|
|
|
|
|
[一覧] << 前の日記 |
次の日記 >>
|
NHKスペシャル「日本海軍 400時間の証言」 2009/08/11の日記 |
08月11日 (火) |
|
08月11日 (火)
NHKスペシャル「日本海軍 400時間の証言」
太平洋戦争の開戦の鍵を握った大日本帝国海軍・軍令部
統帥権を持つ天皇に直轄しており、政府、予算、人事権を持つ
海軍省の下にあるのではなく、独立した機関である
連合艦隊ヘの作戦指導もここがおこなった
海軍におけるエリート中のエリートたちである
全ての基本作戦の立案・指導にあたり、絶大な権力を持った
『軍令部』の実態は、資料が殆どなくこれまで闇に包まれていたらしい
「海軍反省会」は戦後35年が経過した昭和55年から11年間にわたり、
この海軍の中枢、『軍令部』メンバーが中心となって行われた
メンバーが変わったり、特別に呼ばれたメンバーが発言しているときもある
その記録、400時間になるカセットテープが残された
しかしこのテープが一般に公開されることはなかった
70~80代になっていた彼らは、生存中は絶対非公開を条件に、100回以上にわたって話し合っている
反省とはいいながら公開できないということは、
天皇、国、国民を思うのではなく
天皇、国、国民より海軍が大事、
「海軍はアメリカとの戦争をしたくないとは絶対言えない」
「アメリカには負けると絶対言えない」という彼等の姿勢が
敗戦後も続いており、それがそのまま現れている
今回の番組は、遺族の手により公開されたこの400時間の録音を基につくられたドキュメンタリーである
番組は貴重な資料となる優れたものであったが
軍令部というエリート中のエリートの組織や個人の
思想的にも、人間的にも、貧困な、愚劣なレベルが明白にわかってしまうと言う意味では
やりきれない番組でもあった
ディレクターはこのような組織のあり方は、自分も含めて今も変わっていないと思うと
彼等だけを責められないと苦渋に満ちた顔で語っていた
確かに今も官民で続く問題の先送りや、大局を見ず、権限争いをするところ
空気によって組織が流され、個人は反対を言えなくなり、組織が動いてしまうなど
今も続いている
でも責任を問わずに
同じことを繰り返している日本、日本人が、これをどこかで改めなけば
またこの先も同じことを繰り返すことになる
敗戦まで指導部にあった男たちが戦後また指導的立場に立ち続けたと言う厚顔
『一度失敗したものは表に出てくるな』と言いたい
それを許してきたた責任、今も許している責任を考えざるを得なかった
3回シリーズ
8/9 日本海軍 400時間の証言 第一回 開戦 海軍あって国家なし
開戦に至る経緯、その裏で行った政界・皇族・陸軍などへの働きかけなど
戦争を避けるべきだと考えながら、
海軍に生きる人間としては、特に陸軍にたいして「戦争回避」とは言いだせなくなっていく
空気が生々しく伝わってくる
勝算がないと誰もがわかっていたのに・・・・
そのおかげで日本は300万人の犠牲者を出し、それ以上のアジアの人々の犠牲者を出すことになった
8/10 日本海軍 400時間の証言 第二回 特攻 やましき沈黙
志願であって、命令ではなかったといいながら
実際の特攻実施より1年以上前から数々の特攻兵器(回天、桜花、震洋、特四、伏龍など9を開発していた欺瞞
特攻は作戦ではなかったと敗戦後も言い続けている
神風特攻隊など、陸軍、海軍あわせての特攻の死者は約5000名
人間魚雷回天の死者は89名、命中率は2%
ミッドウェー海戦は危険だったが
「山本五十六がやりたいといっているのだから、やらせよう」と情実で実施が決まってしまういいかげんさ
勝算もない中で軍令部内で『一億総特攻』が叫ばれるようになってゆく
8/11 日本海軍 400時間の証言 第三回 戦犯裁判 第二の戦争
戦犯として、陸軍からは6人の絞首刑があったが、海軍からは一人も出していない
対策をたて、捕虜処刑の責任も現場指揮官の命令として、上部に責任が及ぶことを逃れている
実際には命令を出していたにも関わらず・・・
|
|
|
<< 前の日記 |
次の日記 >>
|
|
|
|