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どこがどうおもしろいの? |
10月22日 (金) |
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取り組むお話を決めるには時間がかかる。
「はい、これにしましょう」とやればさっさと決まるのだろうけれど、 それはラボじゃない。
こどもたちが、あちこち脱線しつつ、またそれを立て直しては
話し合いを進めていくのを見守る。
言ったもの勝ち・・のようにはしない。
黙っているが意見をしっかり持っている子もいる。
また、ワイワイ言ってるわりに、「このお話のどこがどういいの?」と つっこまれて「・・・・」無言になり、
「..ほんとはあまり聴いてないんじゃない? でしょ?」
なんていうことも。
私たち日本人は、常日頃たとえば友人と映画を観ても、感想を「面白かった」 のひとことで済ませてしまえる人たちだ。
個々の心の中にある感動を、言語化させることなど求められない。
なぜそのことを持ち出したのかと言うと、
他の言語を習得するにあたって、このあいまいさが
論理的思考の言語(英語を含め)の習得の障壁になっているというからだ。
ぼんやり、心でなんとなく感受するだけではなくて、
「どこがどうおもしろかったの?」この問いかけにうまく答えられるかどうかが、 外国語でコミュニケーションできるかどうかの鍵になると。
近頃は、「ただ面白かったとかいう感想はなしね」と互いに牽制するようになったこどもたち。 お話決めだって、ただ「すきだから」
「おもしろいから」では、まわりの皆はなびいてはくれない。
そして、説得するからには自分がその物語をたくさん聴かないと!
なかなか、論理的にとはいかないが、意識して「伝える」練習を常々繰り返している。 これは決してマイナスじゃない。
むしろ、言語習得に有益だとわかって自信を得た。
★三森ゆりか/著 「外国語を身につけるための日本語レッスン」
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