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ちゃこの童話(5) 09月02日 (木)
{紙飛行機にのせた夢}

「紳ちゃん、もう寝る時間よ」
「わかった。でももうちょっとね。この紙飛行機もう少しで出来上がるから。」
 紳の机の上は、紙飛行機でいっぱいです。小さい頃から飛行機が大好き。というのも、紳のお父さんは、毎月十日間くらいはインドで仕事をしています。ダイヤモンドを買い付けてくるのです。だから紳は、お父さんの留守の寂しさから、空を飛ぶこと、インドってどんなところだろうと言う想像と夢につながって、それが、折り紙飛行機から今では翼、尾翼、胴体と設計していろいろ工夫しブーメランのように高く飛んで自分のところへもどってくるようなものも作れるようになったのです。

 「よし、できた。これでいいかな。」
 紳が、満足そうにできたての新しい飛行機を眺めていると、足元で眠りかけていた犬のチロがさっとその飛行機をくわえて庭へ走り出ていきました。
「おい、チロ、なにするんだよ。」
紳も後を追って庭へ出ました。

 「えっ!これはなに。」
 紳は、びっくりです。机の上で作った自分の飛行機なのですが、大きくなって、紳が乗れるくらいです。
「紳ちゃんもチロくんもどうぞおのりください。」
飛行機の声がします。不思議に思いながらも、紳は大喜びでのりこみました。

 エンジンの音がして、飛行機は飛び上がりました。あっという間にお星様に届きそうです。
「どこへ行きましょうか。お父さんのところへ行きますか。」
「え~っ?」
紳はちょっと困りました。
「それはうれしいけど、お母さんに知らせてこなきゃ」

 飛行機のすぐ側に、大きなダイヤモンドのような星が輝いています。紳の飛行機はブーメランのようにもとの位置にもどるように作られているので、その星を回ったかと思うと、チロが叫びました。
「紳ちゃんのうちが見えるよ。」
「じゃぁ、ぼく、お母さんに知らせてくるからね。」
紳は飛行機からとびおりたので、背中からドスンと、庭の芝生の上に落ちました。
 
 そして紳は、すぐにお母さんの声を聞きました。
「紳ちゃん、ちゃんとベッドで寝てくださいね。お母さん一人で運ぶの、大変だったわよ。 じゃ、お・や・す・み。」

 次の日の夕方、お父さんが出張から帰ってきました。紳は夕べの不思議な出来事は、秘密にしていました。
「そうだ、紳、不思議なことがあったよ。」
お父さんは言いました。
「今朝、インドから帰って、東京の会社に寄ったらさ、窓からふわっと、こんな紙飛行機が舞い込んできたんだよ。紳と同じように、紙飛行機の好きな子が作ったんだろうな。なかなかよく出来ているよ。」
お父さんは続けました。
「それから今年の夏休みにはさ、お父さんと一緒にインドへ行こう。お父さんの友達が紳を預かってやると約束してくれたんだ。インドにホームステイだ。いいだろ? 紳。」
「うん。やったー!」
といったつもりだったが、紳は声になりませんでした。うれしい。本当の飛行機に乗れる。お父さんが仕事をしているインドへ行ける。

 紳は、お父さんが会社から持ってきた飛行機を手にとってじっと見ました。そして尾翼の裏をそっと見ました。ありました。紳のサイン。「SK―155」紳は話しかけました。
「ありがとう。SK―155.。 ぼく、飛行機のこともっともっと研究するよ。」
紳の気持ちが何でもわかっているような、あったかい飛行機は、紳の手にしっかりとにぎられていました。
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