」
「えっ?そうなの~~?日本に居たら超モテるのに」
「そだねえ。まあ、いいやん、なつみはアジアン・クールビューティで。髪はとりあえずきれいやで。アジアを極めな」
「あーーー・・・(ため息)」
受け入れして、娘たちとたくさんオリビアのことを話して、家族の思い出が増えて・・・、ホストマザーは正直大変だけど、来た子とともに、わが子、ラボっ子に、日本に居ながら異文化体験をさせてあげれる、それが受け入れの面白さかな。
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